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2016/05/01
スイスの国境まで5キロ足らずという山の中にあるホテルに宿泊したとき、気が付くと携帯電話はスイスの回線を使っていました。フランス国内にいるのに、自動的に外国の回線を使うようになってしまったわけです。こういう場合、国際通話料金を払うのでしょうか? 念のためにインターネットを使うのはやめましたが、ホテルの人に聞いてみれば良かった。

ホテルのオーナーに、何処でこの地方特産のチーズと燻製ソーセージを買ったら良いかと聞いたら、モンブノワ村の店が良いと言われたので帰り道に立ち寄ることにしました。

一緒に旅行した仲間は、「ショージェのこと?」などと言って、そこに行くことにかなり気を惹かれたようす。


牛タンのソーセージ♪

モンブノワ村(Montbenoît)に到着した私たちは、まず目的だった買い物から始めました。見るからに美味しそうな自家製のハムやソーセージを作っているお店がありました。



日持ちするように真空パックにしtくれるというので、かなり色々なものを買いました。

矢印を入れたのは、初めて見た牛タンの燻製。素晴らしく美味しかったのでした。帰ってから真っ先に試食したのですが、少ししか買わなかったのを公開しました。他では見たことがないソーセージなのです。この地方にまた行ったときには探そうと思います。

もう1軒のチーズ屋さんでも買い物。でも、このフランシュ・コンテ地方では美味しいチーズを手に入れるのは全く珍しいことではない。


モンブノワ修道院

モンブノワは人口400人程度の小さな村なのですが、11世紀に建てられた修道院(Église et Abbaye de Montbenoît)がありました。隣接した建物にあるツーリストオフィスに行くと、有志の人たちが保存修復活動をしていて、その資金にする入場料として払って見学して欲しいとのこと。とても少ない金額なので、迷わず見学することにしました。



ツーリストオフィスの感じの良い男性が案内してくれました。外観はどうということがなかったのですが、内部は素晴らしい!

特に、オーク材でできた聖職者席(Stalles)が見事。一番気に入った彫刻です。


Le crêpage de chignon

Wikipediaに入っている大きな画像は、こちら女性2人が喧嘩をしている場面でしょうか?

15世紀の作品のようですが、教会の中にこんな場面があるのは奇妙。でも、どんな意味があるのかと考え込んでしまうような教会とは不釣り合いな彫刻というのはそう珍しくもないのです。このブログでも、お酒を酌み交わしている場面とか、トイレで用をたしている場面の彫刻の写真を入れていました。


ソージェ共和国

フランスには、地名があると、そこに住んでいる人に対する呼び名もあります。フランスに住んでいる人はフランセ、パリに住んでいる人はパリジャンという具合です。

普通は地名の語尾を少し変化させているだけなのですが、時々、全く関係がない単語が住民を表していたりしまう。モンブノワ村(Montbenoît)も例外の一つで、住民が男性ならソージェ(Sauget)、女性ならソージェット(Saugette)なのだそうです。

スイスとの国境にごく近い山の中のモンブノワ(Montbenoît)は修道院を中心にして勢力があったのですが、この地にやって来た僧侶の名前がBenoît。montは山なので、モンブノワになったのかなと想像するのですが、ソージェの方が何から来ているのか分かりませんでした。

山の中だし、大修道院があるので、フランス革命の前まではコミュニティを形成しているような特別な地域だったようです。そういう歴史があったためでしょう。ひょんなことからソージェ自由共和国République libre du Saugeais)というミクロネーションが20世紀半ばに出来てしまいました。

1947年のこと。この村が入っているドゥー県の知事がやって来て、昼食をとるために入ったホテル・レストランに入っていった。すると、そのホテルの経営者ジョルジュ・プールシェ (Georges Pourchet) が、冗談ぽくソジェー共和国には通行許可証が必要なのだと知事に言う。プーシェ氏から共和国が何なのかを聞いた知事は、自分もジョークが分かる人間だと見せたかったのでしょう。知事は共和国には大統領が必要だと言い、プーシェ氏をソージェ共和国の大統領に任命したのでした。

その後、住民たちも楽しんだらしく、ソージェ共和国は本当の国のようにを盛り立てたようです。

紋章や旗や国家もできているし、貨幣も切手もある。アマチュアテレビ局もあるそうです。

Armoiries  Drapeau

モンブノワ郡にある16のコミューン(市町村)のうち、11のコミューンがソージェ共和国に入っていて、その総面積は128㎢。住民は全部で5,000人くらいなのだそうです。

Carte de la République du Saugeais.
Carte de la République du Saugeais

川を挟んだ地域を「ソージェの谷」と呼んでいるので、この川の名前がソージェなのかと思ったら、そうではありませんでした。ドゥー川なのです。


1980年の映像です。


L'abbaye de Montbenoît - Vidéo Ina.fr


下は最近の収録。ジャーナリストを育てる学校がルポルタージュを作ったようです(2014年?)。


La République du Saugeais


オーム真理教も大臣など作っていたことを思い出してしまったのですけど、この地域では、大人たちが子どもになったように遊んでいる感じがしました。ここで出会った人たちは皆、とてもご機嫌が良くて楽しそうにしているという印象を私は残したのです。

教会を見学し終えたとき、立ち入り禁止のような部屋があったので、傍にいた人に聞いたら、特別に見せてくださると言われました。ソージェ共和国の人間だから許可してしまう権利があるのだと笑う。大きな暖炉がある立派な部屋でした。許可してくれた人に大統領なのかと聞いたら、大統領の運転手だと言われました。

警察役などをして楽しまれるのはたまらないけれど、わきまえてやっているのでしょうね。2番目の動画では、村長さんと共和国大統領の権限をどう分けているのかと質問していました。もちろん、事を決めるのは村長の方。ソージェ共和国の方は観光的な面で役割が大きいのだと答えていました。

山の中で寒さも厳しい地域のはず。皆で仲良くお遊びしたら楽しい毎日になるのから良いではないでしょうか。
※ これは旅行してから半年たってから書いたので、聞いたことをかなり忘れています。でも、面白かったので、行ったことだけはメモしておきたいと思いました。


ブログ内リンク:
★ 目次: 宗教建築物に関する記事
★ 目次: フランス人のジョークについて書いた記事

外部リンク:
☆ Wikipédia: Abbaye de Montbenoît
☆ Wikipedia: ソジェー共和国 » République libre du Saugeais
☆ Bfcomte.fr: République du Saugeais
☆ VICE  France: La République libre du Saugeais n’est toujours pas indépendante – et elle le vit plutôt bien 
☆ Mairie de MONTBENOIT: République du saugeais
☆ Wikipédia: Montbenoît


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