| Login |
2017/03/03

フランスでは4人に1人は、祖父母の代にまで遡れば外国人の血が入っていると聞きましたが、そうだろうなと感じます。

私がいるような田舎にも移民の子孫はたくさんいますが、ヨーロッパ諸国から来た白人系ばかり。それ以外の出身者と出会うのは、県庁所在地のような大きな町。でも、フランスには色々な肌の人たちがいるのだと実感するのはパリですね。


絆創膏の色

だいぶ前のことですが、フランス人と話していて、想像してみたこともないことを言われました。どこかの会社が肌の色によって選べるバンソウコウを発売したのだそうで、すごいアイディアだ! と褒めていたのでした。

当時はインターネットは普及していなかったので、どんな絆創膏なのか想像してみただけだったのですが、今なら画像を探せました。なるほど...、こんなバラエティがありますか...。



色付きだと、こんなにも違うというのが、こちらの画像で効果を見ることができます。

日本では、いわゆる「肌色」以外のバンソウコウは売っていないのではないでしょうか? 探してみたら... そうそう、子ども用のキャラクター付きのがあった。面白いので、日本で買ってフランスの子どもにプレゼントしたことがあります。
  
それはお遊びで良いのだけれど、子ども用でもなさそうなのに、青やピンクの絆創膏もある!



何かと思ったら、工場内での作業に使うための目立つ絆創膏なのですって。剥がれて何かに紛れ込んでも見つけ出しやすいし、金属探知機で検知もできるようになっているのだそう。

便利になりすぎると、不便になることもあるのですよね。自動車が音もなく走ると、近寄ってきても分からないから轢かれてしまう。だから、ある程度は音を出して走るようにする。


肌の色は何色に分ける?

少し前に聞いたトランプ大統領の就任演説で、1つ気になる部分がありました。

Whether we are black or brown or white, we all bleed the same red blood of patriots.

肌の色に係わらず、人間なら誰でも赤い血が流れている。うまいことを言いますね。でも、彼は国籍で差別したのだから、良い演説だったとは思わないけれど。

こういう場合、血の色を持ち出さないとしたら、他に何が人間に共通と言えるだろうか思いました。

そうしたら、先日書いたフランスのチーズに関するドキュメンタリーの中で、人間が初めて体験する味覚はミルクの味だから、我々はみなミルクの兄弟なのだ、という発言がありました。なるほど...。でも、考えてみれば、それが「哺乳類」と言われる所以なのですから、うまい表現を見つけたと感心することはない...。

ところで、トランプさんが出していた肌の色は、黒、褐色、白でした。アメリカにはたくさんいるはずのアジア系の人たちは無視しているのか、この3つの中の何処かに入るからそれで良いのだろうか?...

フランス語のページでは、肌色の3色をこう表現している人がいました:
peaux mates, noires ou métissées

黒は出しているけれど、白を避けているのは良いかもしれない。

絆創膏の色は5色だったのに、単純に分けると肌の色は3色かな?...

そうすると、日本人としては、黒でも白でもないけれど、褐色と表現するには抵抗があるではないですか? ヨーロッパで子どもを育てている日本人が書いていることを読んだら、私たち黄色人種は褐色に入れられるということのようでした。

20世紀半ばに調査された肌の色の分布図がありました。



8種類に分けていますね。私に意外だったのはオーストリア。アメリカと同様に白人に占領されているようなイメージだったのですけれど...。

もっと細かく分けたのは、こちら ↓


Échelle chromatique de Von Luschan

これだけ並べるなら、濃いピンク色も入れたら良かったのに...。

アメリカに留学した韓国人の友達は、自分よりずっと色黒のインド人たちはホワイトとされていたのだ、と不満をもらしていました。インド人はコーカソイドだから白人なのでした。


