| Login |
2016/03/24
シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その32

フランスのお役所のことを言うときには、なぜか館の名前や場所で言うことが多いと感じます。フランス大統領の公邸は「Palais de l'Élysée(エリゼ宮)」。

エリゼ宮は17世紀前半に建てられた豪華な館です。

Hôtel d'Évreuxと呼ばれていた1737年の地図 ↓

Hôtel d'Évreux 1737


各国から来た要人にフランスの食文化はすごいのだと見せる意味もあって、エリゼ宮では素晴らしいのワインのストックがあると聞いています。

それを取り仕切るソムリエは、2007年からVirginie Routisという30代の女性。女性が大統領官邸のソムリエになったのは彼女が初めて。女性だから、ソムリエではなくてソムリエール(sommelière)ですね。

エリゼ宮殿の地下にあるワインセラーには、12,000本のワインが眠っているそうです。

シャンパンが約1,000本、白ワインが約5,000本で、残りは赤ワインとのこと。ワインの半分はボルドーのもの。ブルゴーニュの白ワインが全体の4分の1。

レストランとは違って、エリゼ宮のソムリエはそれなりの苦労があるようです。招待客が百人単位のレセプションでは、同じドメーヌの同じミレジムが、少なくとも48本あるものしか選べないのだとか。

現在の大統領はワインの好みがはっきりしていないので、ワインを選びにくいのだとソムリエールさんは話していました。でも、その前の大統領のサルコジ氏はお酒が一滴も飲めない人だったのですが、その時代はどうしていたのだろう?...


例えば、2014年のノルマンディー上陸作戦70周年記念のレセプションに出されたワインは、シャトー・ディケム 1997年、シャトー・オーブリヨン 1990年などを選んだのだそう。

このときのオープニングに出されたシャンパンは、出席していたエリザベス女王に敬意を表して、ポル・ロジェの「サー・ウイストン・チャーチル」というキュヴェだったとのこと。

チャーチル首相がポル・ロジェのシャンパンをいたくお気に召していたので、ドメーヌでは名前を入れたキュヴェを作った。

エリザベス女王はあちこちで出されるでしょうから、もしもこのシャンパンをお好きでなかったらお気の毒。

でも、大統領官邸のようなところでは、要人の好みも把握しているでしょうから問題はないのでしょうね。

キュヴェ・エリザベスというようなのは作っていないのかな...。


エリゼ宮のワインセラーはどんななのかと動画を探してみたら出てきたので入れます。レセプションを準備しているところが紹介されていて、もちろんワインの準備というのもあるのでした。

ワインセラーを案内するソムリエールさんが出てくる場面は、こちらから


Au coeur de l'Elysée 公開: 2012年6月


エリゼ宮のワイン・オークション

2013年には、エリゼ宮のワインの一部を売るオークションが行われ話題になっていました。保存状態の良い掘り出し物があるので大きく報道されていました。


Vente aux enchères de vins de l'Elysée

オークションは予定していたよりも多い収入をもたらしたのだぞう。1,200本をさばき、72万ユーロ近くの収入を得たそうです。買ったときの値段から計算すると、1年で25%の利益を生んだことになったワインもあったとのこと。

このオークションに出たワインとしては、ペトリュス、シャトー・シュヴァル・ブラン、シャトー・オーソンヌ、シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンの名前が並んでいました。

ここのところボルドーワインについて書いてきたので、名前を見ると「知ってる♪」と思えるようになったので嬉しいな。飲んでなければ意味がないのだけれど、それは容赦して笑ってください。


エリゼ宮とは、どんなところ?

フランスでは情報公開されているのですね。エリゼ宮のサイトでは、大統領官邸の建物について、出来事を見せる動画など、たくさん入っていました。日本の首相官邸も同じかなと思ったのですが、サイトにはほとんど何も入っていないような。

ニュースでは大統領に手紙をだした人の話しが登場するのですが、このサイトからメッセージを送ることもできるのでした。

フランスでは秋に歴史的建造物の一般公開があるのですが、一番の人気は大統領官邸の見学だと聞いていました。大勢の人が行くそうなので、そんなときに行ってみる気はしていなかったのですが、インターネットでかなり見れてしまいます。

拾った動画を入れておきます。


Les pièces du Palais



Zone interdite Secrets et coulisses du Palais de l'Élysée 2015 公開: 2015年4月


エリゼ宮の庭園だけは簡単に見学できるようです。オープンしているのは、毎月、第一日曜日らしい。今はテロ騒ぎのときですから見学はできないのではないかな...。


エリゼ宮のソムリエが女性という情報が出てきたのでブログに書いておこうと思ったのは何がきっかけだったか...。たぶん、去年の秋にフランスの親衛隊について書いたとき、大統領官邸ではどんな風に衛兵交代の儀式をしているのかと調べてみたときに出てきたのではないかと思います。

★ フランス共和国親衛隊の一般公開を見学 2015/10/29


シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その32



ブログ内リンク:
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ Le Monde: Virginie Routis, la première sommelière de l’Elysée 27.10.2015

【エリゼ宮殿サイト】
オフィシャルサイト: Présidence de la République ⇒ 写真と動画
「Les coulisses(舞台裏)」タブ ⇒ Élysée In&Off Le protocole
Les pièces du Palais
Le Palais de L'Élysée et son histoire
Ouverture des jardins du palais
大統領にメールを送る: Ecrire au Président de la République

フランス観光開発機構: エリゼ宮
Wikipédia: Palais de l'Élysée =  エリゼ宮殿
首相官邸ホームページ


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へにほんブログ村にほんブログ村 トラコミュ フランスのお酒 (ワインなど)へ
フランスのお酒 (ワインなど)



カテゴリー: 建築物 | Comment (2) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
こんにちは。またまた素敵な記事でした!!
エリゼ宮の、上階の緑の間? (Le salon vert・ダイニング?)、素敵でした!! 
こういう色大好きで、よく使います。明るい黄緑色(ミントグリーンみたいな)の感じなんですけれど(すずらんのイメージ?)、同じような色、何枚あるかな、お安いクロスですけれどね。

あ、2枚だけアイルランドの、凝った織の麻(アイリッシュリネン)がありますが(笑)、もう未輸入なんです。

いつも思うのですが、シャトーのお部屋って、部屋から部屋・・が多いので、不便そう??(笑)

エリザベス女王のシャンパンは、クリュッグ(or ドンペリ)かと思っていました。よほどでない限りクリュッグは供されないそうで、昭和天皇やブッシュ(父)大統領など・・。西川恵氏の、エリゼ宮の食卓で読みました。

でも、チャーチルはあり!!ですよね(NVもファンではないけれど)。
エリザベスは、ビルカール・サルモン(ファンではない)のロゼにありますね、エリザベス・サルモン。

それにしても、スタッフは大変ですね!! 湖で泳ぐ、白鳥の足?のようなものですね。(笑)
2016/03/29 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>上階の緑の間? (Le salon vert・ダイニング?)、素敵でした!!
⇒ こういう緑色、きれいですね。作るには難しい色ではないでしょうかね。うまく緑色を出ないと、つまらない色になってしまいそう。

>いつも思うのですが、シャトーのお部屋って、部屋から部屋・・が多いので、不便そう??(笑)
⇒ 私も、廊下がないので、他人の部屋を突っ切らなければならないのは不便ではないか、と不思議に思っています。

>エリザベスは、ビルカール・サルモン(ファンではない)のロゼにありますね、エリザベス・サルモン。
⇒ 別のエリザベスにちなんだ名前だと、かえって失礼にあたるからと避けるのかな...。
2016/03/29 | URL | Otium  [ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する