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2016/03/20
ボルドーで生産されるAOCソーテルヌの中で、飛びぬけて評価が高いシャトー・ディケムについて3つも記事を書いてきました。そのシャトーで2000年のミレジムが作られる1年を追ったドキュメンタリー『ディケムの四季』をブログに入れながら眺めたのですが、収穫されているブドウにびっくりしました。

もう腐っていると思って手がでないようなブドウだったのです。今まで名前しか知らなかった貴腐ワインについて調べてみました。

シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その31


貴腐ワインソーテルヌの色

2003年までシャトー・ディケムの管理人だったド・リュル・サリュース伯爵が、こんなことを言っていました。

傑作と言える1967年のミレジムなどは、シャトーを出たときにはボトル1本5ユーロだったのに、オークションで2,000ユーロという高値がついたりする。

その1967年のミレジムのボトルの画像を探してみました(左の写真)。比較するために、若いワインも並べます。こんなに色が濃くなるのですか...。

シャトー・ディケム
2011年のミレジム
1967年のミレジム


私がシャトー・ディケムに興味を持って3つもブログの記事にしていたのは、シャトーの最後のオーナーとしてワインづくりをしていたアレクサンドル・ド・リュル・サリュース伯爵が気に入ってしまったからでした。食べ物というのは、それを作っている人の顔を見ただけで美味しいかどうかが分かると思っているので、その意味からです。

伯爵は、シャトー・ディケムと同様に1968年から、もう一つソーテルヌのワインを作るシャトーの管理人になっています。それがChâteau de Fargues(シャトー・ド・ファルグ)で、こちらの方は現在もファミリーのシャトーとして彼が管理人を続けています。

シャトー・ディケムと同じようにこだわりのワインづくりをしてきたのですが、それほど知られているソーテルヌではないような気がします。ソーテルヌを作る畑の面積は15ヘクタールしかなくて、年間にボトル15,000本しか生産しないし、ワインにしないミレジムもあるので、そう簡単に手に入るワインではないようです。

生産量が非常に少ないということで価値を高めるワインもありますが、ビジネス色が強いボルドーワインでは、そういう風には受け取られないのではないでしょうか?

シャトー・ド・ファルグのソーテルヌの色も眺めてみます。

シャトー・ド・ファルグ
2005年のミレジム
1993年のミレジム
シャトー・ド・ファルグ[1993] 白 貴腐ワイン

シャトー・ド・ファルグ[1993] 白 貴腐ワイン
価格:14,796円(税込、送料別)


シャトー・ディケムのように古いミレジムは日本では販売されていない感じがあったので、1993年のを入れたのですが、やはり色はかなり濃くなっていますね。これを販売しているショップでは、シャトー・ディケムではブドウの木1本からグラス1杯のワインができるけれど、シャトー・ド・ファルグの方は3分の2杯分にしかならないと言われている、と書いています。

貴腐ワインを作るのは本当に大変らしい...。


貴腐とは、なに?

シャトー・ディケムを始めとするソーテルヌは貴腐ワイン。

フランス語でも、「貴腐」は直訳すれば同じの表現で「pourriture noble」。

果皮にボトリティス・シネレアBotrytis cinerea)という菌がついて、これによってブドウの糖度が高まるし、芳香もつくという原理だそうです。

この菌はイチゴにもつくのだそうです(右の写真)。

イチゴがこうなってしまったのは見たことがありますが、それを食べようとは思わないですけど。

ドキュメンタリー『ディケムの四季』の中でも、ブドウにボトリティス・シネレアが付いているのがよく見えました。

収穫前に味見をしていて、ジャーナリストが「見た目は悪いけれど、食べると美味しい」と言っていましたね。収穫したぶどうを容器にあけると、埃のようなものが舞い散っていました。

これが美味しいワインになるとは信じられない。
だって、気持ち悪すぎますよ~!