フランスで家に来た人が小さな子どもを連れて来たとき、その子は私を見るなり驚いたようで、ママを突っついてこう言いました。

「彼女、黄色くない...」

アジア系の人間を見たのが初めてだったのでしょうね。それはそうですよ。レモンのように黄色い顔をしていたら病気です! ママの方は子どもが失礼なことを言ってしまったと慌てていましたが、私も含めて、全員が大笑いしました。

肌の色は何色に分類するかを調べていたら、あの時の子が思い浮かべたのは、こういうのだったのではないか、と思える漫画風の顔の絵が出てきました。


アップル iOSの絵文字で使っている肌の色

アップルの絵文字は、一部のユーザーが「絵文字は白人偏重、人種的多様性を反映していない」などと抗議していたので、肌の色を選べるようにした、という2年前のニュースでした。



左端は、極端な黄色。黄色人種をこんな色にするなんて、酷いではないですか?!

この黄色は人種差別だと言って、アップルにとっては大事な顧客の中国から反発が出たのだそう。アップル側では、濃い黄色の顔はいわゆる「黄色人種」ではなく、デフォルトの肌色だと説明していたとのこと。

確かに、左端のは位置が少し離れているし、黄色を入れるなら白と褐色の間にすべきなので、アップルの説明はこじつけではなかったような気はしました。

それで、自分のiPhoneで確認してみることにしました。

私は殆ど絵文字を使っていません。iPhoneでは、予定表に書き込むときに分かりやすくするために、クローバーやワイングラスや国旗のマークを入れている程度。それで、顔のマークは気にしたことがなかったし、肌の色でバリエーションまで出来ているとは知らなかったのです。

本当に色分けがあるのでした。黄色は確かにデフォルト用ですね。初めには黄色が出ていて、その色を変えたければ選択肢がある、という風になっていました。



デフォルトは、目立つように金色にしたつもりなのではないかな。色のチョイスが出来なかったら、これが黄色だということは全く意識しなかったと思う。

iOSが肌の色を選べるようにしたのは2015年だったようです。それ以前はどうしていたのだろう? 一番薄い色にしていたのかな。

ともかく、現在のところ、黄色はデフォルト・カラーとして、残りの5つの色が肌の色ということになります。やはり、絆創膏と同じように、肌の種類は5色ですか。

欧米系の人なら、1ダースの半分で6が基本数かと思っていました。
でも、指も5本だった...。


肌色って、どんな色?

私たちには「肌色」という便利な呼び名があります。そうフランス人に言ったら、どんな色と聞かれて、はたと困った。日本人だって、肌の色には違いがありますから。

肌色のカラーコードを確認して、それに近い色をフランス語では何と呼べば良いのか調べてみました。

和色名フランスの色名
肌色
#FCE2C4

Bisque
#FFE4C4


ビスク

Jaune nankin
#F7E269


南京イエロー


の南京色は、さっきのアップルのデフォルト色のような派手さがあるのでびっくりしました。でも、これは南京で作られていたNankinと呼ばれる木綿の布地の色か、中国の皇帝の色ということから来た命名のようです。

のビスクという色が、最も肌色に近いように見えました。でも、フランスではファッションや塗料の色として存在しているものの、普通の色彩図鑑などには入っていない名前のようです。私の仏和辞典でも、bisqueに色関係の訳語はありませんでした。

ビスクはファンデーションの色にもなっていたので、肌色と呼べますね。

☆ ファンデーションとしての
  Bisque色のバリエーション
ところで、ビスク(bisque)という言葉は、ビスケット(フランス語でbiscuit)から来ている? でも、甲殻類で作るスープのビスクと同じ綴りなので、それから来ているという記述もありました。

Lobster Bisque
Bisque de homard

スープの方は色が濃すぎますよ。肌色は、ビスケット色と呼びたいな。

ところで、大発見!


