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2016/01/18
ブルゴーニュ地方はワインで有名なので、いたるところにブドウ畑があるかと思われるかもしれませんが、ブルゴーニュでブドウが栽培されている地域はかなり限られいます。

昔はどこでもブドウ畑があったそうですが、害虫フィロキセラでブドウ畑が全滅といえるほどの被害があった後、質の悪いワインを作るのは止めて淘汰されたとのこと。今では、ブルゴーニュ地方にある農地に占めるブドウ畑の割合は3%と聞いたように思います(正確な数値が見つかったら訂正します)


コート・ドールのディジョンの少し先からボーヌの当たりまで広がるブドウ畑は、見るからにブドウ畑の土地代は高いのだろうなと感じさせる特徴があります。

ブドウ畑のすぐ近くに建っているような家だと、庭がとても狭い。それから、ブドウ畑の中にある墓地が「こんなところで場所をとっていて申し訳ない」という感じに見える。ブドウ栽培者だって、墓地をブドウ畑にしてしまいだろうけれど、ご先祖様の手前、それはできないのだろうな...。


高価なワインを作れるのに、少しでも空き地にしておくのはもったいない?!

昨年の9月、超高級ワインができるあたりを散歩していたら、こんなところにもブドウが植わっていたっけ、と思う場所が目に留まりました。



ブルゴーニュの観光写真でもよく使う風景ですが、向こうに見えるのがクロ・ド・ヴージョのシャトー。道路の左手に見えるのがClos de Vougeotと呼ばれるクリマ。クロという名の通り、囲われた土地になっています。50ヘクタールほどあるのですが、85人くらいの所有者がひしめき合っているのだそう。

こちら側からだと道路から下がったところに畑があるのですが、こんな風に石垣に迫った傾斜地もブドウ畑だったかな... と思って写真を撮りました。

というのも、このすぐの所に、わぁ、無理してブドウを植えちゃったと笑いたくなるところがあったのです。

石垣からすぐのところ、少し高台になった部分で、何枚も畳を敷けないくらいのスペース。そこに未だ植えてから年月がたっていないようなブドウの畝があったのです。フランス語でなんと表現すれば良いか知りませんが、日本語なら「猫の額のような」と言いたい!



ブログに書こうと思って写真を撮っていたのですが、書いていなかったようです:
収穫が始まったコート・ド・ニュイのブドウ畑。今年は当たり年では?♪ 2015/09/04


ブルゴーニュのブドウ畑の価格を調べてみる

以前から、このあたりのブドウ畑の値段はすごいのだと友人たちから言われていたのですが、どのくらい高いのか調べてみる機会になりました。

先日ボージョレーのワインは売れ残っていて、ブドウ栽培をやめる人たちが続出しているという話しの中で、ボージョレーのブドウ畑は売るにも買いたたかれているらしいと書いてありました。ブドウ畑の価格は普通の農地よりも高いはずですから、本当なのかな... と調べてみたくなったのです。

ボージョレーの危機について書いたのは、こちら:
ボージョレーワイン: ガメ種が苦労させる? 2016/01/05


シリーズ記事目次 【フランスのワイン産地】 目次へ
その13

ボージョレーのブドウ畑は、1ヘクタールあたり1万ユーロ(約130万円)でしか売れないのだと書いてありました。30ヘクタールを手放したら3,900万円。私のような貧乏人には悪くないじゃないかと思ってしまうのですが、他のブドウ畑に比べたらかなり低いようです。



 


農地の整備や再配分を行うSAFER(土地整備農事建設会社)が、フランス本土にあるブドウ畑の相場を発表していたので比較することができました。高い土地の価格を一覧にしたので、それを次回の日記に入れます。

眺めてみると、とても面白かったのでした。


ブルゴーニュのブドウ畑の価格は急騰している

高品質な農産物であることを証明する「原産地呼称(AOC/AOP)」を持っているブドウ畑の評価額は、フランス全土の平均で1ヘクタールあたり13.6万ユーロ(2014年)。そんな品質保証はもらっていないブドウ畑で1.3万ユーロ。ボージョレーはAOC/AOPを持っているのに、それ以下ということなのでした。

