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2009/08/30

シリーズ記事目次 【ブルゴーニュにある陶芸の里】 目次へ
その5


素通りするつもりで入ったブルゴーニュの陶芸の里では、はからずも色々な観光をしてしまいました。夏には、特別に一般公開されている歴史的建築物も多いし、この観光シーズンだけオープンしている工芸家のブティックもたくさんあるのです。

この陶芸の里で一番気に入った見学は、これでした。

「牛の糞(ふん)で作った彫刻」という張り紙が目に飛び込んできて、それは見てみたいと思いました。良く見れば、その日まで。しかも、その時には、もう夕方でした。

閉まっているかと思いながら行ってみると、民家入り口で実演している若い女性が笑顔で迎えてくれました。


牛のフンを使う彫刻家



使っているのはブルゴーニュ原産のシャロレー種という白い肉牛のフンなのだそうです。

ビニール手袋をはめた手で、愛情をこめて形をつくっていました。
1つの作品をつくるのに、かなりの時間がかかりそう!

「彫刻」という言葉を使っていたのですが、牛のフンを粘土代わりにしている感じがしました。ただ乾かすだけで、焼いたりはしないのだそうです。

牛の作品が実にみごとでした! 体の線とか、牛の特徴を見事に出しているのです。ユーモラスなのもある。




田舎の人の言い分が勝つ

どうして牛のフンを材料にして作品を作るようになったのか聞いてみました。

お家に牛が1頭だけいたそうですが、お隣さんが「フンが臭い」と文句を言ったのだそうです。牛が大好きだったので、そんなことを言うのはひどいと思った。それで、けなされたフンを使って作品をつくることにしたのだそうです。

お隣さんとは、パリかリヨンなどの都会から引っ越してきた人だろうな、と私は想像しました。ときどき、この手のトラブルがおきるのです。

雄鶏がうるさいなどのクレームが裁判沙汰になる話しがあります。でも、友達から聞いた話しだと、現在のフランスの法律では田舎に住む人の言い分が通るとのこと。

雄鶏がうるさいと田舎に別荘を持つ都会人がおこした裁判のエピソードを話してくれました。

都会人は、雄鶏がうるさい別荘からは早々に引っ越したそうです。でも、お金持ちの都会人は、田舎の別荘を買って、半年くらい住んだだけでも、また別の物件を買ったりするので、それはどうということはないとのこと。

その後、農家の人が裁判に勝ち、雄鶏を鳴かせながら飼う権利が認められたのですが、このエピソードの結末がふるっていました。裁判に勝ったお祝いに、農家ではその雄鶏をコッコ・ヴァン(雄鶏の赤ワイン煮)にして食べたのだそうです!

都会人には負けたくないという、田舎の人の意気込みですね!

コッコ・ヴァンという料理はブルゴーニュの郷土料理で、年老いた雄鶏を使います。3キロ以上はある雄鶏を使わないと本物にはならない料理です。

私が今までに食べたコッコ・ヴァンで一番おいしかったのは、友達の実家に遊びったときにご馳走になったものでした。友達の両親は農業をやめていたのですが、最後まで残していた雄鶏を調理してくれたのでした。

裁判を引き起こした雄鶏も、さぞおいしかっただろうと思います。


CAROLOという彫刻家

ところで、牛のフンで作った彫刻。お話しを色々聞いたので、何か1つくらい買わないと悪いなと思ったのですが、みごとな牛の彫刻は何万円という単位。貧しい私はお礼だけ言ってお家を後にしました…。

検索したら、彼女のサイトが見つかりました。
☆ 作品の写真: CAROLO Sculpteur sur bouse Les sculptures
☆ 彼女の作品づくりを見せるビデオ: vidéo


ブルゴーニュの陶芸の里を旅行したときの話しを「ラテン語の知識はフランスで役に立つ」から長々書いてしまったのですが、今回の日記でおしまいにします。

年中旅行しているわたしですが、特に夏はたくさん旅行するので、まだまだ書きたいことはあります。どこまでメモしておけるかな?…

ブログ内リンク:
★ 目次: 画家、彫刻家、建築家の足跡を追って


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