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2016/01/05

シリーズ記事目次 【フランスのワイン産地】 目次へ
その7


もう時季外れですが、2015年のボージョレー・ヌーヴォーはお飲みになりましたか?

何かイベントがあって参加するというのでなかったら、ワインになっていないワインを飲む気がしないので、去年も私はボージョレー・ヌーヴォーを飲んでいませんでした。

でも、2015年のは悪くなかったのではないかと思うのです。

醸造を始めたばかりのボージョレーのクリュを作っているワイン農家で試飲させてもらったら、素人ながら、これは当たり年のワインになるだろうなという予感したからです:
2015年のブルゴーニュワインは素晴らしいだろうと確信した 2015/09/23

ところが、インターネットで調べものをしていたら、「2015年のボージョレー・ヌーヴォーはとても苦い味がする」と題したフランスの記事が出てきたので驚きました。

でも、「にがい味がする」というのはワインの味の話しではなかったのでした。

ボージョレーでワインを作っている人たちが危機に陥っていて、彼らには「にがい」ということなのでした。

この地域の苦境を耳にするようになってから10年はたっていますが、ますます深刻になってきているそうなのです。

ボージョレーはワイン産地の区分ではブルゴーニュに入っています。行政区分でのブルゴーニュ地方はそのごく一部を占めているにすぎないし、ワインの味もブルゴーニュワインとは全く違うので、私はボージョレーとブルゴーニュは区別して考えています。

でも、いつもとは違うワインを飲みたいとか、あっさりした赤ワインが飲みたいときのために、ボージョレーは常にワインセラーにストックしています。なので、ボージョレーの危機はお隣さんの問題だと無視することはできません。


ボージョレー・ヌーヴォーは複数形だった

2015年のボージョレー・ヌーヴォーのポスターは、こういうデザインでした。



なかなか美しいデザインだと思います。色合いもきれいだし、拡大するとよく見えるのですが、すごく凝って描かれています。ボトルの下の部分にはテーブルにしたワイン樽があって、その周りに赤ワインが入ったグラスが椅子のように並んでいたりするのが楽しい。

ところで、レストランの前などに掲げる「ボージョレー・ヌーヴォーがやって来ました」というキャッチフレーズは「Le beaujolais nouveau est arrivé」なのですが、このポスターではボージョレー・ヌーヴォーが複数形になっていて「Les Beaujolais Nouveaux sont arrivés」となっていることに気がつきました。

ボージョレー・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveaux)とボージョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー(Beaujolais Villages Nouveaux)があるから複数形にしているのかな?...

他にも、それらの上のランクとしてbeaujolais primeur(ボージョレー・プリメール)というのもあって複雑になっているのだから、キャッチフレーズまで変える必要はなかったのではないかと思ってしまうのですけど...。いつからそうなったのか、あるいは初めから複数形だったのかは分かりませんでした。

ボージョレー・ヌーヴォーは、ワインを味わうというのではなくて、みんなでワイワイとやりながら楽しむための飲み物なので、宣伝費はかなりかけているのでしょうね.。ポスターはお金をかけて作ったのだろうなと感じたのですが、コマーシャルフィルムもきれいなのをたくさんYouTubeに入れていました。


Les Beaujolais Nouveaux 2015 - Un territoire de plaisir

ボージョレー地域には見事な歴史的建造物があまりなくて、教会も「わぁ~、ボージョレーの教会だ~」と感じる建物なのですが(つまり、全く美しくない)、ブドウ畑がある丘陵地帯は広々していてとても美しいと思います。


ボージョレー・ヌーヴォーが生まれたのは1951年

先日、リヨンの町とボージョレーの関係について書いた後なので、ボージョレーが気になっていたところでした:
「リヨンには3つの川が流れている」と言ったのは誰?

