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2017/01/11


地域圏(région)をどう再編成するかが議論さていたのですが、ようやく2016年の始めに、これになったという新しい行政区分が出てきました。その時点では新しくできた地域圏の名称が何になるか分からなかったのですが、秋になって全てがはっきりしたようです。

2015年末には地域圏は22あったのですが、合併して数が減りました。でも、「フランス本土には幾つの地域圏になったのでしょう?」と質問されたら、幾つと答えるのが正解になるのでしょうか?

コルシカ島は、特別地方公共団体(collectivités territoriales)となり、地域圏(région)という呼称は与えられていないのです。だから、フランス本土にある地域圏の数は12あるというべき? でも、コルシカ島も地域圏と同じ機能を果たす行政区分になっています。

地域圏がどうなっているかという以外に、フランスの行政区分は、ひと言では語れないほど複雑な構造になっています。在日フランス大使館のサイトでは、本土の地域圏の数は13だと書いてあるので、それで良いのだろうと思います。


新しい地域圏の地図(2016年以降)

こうなりました。



以前と同じ地域がそのまま残った地域圏もありますが、以前は2つだたり、3つだった地域圏が1つの地域圏を作ったところもあります。その場合、以前の名称を並べて新しい地域圏の名称にしてくれれば分かりやすかったのですが、全く新たな名称を作ったところもあります。

Grand Est(大東部)、Nouvelle-Aquitaine( 新アキテーヌ)なんていう名前は、西部劇を連想してしまう! 広い地域になった「新アキテーヌ」は「大西部」にすれば完璧だったのに...。

Hauts-de-France(フランス上部)は、もっとマシな命名ができなかったのかなと思うけれど、地図で見れば確かに一番上にありますね。私は方向音痴なので「上の方」と言ってしまうのですが、「北」と言えと言われるのですけど。

Occitanieというのはオック地方。オック語が話されるオクシタニアのことなのでしょうが、ちょっと問題がありますよ。この地域圏には、スペインと跨ってカタルーニャ語の言語圏も入っているのですから。地元では問題になったみたい。

大東部(Grand Est)は、アルザス地方とシャンパーニュ地方という、結びつかない地域が一緒になっているので違和感を感じます。その行政中心地はストラスブールになりましたが、この町は最も外れにあります。

シャンパーニュ地方に住む友人は、新しい首府のストラスブールまで来いと呼び出しがかかったら、片道300キロもあるのだと言っていました。フランスのことですから、電車に乗れば行けるというものではないので不便すぎる。この人などは良い方で、シャンパンのメッカのようなのランス市からストラスブール市に行くには400キロ近いのでした。

地域圏が合併して新しい地域圏が誕生しても、私にはどうでも良いのではありますが、困ったことがおこりました。


アルバムソフトで写真を整理するのが不便になった


デジカメで写真を撮るようになってからは、パソコンにアルバムソフトを入れて整理しているのですが、もう長いこと気に入っているのは「Adobe Photoshop Lightroom」です。

キーワードも入れられし、撮影した場所も登録できるので、後で写真を探すときに非常に重宝します。

GPS機能付きのカメラは持っていないので、よく知らない土地を旅行したときには移動先でまずiPhoneで1枚写真を撮って、それをアルバムに入れることにしています。

Adobe Photoshop Lightroomというソフトには、iPhoneのGPS情報が入って、そこをクリックするとGoogleマップが開くのでいたって便利なのです。

それで市町村と県がアルバムに登録し、それに対応する地域圏を探して分類します。私と地域圏名の関係はそこにあります。

フランス本土には96の県があるので、自分がよく知っている県以外は覚えていません。でも、地域圏で言われれば、だいたいどの辺にあるかは分かっていました。

ノルマンディー地方が2つに分かれていたのが1つになったのは大歓迎。もともと、私の写真アルバムでは2つに分けていませんでした。アルザス地方とロレーヌ地方も一緒になったのは、歴史的に運命を同じにした地域なので抵抗がありません。

ところが、合併してして面積が広くなって地域では、地域圏の名前を見ても、どの辺で、どの文化がある地域なのかが私には結びつかないものもあるのです。

例えば、シャンパンの産地のシャンパーニュ地方と、ドイツと国境を接するアルザス地方が合併しました。

アルザス地方に行くと、ドイツに来たかと思うような街並みなのです。そこにいるのはフランス人なのに、「フランス語で話しても良いですか?」と聞きたくなってしまいたくなるほど。