貴腐を作っていたのはセミヨンというブドウ品種 

AOCソーテルヌSauternes)は、セミヨン種(sémillon)80%と、ソーヴィニョン種(sauvignon)20%のブドウをブレンドで作るのだそう。

その2つの品種を眺めてみます。

Sémillon
(セミヨン)
Sémillon
Sauvignon blanc
(ソーヴィニョン・ブラン)
Sauvignon blanc grapes.jpg

ボトリティス・シネレアが付くのはセミヨン種の方なのだそう。それだけだと酸味が足りないので、ソーヴィニョン・ブラン種を加えてAOCソーテルヌは作られるのでした。

そう言われてみると、ソーヴィニョン・ブランで普通に作った白ワインは酸っぱいなと感じていました。



セミヨン種のブドウの貴腐状態を比較できる画像がWikipediaに入っていました。
貴腐が始まったばかりの状態
Semillon starting to get noble rot at Château Doisy-Védrines, Barsac, Sauternes
貴腐がついた状態


シャトー・ディケム: 2000年の収穫

シャトー・ディケム 2000年が、どう作られたかを見せた映像」で、2000年のシャトー・ディケムのワインができる1年を見せるドキュメンタリーを入れたのですが、とても興味深いものでした。

ブドウ畑と言うのは水はけが良くなければいけないのだと思っていたのですが、ここのブドウ畑は全く違う! 雨が降った後には長靴でグチャグチャになって歩くほどの土壌だったのです。ブドウの品種もあるのでしょうが、土壌も貴腐を付けやすい環境を作っているのでしょうね。

映し出されていた貴腐状態のブドウは、すさまじいものでした。

その部分をドキュメンタリーの場面をキャプチャ:





個々の人がとったブドウをバケツにあけるときには、埃のようなもの(これが菌なのでしょうけれど)が舞い上がっていました。マスクをして作業しないと病気になるのではないかと心配してしまうほど!

※ ドキュメンタリー『イケムの四季』の中で、秋にブドウ畑で熟成度を見たり、収穫する人たちの様子を見せている場面は、こちらの部分

シャトー・ディケムは、このドキュメンタリーが作られる前年に株の過半数を持って運営権を握ったLVMHに移り、2004年からはLVMHのCEOアルノー氏に任命されたピエール・リュルトン氏が責任者になっています。


シャトー・ディケム: 2002年の収穫

2000年に撮影された『イケムの四季』に登場していたアレクサンドル・ド・リュル・サリュース伯爵は、シャトー・ディケムを去ることが決まっていたにも関わらず、30年余りの間、こだわりのソーテルヌを作ってきたことを誇らしげな様子で紹介していました。

ところが、その2年後、2002年のシャトー・ディケムのブドウ収穫期を見せるニュースに登場していたときは、もうワインづくりには口出しできない状態になっていることを思わせる表情を見せていました。

その2002年10月12日のニュース(Les vendanges au Château d'Yquem)でブドウ収穫風景を見せているのは、こちらの画面です

あれっと思ってしまいました。同じシャトーの畑なのに、収穫されているブドウが2000年のとは全く違うのです!



このページの上の方で入れたWikipediaの画像で、貴腐が始まったか、始まらないかという時期のブドウと全く同じ状態ではないですか?!
※ それを画面スクロールしないで見ていただくには、こちらをクリックしてください

シャトー・ディケムは、どうしてしまったのだろう?...

他のソーテルヌ生産者のブドウ収穫風景を見せる動画を見ても、やはり赤ブドウになったようなブドウを収穫しているのですから、とても奇妙。

2002年の収穫が特殊だったのかな? テレビ局がソーテルヌにはしないブドウを収穫しているのを撮影してしまったのだろうか?

ほかの年のブドウ収穫を見せる動画を探してみました。


シャトー・ディケム: 2009年の収穫

2009年の収穫風景がYouTubeに入っていました:
Château d'Yquem 2009: des cueillettes d'une extrême noblesse

2002年ほどではないけれど、やはり実は、白ブドウという感じのが入っている割合は少なくなっていますね。2000年の収穫のときには菌が舞い上がっていたのですが、ほんの少し舞い上がっているだけ。



この画像を入れて、はたと気がつきました。収穫で使っている木製のカゴが違う!