リヨンの町には、ボージョレーを含めて3つの川が流れていると受け取れる文章を作ったのはレオン・ドーデというジャーナリスト。この表現が登場したのは1920年代の終わり頃だったので、その頃にボージョレーのプロモーションが盛んにおこなわれて、ボージョレー・ヌーヴォーも流行らせたのかなと思ったのですが、ヌーヴォーはもっと後になってから登場していました。

始まりは1951年の秋に出された官報。原産地呼称を持つワインは、収穫した年の12月15日より前に販売してはいけない、と定められました。ただちに業界が反発し、官報が出された2カ月後には、特定のワインはその前に販売しても良いという例外が認められます。ただし、そういうワインには「新しい」を意味する「ヌーヴォー(nouveau)」と記載せよ、ということだった。

もともとボージョレーは若いうちに飲むワインだし、醸造者たちはまだ発酵が終わっていないワインを飲んでみていた。なので、ボージョレーはヌーヴォーのワインを販売することにした。

つまり、ボージョレー・ヌーヴォーの誕生は1951年となっていました。

1967年11月15日のデクレに、primeurないしnouveauを付ければ、12月中旬を待たずにワインを商品化することができるアペラシオンの一覧が記載されたそうです。

ボージョレー・ヌーヴォーが市場に出される時期ははっきりとは決まっていなかったけれど、この1967年からは11月15日となったそうです。

11月第3木曜日に解禁ということになったのは1985年でした。

なぜ11月の第3木曜日になったかというと、11月11日の祭日(第一次世界大戦の終戦記念日)とは少し離れた方が良いと考えられたことが1つ。それから、土日にはぶつからない方が良いという配慮。働く人が休みのときでない方が良いし、週末だと他のイベントとぶつかって無視されてしまうおそれがある。


「ボージョレー・ヌーヴォがやって来た」と題した小説

『Le beaujolais nouveau est arrivé』と題した小説をルネ・フェレ(René Fallet 1927~83年)が1975年に発表して、それは映画化もされていました。パリ郊外にある「貧者のカフェ」という古びたビストロが舞台のようです。


Le Beaujolais Nouveau est Arrivé

これだけ見ても、ボージョレー・ヌーヴォーでみんなが大騒ぎしているらしいという程度くらいしかわかりません。

ルネ・フェレは無名の作家なのかと思ったのですが、ルネ・クレール監督の映画『リラの門』の原作者でした。彼が残した名言を探してみると、ボージョレーに関するものが出てきました。

でも、称賛しているわけではないようなのです。例えば...

ー ボージョレー・ヌーヴォーはプルミエ・クリュじゃないよ。ボージョレー・ヌーヴォーはボージョレー・ヌーヴォーで、それ以上のものではない。抜け目のないpinard(安ワイン)で、vin(ワイン)のマーモセット。感じが良くて、詩的なヤツなんだ。

なぜouistiti(マーモセット)なんかに例えたのでしょうか?
 
Description de cette image, également commentée ci-après

オマキザル科の動物です。南米にいる新世界ザル(singes du Nouveau Monde)なので、ヌーヴォーに引っ掛けたのかな? あるいは、このouistiti(ウイスティティー)という単語は、フランス人が写真を撮るときに「チーズ」の代わり言って笑顔を作るので愛嬌があるイメージで引き合いに出したのか?...

もう1つ、同じ作家の言葉に、こんなのもありました。
ー ボージョレーは水みたいに飲める。でも、それよりはおいしい。すべての違いはそこにある。

そんな風に言ってしまったらボージョレーが可哀想と思うけれど、気に入ってしまった!