◆ 文房具では「肌色」という言葉を使わなくなっていた

2000年前後から、大手文具メーカーが協議の結果として「肌色」という呼称の使用を取りやめるようになり、2005年から2006年頃には、全てのクレヨンからこの呼称が撤廃されていたのでした。

ぺんてるでは「ペールオレンジ」、サクラクレパスは「うすだいだい」と呼んでいるそうです。

サクラクレパス NO.7 うすだいだい

何色をしていても「自分の顔の色が肌色」だと言えば良いわけですが、「肌色はこれ」と決めておいたら明らかに差別ですね...。


ブログ内リンク:
★ 目次: 色について書いた記事

外部リンク:
☆ Wikipedia: 肌色 » Couleur de la peau humaine
☆ 日本人の肌色カラーイメージ
クレヨンから「はだ色」が消滅 理由は「人種差別に繋がるから」
あなたの肌の色は何色ですか? ~ 日本人が人種差別意識を持っていない証拠
人種差別・英国式「肌の色」分類
アップル、絵文字に人種と肌の色の違いを導入。iOS 8.3 - OS Xベータから
アップル「黄色い顔文字」に中国で批判噴出 「あんな黄色い奴みたことない」「アジア人への偏見だ!」
黄色は皇帝の色?黄色と中国伝統文化はどういう関係?
トランプ新大統領誕生! 就任演説全文(英語)|ロイター発


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 日本 | Comment (4) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
クレヨンの肌色が無いとは!!  へぇ〜〜ッ!!

ビスクといえば、ビスクドールを思い出します。
二度焼く製法から、ビスクドールというんでしたよね。

それにしても、インドの方が白人とは・・、今回も勉強になりました。
2017/03/04 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
絆創膏に そういえば 日本では黒はないなあ〜
黒人のかたは 黒い絆創膏がほしいよね、、

トランプさん 意図して イェロウは
いわなかったのか、、
黒に入るのか、、 謎〜
2017/03/04 | URL | katananke 05  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>クレヨンの肌色が無いとは!!  へぇ〜〜ッ!!

わぁ~。フォルナリーナもご存じなかった?♪ 大発見なんて書いてしまったけれど、知らないのは私だけかもしれない… と思っていたのです。

>ビスクといえば、ビスクドールを思い出します。

私もビスクドールを連想しました。その人形の顔色がビスク色に見えたので。でも、ビスク陶器には真っ白なのもあるので、ビスクという色の名前はビスクドールの顔色から来たわけでもないのだろうな… などと考え、分からないので放棄しておりました。

https://fr.wikipedia.org/wiki/Biscuit_(c%C3%A9ramique)

>二度焼く製法から、ビスクドールというんでしたよね。

ビスクドールの日本語情報を見たらそう書いてありました。Biscuitは、二度焼くということなのかと納得しますが、ビスク陶器も2度焼きするものなのかな…。

さらに、ビスケット(仏語でbiscuit)を作るとき、2度焼きはしないのではないかと思ったのですが、調べてみたら、biscuitは中世に2回から4回焼いた小さなパンのことだったからbis-cuitなのだと書いてありました。

下の情報によると、ビスケットって、乾パンみたいなものだったのかと思えてきました:

https://www.morinaga.co.jp/biscuit/history/column/
2017/03/04 | URL | Otium  [ 編集 ]
Re:
v-22 katananke 05さんへ

>絆創膏に そういえば 日本では黒はないなあ〜

子どもの頃、真っ白な包帯もすぐにドロで汚してしまうのです、黒い包帯だったら良かったのに... と今になって気がつきました(笑)。

>トランプさん 意図して イェロウは いわなかったのか、、 黒に入るのか、、 謎〜

褐色に入ってしまうみたいですね。でも、イエロウなんで加えてくれたら、かえって憤慨してしまいそう...。ジョークにして、ピンクを入れたら良かったのに!

色々な肌の人がいる国では微妙なのでしょうね。私たちは意識もしないで「私の目の黒いうちは」なんて言ってしまいますけど。
2017/03/04 | URL | Otium  [ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する