ドキュメンタリー『イケムの四季』では、シャトーでは特殊なカゴを使っているのだという説明があったのです。そのときの画像が、こちら:


⇒ 収穫かごにロウを塗っていたのは、この場面です

木は一番軽い木を使い(カゴが重いと収穫する人が疲れるからでしょう)、毎年、こうやって継ぎ目のところにロウを塗っていると説明していました。貴重なブドウの汁を逃さないためなのだそうです。ロウというのは、ボトルの口を昔風に封をする時に使うのと同じではないかと思います。

それが、2009年の収穫風景に出てくるカゴにはないのです。そんなに熟してからは収穫しないことにしたので、この手間と費用は節約することにしたのかな?...


シャトー・ディケム: 2010年の収穫

2010年のシャトー・ディケムの収穫風景を見せるニュースもYouTubeに入っていました。

こういうブドウを収穫しています:



やはり、2002年のブドウ収穫を見せるニュースのときが特殊だったように思います。ひょっとして、シャトー・ディケムの収穫を始める前に辛口白ワインの収穫をするイグレック・ディケムというセカンドワインの収穫風景を録画していたのではないかと思ってしまう。でも、地元のテレビ局の番組だったので、取材を間違えるということはないと思うのですけど。

でも、この2010年の収穫でも、菌が舞い上がるほどにはなっていないし、色づいていないブドウもかなり入っていますね...。

このテレビニュースも、少し奇妙なものでした。老齢年金受給者たちがシャトー・ディケムでご機嫌よくブドウの収穫の仕事をしているのを見せるニュースでした。

この年、シャトー・ディケムではブドウ収穫者が180人いて、そのうちの11%が高齢者だったと言っています。ブドウ収穫をしたいという高齢者は増えているけれど、シャトー・ディケムではブドウ収穫に来る人たちの75%は常連さんたちなので、高齢者が雇ってもらえる可能性は低いのだとか。

日本だったら、何でもないニュースのはず。日本人は体験するのが好きだし、高齢者たちも働き続けたがるのが普通です。でも、フランスでは、老齢年金を受給できるようになったら毎日バカンスの生活をしたいというのが普通なのです。

ところが、最近のフランスでは社会保障制度の財源が苦しくなったために改革が進んでいて、今までのように老齢年金だけで悠々と暮らすことが難しくなりました。

ブドウの収穫というのは、若い人がやっても辛い労働なのです。フランス的な感覚で見ると、高齢者にこういう仕事をさせるのは酷ではないかと思ってしまう。最低賃金しか支払わない仕事なので、働き手を確保するのが難しいのです。それで、普通では屋とってもらえない高齢者たちを利用しているのではないかと思ってしまう...。

ニュースでは、ブドウの収穫をしている人たちに、なぜやっているのかとインタビューしています。はっきりとお金を稼ぐためと言っている人もいるし、家に引っ込んでいないで人と会えるのが嬉しいから、という人もいます。一人は「楽しみのため」と答えていますが、インタビューをした人が「本当に?」という顔をしたらしくて、「本当ですよ。本当に楽しくてやっているのだ」なんて答えている!

日本だったら、シャトー・ディケムのブドウ収穫をさせてもらえるなら大金を払う、と言う人がいくらでもいるのではないでしょうか? そして、させてもらえるなら、丁寧にブドウの房をとっていくはず。

でも、この動画に出てくる高齢者たちは、楽しんでやっているとは、私には見えませんでした。フランスも貧富の差が広がっているのだよな... と、私を寂しい思いをさせた動画を入れておきます:


Des retraités font les vendanges en Gironde


そんな感傷にふけっていたら、前に進めない。私は貴腐ワインについて書いていたのですから、そちらに話題を戻します!