昔からママっこ扱いされていたガメ種のブドウ

ボージョレーワインはガメ種のブドウから作られます。

ガメ種のブドウは栽培が難しくないのだ、とブルゴーニュの人から言われたことがあります。ブルゴーニュの高級なワインとなるのは全てピノ・ノワール種のブドウを使っています。

ブルゴーニュ南部やボージョレーの地域ではガメ種のブドウから赤ワインを作っているのですが、その土地の地質と気候にあっていって、ピノ・ノワール種だとうまく育たなかったのかもしれません。

ともかく、昔から安いのが取り柄のワインにされてしまったガメ種のブドウから作るワイン。それで、ボージョレーは悪いイメージを拭い去るのに苦労したような感じがします。

どうもガメ種は嫌われ者らしいというのは、シャンパンの歴史を調べてブログに書いていたときにも感じていました。

ガメ種のブドウからシャンパンを作るのは不可にされていたのです:
ガメ種のブドウでは美味しいシャンパンを作れない? 2013/12/21

この記事を書いていたら、Beaujolaisを私は「ボージョレー」と表記しているのですが、日本では「ボジョレー」というのが一般化しているのに気がつきました。Wikipediaもワイン輸入業者も、「ボジョレー」と書いています。

Beaujolaisはフランス革命前に存在していた州の名前で、その都はBeaujeuだったから付いた名前です。そのBeaujeuも、Wikipediaでは「ボジュー」と表記しているのでした。

beauは「ボ」と表記するとしたら、日本でもよく知られているフランス語の「Merci beaucoup」を日本語で書くときは「メルシー・ボク」なのかと調べたら、こちらは「メルシー・ボークー」となっている感じがしました。「メルシー僕」じゃマズイから?...

ブルゴーニュワインに関しては、ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)のサイトが充実していて、日本語サイトではアペラシオンの発音まで聞かせててくれます。それで、このサイトではBeaujolaisに対してどんなカタカナ表記にしているのか確認しようとしました。ところが、ブルゴーニュワインの中にボージョレーは入れていないのでした!

仲間はずれにされているとは可哀想。でも、いわゆるブルゴーニュのワインとは異なるのだから、一緒にしない方が自然だとは思いますけど...。

それではと、フランス食品振興会のサイトでどう表記しているか見てみました。「ボージョレー・ヌーヴォー」と表記していました(こちら)。それでカタカナ表記は変えない勇気をいただきました。フランス人が発音するのを聞くと、私は「ボジョレー」よりは「ボージョレー」に聞こえるのだもの...。

カタカナ表記を気にするなら、ボージョレーでのブドウ品種のGamayも、私は「ガメ」と書いていますが、「ガメイ」としている人が多いですね。でも、それって英語圏の発音ではないですか?


中世には、ガメ種のブドウ栽培禁止令が出ていた

Portrait de Philippe II, dit « le Hardi ». École flamande précoce, huile sur bois c 1500.ブルゴーニュ公国のフィリップ豪胆公(Philippe le Hardi)は、1395年にブルゴーニュの中でガメ種のブドウ栽培を禁じたそうです。

赤ワインには高貴な品種のピノ・ノワールでなければならない、というわけ。

禁止令にも関わらず、ブルゴーニュにガメ種のブドウ栽培は残っているではないかと思ったのですが...。

フィリップ豪胆公の時代のブルゴーニュとは、どの地域だったのかを確認してみました。

ブルゴーニュ公国は最盛期にはオランダやベルギーまで領土を広げたのですが、彼の時世は領土を広げ始めたばかりの時期です。

ブルゴーニュ公国の領土
1363~1404年
フィリップ豪胆公の時世
1467~1477年
シャルル突進公の時世
- 地図をクリックすると拡大します -

ブルゴーニュ公国の領土はマコン(Mâcon)の少し上までしかありません。ブルゴーニュのワイン地図と重ねてみると、ガメ種のブドウ畑があるマコネーと呼ばれる地域は一部が入っている感じで、ボージョレーワインの産地は全く入っていませんね。

とすると、南の方ではピノ・ノワールがうまく育たないというのを豪胆公は配慮に入れないでガメ種の禁止令を出したのだろうと思えてきます。

いずれにしても、ブルゴーニュ公国は当時に経済が発展していて豊かだった北ヨーロッパに領土を拡大しています。ボージョレー地域は、歴史的にもブルゴーニュだったことはなかったわけですね。