家々の窓辺にはゼラニウムがあり、玄関先にはドイツ人がいる、と冗談を言われる地方なので、他とは全く違う雰囲気があります。

アルザスの街

こういうアルザスらしい風景写真を探し出そうとしたら、やはりシャンパーニュ地方とアルザス・ロレーヌ地方は一緒に整理しない方が好ましい。

迷ったあげく、アルバムに入れる地域圏は、以前のままの名前で登録し続けることにしました。

ところが、地名の辞書代わりに使っているWikipediaでは、もう新しい地域圏名しか教えてくれないのです。日本語ページでは更新が遅れるので助かっていたのですが、だんだん訂正されてきてしまいました。

地域圏名の新旧対照表を誰かが作るはずだと思って、1年前から探していたのですが見つけることができませんでした。写真をアルバムで整理するときに、いちいち複雑に調べるのは面倒なので、あきらめて自分で対象表を作りました。インターネットに載せておけば、いつでも自分でアクセスして参照できるので。


古い地域圏の地図(2015年まで)

県名が入った 旧地域圏区分地図
Départements+régions (France)
Départements+régions (France).svg
県コードが入った 旧地域圏区分地図
Départements et régions de France
Départements et régions de France,svge


県が属する地域圏の新旧対照表

地域圏名
県(県コード)
Auvergne-Rhône-Alpes
オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ

圏都:
Lyon
リヨン
Rhône-Alpes
ローヌ=アルプ

圏都: Lyon
Ain (01)
Ardèche (07)
Drôme (26)
Isère (38)
Loire (42)
Rhône (69)
Mètropole de Lyon (69)
Savoie (73)
Haute-Savoie (74)
Auvergne
オーヴェルニュ

圏都:Clermont-Ferrand
Allier (03)
Cantal (15)
Haute-Loire (43)
Puy-de-Dôme (63)
Bourgogne-Franche-Comté
ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ

圏都:
Dijon
ディジョン
Bourgogne
ブルゴーニュ

圏都: Dijon
Côte-d'Or (21)
Nièvre (58)
Saône-et-Loire (71)
Yonne (89)
Franche-Comté
フランシュ・コンテ

圏都: Besançon
Doubs (25)
Haute-Saône (70)
Jura (39)
Territoire de Belfort (90)
Bretagne
ブルターニュ

圏都:
Rennes
レンヌ
Côtes-d'Armor (22)
Finistère (29)
Ille-et-Vilaine (35)
Morbihan (56)
Centre-Val de Loire
サントル=ヴァル・ド・ロワール

圏都:
Orléans
オルレアン

※2015年以前はCentre(サントル)という地域圏名だった
Cher (18)
Eure-et-Loir (28)
Indre (36)
Indre-et-Loire (37)
Loir-et-Cher (41)
Loiret (45)
Grand Est
グラン・テスト

圏都:
Strasbourg
ストラスブール
Alsace
アルザス

圏都:Strasbourg
Bas-Rhin (67)
Haut-Rhin (68)
Lorraine
ロレーヌ

圏都: Metz
Meurthe-et-Moselle (54)
Meuse (55)
Moselle (57)
Vosges (88)
Champagne-Ardenne
シャンパーニュ=アルデンヌ

圏都:Châlons-en-Champagne
Ardennes (08)
Aube (10)
Marne (51)
Haute-Marne (52)
Hauts-de-France
オー=ド=フランス

圏都:
Lille
リール
Nord-Pas-de-Calais
ノール=パ=ド=カレ

圏都:Lille
Nord (59)
Pas-de-Calais (62)
Picardie
ピカルディー

圏都: Amiens
Aisne (02)
Oise (60)
Somme (80)
Île-de-France
イール=ド=フランス

圏都:
Paris
パリ
Paris (75)
Seine-et-Marne (77)
Yvelines (78)
Essonne (91)
Hauts-de-Seine (92)
Seine-Saint-Denis (93)
Val-de-Marne (94)
Val-d'Oise (95)
Normandie
ノルマンディー