ソーテルヌを作っている他のドメーヌでのブドウ収穫風景

私の関心事は、どのくらいの貴腐状態でブドウを収穫するかという点です。

ソーテルヌの他のドメインのブドウはどんなかと探してみたら、2013年のミレジムを収穫している風景を見せるニュースが出てきました。


Vendanges 2013 à Sauternes et en liquoreux

9月27日から10月末まで収穫していると言っています。かなり貴腐が進んだ状態のブドウを収穫していますよね。


貴腐状態と、そうでない状態のブドウの違い

それにしても、シャトー・ディケムの2002年に収穫していたブドウは貴腐状態に見ない。

ソーテルヌにする貴腐状態になったブドウと、その前の状態がどう違うのかを見せてくれている動画を見つけました♪

ブドウをつぶしてみると、全然違う。まだ菌が付いていない状態の黄色いブドウは、つぶすと実と汁がでてきます。貴腐状態のだと、ほとんど汁なんかでない。

だとしたら、収穫カゴの継ぎ目にロウを塗って1滴も汁を逃さないようにしようという工夫が理解できます。

下に動画を入れますが、ブドウの状態の違いをデモンストレーションしている画面だけ見るには、こちらをクリックしてください


Les rendez-vous pédagogiques de Millésima: presser le botrytis cinerea

2011年のミレジムの収穫風景でした。

このシャトーでは、水圧を利用した伝統的なプレス機を使っていて、それでないとうまく絞れないのだと説明しています。

ドキュメンタリー『イケムの四季』でも、こういう伝統的なプレス機が登場していましたね。かなり遅く収穫した年の思い出話しが語られていました。霜が降りてブドウが堅くなってしまっていたので、普通よりずっと時間をかけて絞らないと、圧縮機が壊れてしまうのだという話しでしたね。

この動画に登場しているドメーヌは、ソーテルヌの1級を1855年に獲得しているChâteau Lafaurie-Peyraguey (シャトー・ラフォリー・ペラゲー)でした。

かなり真面目にソーテルヌを作っているドメーヌではないかと思いました。

それなのに、かなりお安い。

ここのところ、万単位。しかも、10万とか、100万とかいう金額で売られているワインばかり見てきたので、そう思ってしまったわけですけど。

ボトルの画像をお借りした右のショップではドメーヌについて説明していませんが、輸入もとが少し説明していました:
シャトーについての日本語情報


◆ ボルドーの甘口ワイン サント・クロワ・デュ・モン

伝統を守って貴腐ワインを作っていたら、手間ばかりかかるし、たくさん絞れないので、収益性が低い。

高く売れない貴腐ワインはどうするのだろう?

ソーテルヌ村に近いところで、AOCサント・クロワ・デュ・モン(Sainte Croix du Mont)の甘口ワインとなるブドウを収穫している動画がありました。

貴腐の状態は少なくて、シャトー・イケムの2002年の映像に似ていると思いました。


Reportage France 3 : vendanges 2014 à Sainte Croix du Mont


AOCサント・クロワ・デュ・モンは、地域としてはボルドーの中でアントル・ドゥー・メールに入るようです。

こちらは、AOCソーテルヌよりかなり安く売られると、上に入れた動画の中で言っています。

探し出してみたら(右のワイン)、日本での売値も私でも手が出るお値段ですね。



気に入った甘口白ワインはモンバジヤック

貴腐ワインを作るのは本当に難しいのだろうと思います。

消費者としては、良いのと悪いのとの差も大きいと思う。フォアグラにはやはりソーテルヌと思って飲むと、これなら普通の辛口白ワインで食べた方が良いと思ったことが何度もあります。

甘口白ワインの中で私が気に入ったのは、Monbazillacモンバジヤック)というAOCのアペラシオンでした。

フランス南西部のペリゴール地方を旅行したとき、地元のワインだからとワイン農家に行って試飲してみたら、非常に美味しかったのです。

その後、同じ地方に旅行する友達がいたので、ドメーヌの住所と名前を教えて買ってきてくれるように頼んだのですが、違うワイン農家に行ったといって、違うワインを買ってきてくれてしまいました。味はずっと落ちる。なので、モンバジヤックと言っても色々あるのだろうと思います。