ボージョレーの危機

ずいぶん前、ボージョレーワインの産地で、その年のワインをストックするために在庫を大量に捨てたというのが大きなニュースになっていて、「捨てるなら料理に使うからくださいよ」と言いたくなったのを思い出します。最近はそういうニュースは聞いていなかったのですが、ボージョレーが売れないという状態はジワジワと進んでいるのででした。

2014年には、ボージョレーワインが63万ヘクトリットル生産されましたが、そのうち13万ヘクトリットルは買い手が見つからなかったそうです。10年前に比べれば生産量を半分にまで減らしているのに、売れ残りが2割ですか...。

ボージョレー地方にはよく行くのですが、この地域でランクの低いワインを作っている人たちは打撃を受けていると、だいぶ前から感じていました。

そんなことをブログに書いていたのは10年くらい前ですね:
ボージョレー農家の危機 2005/11/17

その後には、ガメ種のブドウは暑さに弱いので、地球の温暖化に耐えられないので将来が心配だという話しも聞いていました。

ボージョレーが売れなくて困っているのは、ランクの低いワインを生産している地域です。10ある「クリュ」の名称をボトルに掲げているワインは、ボージョレーという悪いイメージなしに販売できるせいか、ワイン農家が苦しんでいるようには見えません。

下はボージョレーのブドウ畑の地図です。AOC/AOPアペラシオンを付けたワインとして市場に出すことが許されている地域が、紫がかった色で示されています。

Carte vignoble beaujolais色が薄い順:

AOCボージョレー
AOCボージョレー・ヴィラージュ
AOCボージョレーのクリュ(10)

ボージョレーには12の呼称があります。色が最も濃いのがランクの高い「クリュ」と呼ばれるワインができる地域。一番色が薄い地域で作ったら、いくら美味しくても「ボージョレー」として売るしかありません。それよりも少し上のランクが「ボージョレー・ヴィラージュ」。

つまり、行政区分でブルゴーニュとされる地方の外れから始まっている地域がランクの高いボージョレーが作られていて、ボージョレーに潤されているというリヨン市に近くなるとランクが低い。

私がボージョレーのワイン農家に行くときは、ブルゴーニュ地方に近いところに行きます。それで、クリュしか買ったことがありません。クリュだって安いのですから、それ以上ランクを下げる必要は感じないのです。

クリュのボージョレーを作っているワイン農家は安泰だと感じます。跡継ぎがいなくて困っているなどという話しは、少なくとも私は聞いたことがありません。

苦しんでいるのは下の2つのランクのワインを作っている農家です。昔から安く買えるワインというのが魅力だったはずですが、最近は外国で作る安いワインが国際市場に出回ってきたので、競争に勝てないだろうと思います。


ボージョレーのボトルネックは手摘みでの収穫

ボージョレーがAOC(原産地統制呼称)を獲得したのは1937年と早かったのですね。まだ農業の近代化が進んでいない時代にできた規制が残っていて、ブドウの収穫は人間の手で行い、トラクターに収穫してはいけないことになっています。

ブログで使った下の写真は、ボージョレーの高級ランクではない畑の収穫風景です。たぶん、ただの「ボージョレー」と呼ばれる最低ランクの畑。それでも、ちゃんと人間がブドウの収穫をしています。

 
ボージョレーはブドウ収穫のまっさかりだった 2013/10/05

ブドウの収穫を人間が行うためには、収穫期に季節労働者をたくさん雇わなければなりません。しかも、フランスの法律では労働者の権利を守るので、そのための費用もかかる。昔のようにトラクターに季節労働者を乗せて畑に連れていってはいけなくなって、レンタカーのマイクロバスを借りる。安く働いてもらうために農家に季節労働者を泊まらせるには、収容人数に合わせてサニタリーも設置しなければならない。