牧場や普通の農地の価格は5,900ユーロだそうなので、最低ランクのブドウ畑の半額。ブドウ畑を除けばフランスの農地は格安なのでした。いつの間にか農業輸出国第2位になっていたオランダの農地価格は、フランスの7倍もするのだそう。

フランスのブドウ畑の売値は、20年前の2倍以上になっていて、2014年も前年比で3.6%の値上がりだったそうです。貯金しているよりは利益がでるので、投資目的で買う人も多いのだそうです。

特に、ブルゴーニュのブドウ畑は値上がりが凄まじいのでした。ブルゴーニュのグランクリュ(特級)ランクの畑は、1ヘクタール当たり400万から2,000万ユーロ。これに今のレートで130をかけて円換算してみてください。気が遠くなる...。

ここ数年足らずの間に、大資本家がブルゴーニュのブドウ畑を持つことを投資にする傾向が強まっていると話題になっていました。

ボルドーのブドウ畑の価格は、そんなには急騰していません。フランスワインというと、ブルゴーニュとボルドーが同等に並んで有名なのですが、生産量が全然違うのですよね。ブドウ畑の面積も、ワインの生産量も、ブルゴーニュはボルドーの4分の1なのです。

ブルゴーニュのワインには希少価値があるから投資の対象になる、ということなのでしょう。そういうのって、好きではないのだな...。

思えば、ブルゴーニュワインの価格はうなぎのぼりの感じがします。昔はグラン・クリュのようなランクのワインでも、ちょっと無理すれば買えたけれど、最近の私は飲むワインは知らないうちにランクを下げてきていました。

消費者としてはワインの値上がりになるようなことはして欲しくない。でも、ブドウ栽培者の方にしても嬉しくないことのようです。ブドウ畑を広くしたいと思っても、高価で買えないという問題が発生してきている。それから、農家ではワインづくりを子どもに継がせたいわけですが、こんなに高くなると相続税の問題で引き継げなくなってしまう。

そんなわけで、ボージョレーの土地の価格が下がっていることはそっちのけで、ブルゴーニュのブドウ畑の価格の方に興味が行ってしまいました。


ジュブレ・シャンベルタンの城が売られたのは2012年だった

ブルゴーニュのワインが投資の対象になってきたかと私が感じたのは、この事件(?)でした。

ジュブレ・シャンベルタンの城がブドウ畑付きで売られたときには、相場より高すぎる買値だったと騒がれていたのです:
ショック! ジュブレ・シャンベルタン城が中国人に売られてしまった 2012/08/23

2ヘクタールのブドウ畑付きの中世の城の代金として支払われたのは800万ユーロでしたね。ブドウ畑には、グラン・クリュの畑も含まれていました。由緒ある城が付いているのだし、その後もブドウ畑の価格は値上がりしているのだから、結局のところ投資としての価値はあったのでしょうね。

お金持ちはますますお金持ちになるという、よくあるお話し?

その後、この城のブドウ畑はちゃんと手入れしていないように見えるのですけど、どうなのでしょう? 去年の11月のブログのトップに入る写真として、この城を望むブドウ畑の写真を加工したのですけど、これじゃ寂しすぎると思って、すぐに別の写真にしていたのでした。

作ったのは、この画像:




世界で一番高いブドウ畑

コート・ドール県には、ブドウ畑が9,500ヘクタールあるそうです。ブドウ畑などというのはドル箱ですから、そんなに売買はされないだろうと思っていたのですが、そのうち平均すると毎年150ヘクタールが持ち主が変わっているのだそうです。

ブドウ畑の評価額も公表していたSAFER(土地整備農事建設会社)は、そのうちの15~20%に関与しているとのこと。つまり、評価額が表になっているけれど、裏には色々あるということなのでしょう。