気に入ったドメーヌの名前は忘れてしまったのですが、ここだったのではないかなという風景が出てきました。


Vendanges 2014 à Monbazillac

モンバジヤックといっても、お高いのもあるようです。

右に入れたのは、高く評価されているらしいドメーヌのモンバジヤック。

ソーテルヌ並みのお値段ですね...。

私が気に入ったのは、これではないことは確か。1ダースくらい買って帰ったのですから。

モンバジヤックを楽天市場で検索





日本にいるときくらいしか買わなくなっているボルドーワイン。
長々と書いてきたのですが、ここでボルドーとはお別れにして、別の話題に移ります。

シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その31

 

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コメント
この記事へのコメント
こんにちは。
ディケム、随分前に一度だけ飲みました。花の蜜のような感じで、苦味も若干あったように思います。今回の記事も、大変勉強になりました!!
ディ○ケムかもしれないワイン、買ってみようか??悩みました。(笑)  

が、家で飲むタイミングがはかれず、95年のシャトー・スディローがまだ残っています。(笑)  チョコレートと甘口赤ワイン・・なんてことが流行った頃のバニュルス96年も、ずっーと冬眠中。甘い飲み物はどうも・・??(汗) 

ところで、家族が泌尿器科で、ダヴィンチ(医療ロボット・保険適応)での手術をしました。こちらの地方の大学病院(旧国立)の泌尿器科では、ダヴィンチでの手術がほとんどで、トラブルは無いよう。先生方も大変ですが、術後の回復が早いですしね。人の手では無理なところも切除できたりするそうで・・。フランスでは、いかがなのでしょうか? 

以前、ある方のブログでフランスの病院食を拝見しましたが、日本人にとっては、とても質素(粗末・汗)な印象でした。みなさん、ご不満は無いのでしょうか? (汗)

ダヴィンチといえば、東京で『糸車の聖母』が公開中ですね。スコットランドの、ダグラスオブドラムランリグのバクルー(ブクルーク・バックリーなど)公爵が所有。 が、2003年盗難に遭い・・・という絵画(スコットランド国立美術館に貸与されているそう)。

ウィスキーのボトラーでもあった公爵の、Dドラムランリグのアードベッグ(消毒臭・笑)をその頃たまたま購入していて、盗難のニュースを覚えているのでした。
2016/03/23 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>ディケム、随分前に一度だけ飲みました。花の蜜のような感じで、苦味も若干あったように思います。

⇒ お飲みになったご報告をくださるのを期待していたのです。普通のソーテルヌとはずいぶん違うのでしょうね…。

>チョコレートと甘口赤ワイン・・なんてことが流行った頃

⇒ そういう組み合わせが流行ったことがあったのですか。想像すると、怖くなってしまう!(笑)

>ダヴィンチ(医療ロボット・保険適応)での手術

⇒ 大変でしたね。でも、経過が良いようでよかったです。ダヴィンチとは良い名前を付けたな... と感心してしまいました。

>フランスでは、いかがなのでしょうか?
⇒ こういうことには全く無知なのです。Wikipediaのフランス情報では、2011年に、フランスで行われた前立腺切除では20%で使われた(アメリカでは80%)と書いてありました。

>以前、ある方のブログでフランスの病院食を拝見しましたが、日本人にとっては、とても質素(粗末・汗)な印象でした。みなさん、ご不満は無いのでしょうか?

⇒ あら、まあ~! 私にとっては、すごい驚きです! 食べるために生きているような人が多いブルゴーニュでは、病院の料理のレベルは高いと思います。公立の老人ホームでも、美味しい料理を作るシェフがいることをPRしていて、実際に美味しい料理が出てきます。

私の入院体験では、食事が日本とは比較にならないほど良かったので、この次に入院することがあったら、絶対にフランスで! と思っています。私の体験は骨折での入院なので、食事制限は何もなかったからかもしれませんが。

でも、アレルギーで喉が腫れてしまったときに、「念のために」と1泊だけした小さな公立病院では野菜スープだけもらったのですが、あれも、やたらに美味しくて、病院食とは思えなかった...。