そんな出費があるならワインの値段を上げたいわけですが、安いから売れるボージョレーワインは値上げできない。それでなくても売れなくなっているからです。

2009年以降、ボージョレーワインの売り上げは減少し続けているというニュースもありました。2009年と2014年の売上高を比較すると、スーパーなどの大規模店舗では19%のマイナス、飲食店では21%のマイナス。輸出は好調だったのに、こちらも13%のマイナス。

日本はボージョレー・ヌーヴォーの大きなお客さんだったのに、それも減少しているので痛手なのだそうです。本当に日本の輸入量が減少しているのかは、日本のニュースで確認できました。


日本もボージョレー・ヌーヴォー離れを始めた?

ボージョレー・ヌーヴォーを飲むお祭り騒ぎは、1960年代後半から1970年代の初めに、パリ、ニューヨーク、ロンドンでブームになっていたそうです。

日本に初めて入ったのは少し遅れて1985年でした。解禁が11月の第3木曜日と定められた年ですね。それが気に入られたのかな?...

フランスから輸出されるボージョレー・ヌーヴォーの6割近くが日本に来ているのだそうです。

少し古いですが、2012年のデータが図で示されていました。こういう図で表してくれると、第2位のアメリカを大きく引き抜いて日本の輸入量が多いことが一目瞭然に分かって面白い!

ところが、日本の輸入量を前年比でみると、ここ3年連続して減少しているのだそうです。2013年はマイナス11.6%、14年はマイナス10.8%、15年はマイナス6.9%.。ところが、日本のワイン消費量は2年連続して過去最高を更新しているのに。

「今年のボージョレーヌーヴォーは苦い味がする」と題した昨年秋の記事でも、日本への輸出が減っているので関係者たちが落ち込んでいると言っていたのです。

ボージョレー・ヌーヴォーも所詮は流行ですから、すたれる時期があってもおかしくないのであって、そんなのに命をかけてしまったのが間違いだと思います。

パリ、ニューヨーク、ロンドン、日本と飛び火していったわけですから、その後は中国でお祭り騒ぎとなっても良いと思うのですが、なぜか中国人はボージョレーにあまり興味を示さないようなのです。


ボージョレーといえば、ジョルジュ・デュブッフ

ボージョレーヌーヴォーのオフィシャルサイトに、ボージョレーヌーヴォーの歴史を語っているビデオがありました。


Les Beaujolais Nouveaux - Toute une histoire

登場している一人はボージョレー王とも呼ばれるGeorges Dubœuf(ジョルジュ・デュブッフ)さん。この人がボージョレーヌーヴォーを世界に広めたと思います。

日本でワインを探すと驚くほど彼のブランドのボトルがたくさん並んでいますが、彼のブランドの9割は輸出されているそうなので当然なのでしょうね。

相当な財産を築いたはずですが、動画を見ると、なんとなく元気がないように見えました。1933年生まれなので、83歳くらいですか。元気がなさそうに見えるのは、ボージョレーの不景気で落ち込んでいるというよりは、お年だからかな...。

楽天市場で「ジョルジュ デュブッフ」をキーワードにして検索

205点もヒットして出てきました。ボージョレー関係を除かせても4分の1残りました。ボージョレーの売り上げだけに頼らないようにしているのでしょうね。いずれにしても、ジョルジュ・デュブッフはワインビジネスをするネゴシアン。ボージョレーが売れなくて一番苦しんでいるのは、ブドウを栽培している末端の農家だと思います。

ところで、ジョルジュ・デュブッフは、フランスでは「Roi du Beaujolais(ボージョレーの王様)」と言われていたのですが、日本の情報では「ボージョレーの帝王」となっていました。前回の記事「「リヨンは美食の町」と言ったキュルノンスキー」に書いたキュルノンスキーが、フランスでは「美食家のプリンス」と呼ばれているのに、日本では「美食の王」となっているのが気になりました。

日本人は、最大限に偉そうなタイトルを与えるのが好きなのかな?...