圏都:
Rouen
ルーアン
Haute-Normandie
オート=ノルマンディー

圏都:Rouen
Eure (27)
Seine-Maritime (76)
Basse-Normandie
バス=ノルマンディー

圏都: Caen
Calvados (14)
Manche (50)
Orne (61)
Nouvelle-Aquitaine
ヌーヴェル=アキテーヌ

圏都:
Bordeaux
ボルドー
Aquitaine
アキテーヌ

圏都:Bordeaux
Dordogne (24)
Gironde (33)
Landes (40)
Lot-et-Garonne (47)
Pyrenees-Atlantiques (64)
Poitou-Charentes
ポワトゥー=シャラント

圏都: Poitiers
Charente (16)
Charente-Maritime (17)
Deux-Sèvres (79)
Vienne (86)
Limousin
リムーザン

圏都:Limoges
Corrèze (19)
Creuse (23)
Haute-Vienne (87)
Occitanie
オクシタニー

圏都:
Toulouse
トゥールーズ
Midi-Pyrénées
ミディ=ピレネー

圏都:Toulouse
Ariège (09)
Aveyron (12)
Haute-Garonne (31)
Gers (32)
Lot (46)
Hautes-Pyrénées (65)
Tarn (81)
Tarn-et-Garonne (82)
Languedoc-Roussillon
ラングドック=ルシヨン

圏都:Montpellier
Aude (11)
Gard (30)
Hérault (34)
Lozère (48)
Pyrénées-Orientales (66)
Pays de la Loire
ペイ・ド・ラ・ロワール

圏都:
Nantes
ナント
Loire-Atlantique (44)
Maine-et-Loire (49)
Mayenne (53)
Sarthe (72)
Vendée (85)
Provence-Alpes-Côte d'Azur
プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール

圏都:
Marseille
マルセイユ
Alpes-de-Haute-Provence (04)
Hautes-Alpes (05)
Alpes-Maritimes (06)
Bouches-du-Rhône (13)
Var (83)
Vaucluse (84)

Corse
コルス(コルシカ島)
Collectivité de Corse

圏都:
Ajaccio
アジャクシオ
Corse-du-Sud (2A)
Haute-Corse (2B)
※ 日本語は在日フランス大使館のサイトにある表記に合わせています。



A quoi servent les régions ?





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外部リンク:
☆ L'Obs: AVANT-APRES. Découvrez les 13 noms des nouvelles régions de France 02/07/2016
☆ Wikipédia: Région française » フランスの地域圏
☆ 在日フランス大使館: フランスの地方制度改革
フランス地域圏の行方 2015年3月
☆ OVNI: 22の地域圏が13に。 2014/12/15


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コメント
この記事へのコメント
フランスではケッコウ 短い年数で
地名変更や 合併があるのでしょうか、、

ワタシの町も もう20年以上くらい前ですが
面積も大きかったですが
人口が凄く増えて 3つに 分割され
それぞれ
別の 区になりましたが
その時の 他の区の名前等
どういう風につけられたのかなあ〜
役所の色んな事務手続きが 遠いところまででむかないと 不便だったのが
便利になった事多しでしょうけど、、
いまとなっては マイNo.制度で どこにいても
簡便にはなってますけどね〜
ちょうど 天皇が 2020年に(だとおもったけど)
退位され 代わる事に成ったので
その時の元号が どう 決まるのかということに
いま 関心がしょうしょう 集まっていますよ〜
2017/01/14 | URL | katananke 05  [ 編集 ]
Re:
v-22 katananke 05さんへ

>フランスではケッコウ 短い年数で 地名変更や 合併があるのでしょうか、、

地方前に県の合併をせめばという話しだったと思うのですが、ようやく地域圏が合併できたのだと感じました。

フランスには市町村は36,000くらいあるのですが、その半分は人口500人未満の村です。小さな村でも村議会はあるし、公民館などの公共施設も持っているので、距離的に離れていない村々は合併して人口500人は超える単位にした方が経費節減だと思うのですけれど、合併などはとんでもないという感じですね。

日本では大規模な合併が進んで、農村が大きな都市に吸収されて弊害が出たという農村部の話しばかり聞いていたのですが、katanankeさんのところのように大きくなって分割して便利になるというのは良いことだと思いました。