長期の入院になると、1週間分の食事の注文をとる人が回ってきて、機内食のように料理を選んで登録してもらうのが気に入りました。

骨折で入院した始めの3週間は大きなブルゴーニュ州立・大学病院で、料理は病院で出してくれるには上出来という程度だったかもしれませんが、チーズは素晴らしく美味しかったです(機内食のチーズとは大違い。あれは不味い!!!)。

その後に3週間を過ごした小さな私立のリハビリセンターでの食事は、感激するレベルでした。始めの日に私が選んだメイン料理は「ウサギ肉(のソテーだったかな?)、ハンター風ソース」という名前だったのを覚えています。香りも素晴らしかったし、ようやく自分で病室を出てレストランで食事できるようになったのも嬉しかったので、今でも思い出します。見舞いの人も予約しておけば患者と一緒に病院のレストランで食事でき、普通のレストランより安くて、しかも洗練された料理なので、友達たちがランチを食べるために遊びに来てくれました。

公立病院のときは飛行機の中のように小瓶のワインをリクエストできたのですが、リハビリセンターでは私が入る前にアル中の人が問題をおこしたそうで、シードルしか出してもらえなかったのは不満でした。かなり美味しいシードルでしたが、アルコール度が弱いので物足りない。

でも、見舞いの人たちがワインをたくさん持ってきてくれていたので不自由はしなかったです。一人で寝がえりさえできない状態のときでも、見舞いに来た友人たちと病室でワインを飲んでいました。私の病室(差額ベッド代なしに個室)のクローゼットはお見舞いでもらったワインを入れるスペースになり、見舞いに来た友人たちに「何が飲みたい?」なんて言ってワインを振るまっていました。

友達の計らいで入れてもらったリハビリセンターを出るときは、どうやって病院にお礼すれば良いかと聞いたら、退院祝いにシャンパンをふるまう人たちがいると教えてもらったので、友達に1ダース買ってきてもらいました。持ってこられたのは、私が乗馬で骨折したから選んだという、ラベルに馬の絵が描いてあるジャカールのシャンパン。昼休みを利用したカクテルパーティーを準備してもらい、先生や看護婦さんたちを招待しました。最近のフランスはアルコール飲料に厳しくなっているので、こんな大らかな良きフランスの良き伝統は継承できなっているかもしれませんけど。

病院食が不味かったら、コリゴリしたという記憶しか残らなかっただろうと思います。猛烈に痛い思いをした骨折でしたが、病院のスタッフの人たちは天使みたいに優しいので甘えてしまえたし、フランスでの1カ月半の入院生活は本当に楽しかったです。痛い思いはもうたくさんなので、また入院したいとまでは思いませんけど!

>ダヴィンチといえば、東京で『糸車の聖母』が公開中ですね。
⇒ 日本には有名な絵画が次々と入ってくるのですね…。このモチーフは数々と描かれているので、色々考えると興味深いのでしょうね。
2016/03/23 | URL | Otium  [ 編集 ]
お返事くださり、ありがとうございます。
家事、のんびりしたような(笑)・・・あっという間の、2週間でした。

ブルゴーニュでは、ワインとチョコを合わせたりしませんか。日本人、本気でマリアージュさせてますよ。(汗)

他の貴腐ワインは飲んだことが無いので分からないのですが、甘口のアイスワインよりは、さっぱりしているような記憶でしょうか。シャンパーニュのジャカールは、飲んだことないんですよ。シードルもなかなか難しい・・。

骨折はしたこと無いのですが、次女は小学生の頃にしました。とても、痛かったそう。
それにしても、おおらかな(笑)ブルゴーニュは、パリの総合病院とは雲泥の差ですね!!
お見舞いに、行ってみたい!!
日本ですと、個人経営の産婦人科は美味しいところが多いようですけれどね。もう、出産もしたくないしなぁ・・(爆)
2016/03/23 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
それにしても、病院でシャンパンとは、さすがですね〜!! 
それに、馬の絵!!  こういうオシャレなこと、子供の頃から海外のドラマで憧れてました。(笑)