ボージョレーの生き残り作戦

ボージョレー地域では、何とか危機を乗り越えようとしているぞうです。ピノ・ノワール種のブドウの植え付けも始まっているのだそう。

でも、お気の毒なことに、ボージョレーでワインを作ると、原産地規制があるので「ブルゴーニュ」という名称でワインを売ることができない。それで、ボージョレーで生産するワインを「コトー・ブルギニョン(Coteaux-bourguignons)」というアペラシオンで売るという手段が注目されているようです。ボージョレーはブルゴーニュワインのカテゴリーになっているのだから、こちらはOKというわけです。

ボージョレーで作られているコトー・ブルギニョン ↓



ブルゴーニュに新しいアペラシオンが最近できたとは聞いていましたが、どんなワインなのか気にしていませんでした。でも、ニュースで言われていたのは、ブルゴーニュワインの常識を覆すようなワインなのでびっくり!

この「コトー・ブルギニョン」がどんなワインなのかについて調べて書きました:
ブルゴーニュの新アペラシオン: ブルゴーニュ・ガメ
ブルゴーニュワインらしからぬ「コトー・ブルギニョン」


それから、もう1つ。

ボージョレーではブドウ栽培をやめる農家が多くなり、「AOCボージョレー」のアペラシオンでワインを作れるブドウ畑の面積は、2002年に比べると31%も減少しているのだそうです。

ところが、ボージョレーのブドウ栽培農家が廃業して畑を売ろうとすると、畑の相場はとても悪いのだという話が気になりました。ブルゴーニュのブドウ畑の価格は他の農地に比べようもないほど高いと言われているので、データを見てみました。確かに、ボージョレーのブドウ畑の評価額は低い。それよりも、高級ワインの産地のブドウ畑の価格はとてつもなく高いのが面白い!

ブドウ畑のお値段のことも、続きで書きました:
ブルゴーニュのブドウ畑の価格は、投資の対象になって急騰していた



★ シリーズ記事目次: フランスのワイン産地

  ☆ ボジョレーワインを検索

ブログ内リンク:
ボージョレー・ヌーヴォーのアイディアはすごい! 2005/06/07
ボージョレー農家の危機 2005/11/17
ボージョレーのワイン農協で醸造施設を見学 2013/10/06
ボージョレーに行った週末 2005/06/06 ボージョレーのアペラシオンについて
「リヨンには3つの川が流れている」と言ったのは誰? 2015/12/26
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ Vin-Vigne: Vignoble du Beaujolais
☆ Wikipedia: Beaujolais nouveau ⇒ ボジョレー・ヌヴォー
オフィシャルサイト: Les Beaujolais Nouveaux
オフィシャルサイト: Inter Beaujolais (Site officiel des vins du Beaujolais)
☆ Wikipedia: Vin primeur | Vin bourru 
10 raisons de boire le Beaujolais nouveau (des bonnes et des excellentes)
Le Gamay, le Beaujolais nouveau et l'ananas
Beaujolais nouveau le millésime 2015 a un goût très amer
Le beaujolais, gamay aux deux visages Le Monde 18.12.2015
Les vignerons du Beaujolais sur la voie d'une scission Le Monde 30.12.2014
L'Impresario du Beaujolais Nouveau (Georges Duboeufに関する1993年の記事)
Vins : De quel mal souffre le Beaujolais ? 18/11/2015
Le Beaujolais nouveau 2015 en 10 chiffres
Beaujolais Nouveau  le Japon est le premier... 17/11/2014
Beaujolais - Paysages viticoles en sursis 21/06/2012
日経ビジネス: 岐路に立つボジョレー・ヌーヴォー 2015/11/19
ボジョレーはなぜ儲かる?低級ワインを世界的ブランドへ転換、驚愕のビジネスモデル
☆ YouTube: Porte des Lilas 1957(映画全編)
Valorisation des paysages viticoles du Beaujolais (2012)


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