2012年の6月半ばに、フランスで有数の富豪の実業家フランソワ・ピノー氏( François Pinault、当時75歳)が、シャトー・ド・プュリニー・モンラッシェが所有していたモンラッシェのブドウ畑を買い取ったことが話題になっていました。

フランスの経済界の大物といえば、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトンのCEOベルナール・アルノー(Bernard Arnault)くらいしか知らなかった。「ault」で終わる苗字は経済界の大物になる運命があるのかな?... 自動車のルノーの創設者もLouis Renaultだし、もっと色々ありそう...。

このペルノー氏は、すでに1993年にボルドーのシャトー・ラトゥールも購入してたりしていたのですが、いよいよブルゴーニュに上陸したとのこと。他にも、グラン・クリュのバタール・モンラッシェの畑なども購入なさったそうです。

ブルゴーニュのブドウ畑の売買は昔の単位のウーヴレ(428㎡)でする伝統があるのですが、購入なさったモンラッシェの畑は、1ウーヴレという狭さだったのですで、お値段は100万ユーロを超えるというので話題になっていたのでした。

130坪の畑に1.5億円近く払ったという感じでしょうか。なるほど、高い!...

シャトーが彼に譲ったコート・ド・ボーヌのモンラッシェのワインとは、これのことだろうと思います ↓



この大富豪に関するニュースでは、購入したブルゴーニュのブドウ畑の名前が色々あがっていたのですが、面倒なので無視。下のショップがワインの紹介で、どのように手に入れたかまで紹介していました。



ブルゴーニュ高級ワインの面白データ

ブドウ畑の評価額の値上がりが目覚ましいのでは、人気の高い高級ワインでした。そんなことを報道しているニュースを眺めていたら、面白い数値がありましたのでメモしておきます。ブルゴーニュの友達に知ったかぶりでクイズにしたくなるけれど、私は数字をすぐに忘れてしまうからダメだと思う...。


2,400万ユーロ モンラッシェ1ヘクタールの価格。約31億円?!

546ヘクタールシャブリからコート・ドールまでの地域にあるグラン・クリュの指定地域の面積
ブルゴーニュのブドウ畑の総面積(27,626ヘクタール)の1.98%に相当

270万本ブルゴーニュで毎年生産されるグラン・クリュの平均ボトル数

33アペラシオンブルゴーニュのグラン・クリュの数:
シャブリ 1、コート・ド・ニュイ 24、コート・ド・ボーヌ 8

12,620ユーロロマネ・コンティ1990のオークション落札価格(2013年7月)
1,640万円?!



この次は、少し寄り道してから、フランスのワイン産地のブドウ畑の価格一覧を入れて書きます。

このシリーズの目次:
フランスのワイン産地


 【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集

ブログ内リンク:
ショック! ジュブレ・シャンベルタン城が中国人に売られてしまった 2012/08/23
シャトー・ド・ポマールがアメリカ人の手に渡った 2014/09/15
ボージョレーワイン: ガメ種が苦労させる? 2016/01/05
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
クロ・ド・ヴージョの区画地図
Le prix du vignoble français au plus haut 28/05/2015
Le vignoble, de plus en plus cher en France, Placement 04/09/2014
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La Bourgogne de toutes les convoitises 13/02/ 2014
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François Pinault achète 1 million d’euro l’ouvrée de Montrachet 03/07/2012
Pinault (François Pinault) vigneron 2013
ド・モンティーユの手により再起した ピュリニーの瀟洒なシャトー
「世界文化賞」国際顧問にフランス企業家のピノー氏
仏PPR元会長フランソワ・ピノー氏、アート界で最も影響力のある人物と認定-英国
フランスにおけるSAFERの機能・役割の再編と拡張
農業構造・経営政策と農地制度の展開の軌跡 -日仏比較の視点から
Quel prix pour un terrain agricole – Parcours France, le Salon des Projets en Régions !
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