昔、聞いた話ですが、パティシエさんがお店を辞めるときのシャンパンは、ヴーヴクリコなんだそう。職業や組合によって、飲むシャンパンが決まっていたりする??そうですが、どうなんでしょうね。

今回の病院では、心付けは固くお断り。。。と、書類に書いてありました。ウン十年前、ドクターへのお礼は、高価なブランデーなどが多かったように思います。義伯父・叔父たちから、お裾分けを頂いてました。菓子用に・・と。倉庫に、頂き物がたくさんだったとか。今は昔・・ですね。
現在は、ギフト券か現金??でしょうか・・。倉庫不要ですし、ね。(笑)
2016/03/23 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>ワインとチョコ

⇒ チョコが出るのはデザートも終わったコーヒータイムなので、まず、そこで赤ワインは飲みたくないと思ってしまうのですけど。でも、たま~に、コーヒーが終わってからもワインを飲む人がいて、それがワイン好きの人なので、それもありかな... とは思います。でも、ワインを飲み続けている人にチョコを食べろと言ったら、確実に拒否されると思います。

チョコも、高品質の、ほとんど甘くないのだったら、合うかもしれないとは想像します。でも、私なら、チョコを食べるならコニャックを飲みたいですけど。

日本では山羊チーズにハチミツを付けて食べると聞いたとき、ぎゃ~っとしたのですが、一度、フランスのレストランでそれが出たことがあって、意外にも美味しいのでした。といっても、その後に家で山羊チーズを食べるときにやったことはありませんが。

>他の貴腐ワインは飲んだことが無いので分からないのですが、甘口のアイスワインよりは、さっぱりしているような記憶でしょうか。

⇒ ソーテルヌのことを調べていたら出てきたので、アイスワインというものがあることを知ったのでした。どう違うのかなとは思いながら調べていませんでした。貴腐ワインはアイスワインよりさっぱりしているということは、アイスワインはよほど濃厚な甘さなのかな...。

>シードルもなかなか難しい・・。

⇒ 産地のノルマンディーやブルターニュに行ったときには、シードルにもこんなに美味しいのがあるのかと驚きました。そういう美味しいのは地元で消費されてしまうので、よそには出回らないのだろうと思います。

>パティシエさんがお店を辞めるときのシャンパンは、ヴーヴクリコなんだそう。職業や組合によって、飲むシャンパンが決まっていたりする??そうですが、どうなんでしょうね。

⇒ 円満退職でないとシャンパンどころではないと思ってしまいますけどね(笑)。職業によって守護聖人は決まっていますが、シャンパンのメーカーまで決めているのかな?...

>ドクターへのお礼は、高価なブランデーなどが多かったように思います。

⇒ コニャックメーカーの日本支社長が、日本で関税を下げようとしたときに反対していた理由は、日本でコニャックが売れるのは高いからであって、安くなったら売れなくなる、と言って頑張っていたのを思い出しました。バーで、隣のテーブルと違って、こちらはコニャック♪ というのがあるからだ、と説明されたのですが、プレゼントにコニャックというのもあったでしょうね。

考えてみると、フランスのドクターへのお礼はシャンパンが定番かもしれない。医療関係で働いている人たちの友達グループのホームパーティーに行くと、よくシャンパンのマチュザレムが出てくるのです。こういう大きなボトルは、瓶代の方が中身より高かったりするので特別な祝い事でもない限り買う人はいないと思うのですが、「もらいものだから」と言って、惜しげもなく出してきます。シャンパンだと「退院の喜びを分かちあいたい」とか言って、自然にお礼ができるのかもしれないですね。

>現在は、ギフト券か現金??でしょうか・・。

⇒ 日本では、ほとんど義務になっているというのを思い出しました。私は、そういう気づかいがとても苦手なのです。やっぱり、フランスで入院した方が気楽そう。チップと同じで、お礼したいならするし、どうとも思わなかったらしないで自然、というので済みますから。
2016/03/23 | URL | Otium  [ 編集 ]
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