>天皇が 2020年に(だとおもったけど) 退位され 代わる事に成ったので

新しい元号が始まるのは2021年にしてくださらないかな?... 昭和のときは25を足すと西暦になったので計算しやすかったのですが、平成時代は私の頭では追うことができないので不便でした。
2017/01/14 | URL | Otium  [ 編集 ]
こんにちは。
今年もよろしくお願いいたします。

地域圏、変わったのですね。大修館書店(1998年初版・2001年増補版・2003購入)の『現代フランス辞典・草場安子著』の242〜243Pに、地域圏の記載があります(地域圏というのは、大修館書店が打ち出し流布したそうですね)。

Centreは、1994年12月より Centre-Val-de-Loire に改称されたと書いてあったので信じていたのですが、地図には記載がないし、大使館も『どちらでもいい』とのこと。

まぁ! どちらでもいい・・って?? 一体どうなっているの??と憤慨していたら(日本ではありえないですよね)、5〜6年〜ほど??経ったころだったか、著者の思い込みで、改称予定を改称されたと思われ活字になったことが判明したのでした。その間、どれだけの方が信じていたのかな〜(汗)、でした。

亜麻色、初めて知りました。歌がヒットした頃、ほとんどの方が栗色(茶系)と思われていたかもしれませんね。私もです。(笑)
作詞の方に、お尋ねしてみたい。(笑)
2017/01/16 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
地域圏、よくよく拝見すると大変だ〜〜!! 覚えられそうにないです。(汗)

ラングドックルーションのワインなんていいますけれど、そういうのも『オクシタニのワイン??』っていうようになるのかな〜。 ポワトゥシャラントのバターも『ヌーヴェルアキテーヌのバター??』。範囲が広すぎますね!
2017/01/16 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>地域圏というのは、大修館書店が打ち出し流布したそうですね

誰が作った単語なのかと思っていたのですが、大修館書店でしたか...。

行政区分で使われるrégionに「地域」を使われてしまうのには抵抗があったし(日本にだって東北地方、関東地方があるのだから、「地方」で良いではないかと思った)、「圏」というのも発音すると「県」と同じになってしまうので、私は気に入らなかったのでした。

私が一番頼りにしているロベール仏和大辞典では、地域圏という単語は使っているけれど、それの議会は「地方圏議会」となっています。それで「圏」には妥協して「地方圏」と言うことに私はしていました。

でも、地域圏がこう大きくなってしまうと、「ブルゴーニュ地方」のような呼び方に「地方」という単語を残しておきたくなり、逆らうのは止めて、この記事も「地域圏」という表記に直しました。

フランスの行政区分は非常に複雑です。うまく簡潔な表現方法があるのではないかと思って在日フランス大使館のサイトに入っている情報を見たことがあるのですが、「複雑な構造である」という感じでやり過ごしていました!

なんだかフランスは複雑にするのが好きみたい。反対する人たちは主張するので、まとめられないのかもしれない。社会保障制度も、モザイク構造だと言われます。

>亜麻色、初めて知りました。歌がヒットした頃、ほとんどの方が栗色(茶系)と思われていたかもしれませんね。私もです。(笑)
作詞の方に、お尋ねしてみたい。(笑)


フォルナリーナさんも栗色だと思われていましたか。ポップスの方を作られた方は、可愛らしい女の子のイメージが出れば良いのであって、髪の色は気にしていなかったのではないかな...。ルコント・ド・リールの詩を読むと、ありきたりの栗色だとそぐわないなと思いました。

>ラングドックルーションのワインなんていいますけれど、そういうのも『オクシタニのワイン??』っていうようになるのかな〜。 ポワトゥシャラントのバターも『ヌーヴェルアキテーヌのバター??』。範囲が広すぎますね!

地域圏は行政区分の言い方なので、食品や飲料などの生産地域の名称では全く無視されるだろうと思います。特に、原産地統合のAOC/AOPは市町村で生産地が決まっているから、地方が大きくなったからと拡大する可能性はゼロ。観光の分野でも、シャンパーニュ地方とアルザス地方はごっちゃにして紹介はしないだろうと思いますが、行政からお金が出るので、上から圧力がかかるのだろうか?...
2017/01/17 | URL | Otium  [ 編集 ]
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