2017/07/09
友人とスーパーに行ったら、外壁の入り口に近い部分に書いてあるフレーズが目に留まりました。
1日に5つの果物と野菜を食べなさいということ。このフレーズが書いてあるのはよく見かけるし、テレビ番組の中でも入れれたりしています。
水を1日に1リットルだか、1.5リットルだかを飲みなさいというのも、以前から言われていました。果物と野菜も食べろ、というわけ?
植物性の食べ物は健康に良いからというわけでしょうが、考えてみれば、何を言いたいのかよく分からないスローガン。「5つ」というのは、5種類の意味だろうとは想像できますけれど、それでもはっきりはしない。
友人とポスターを眺めながら、「1日にフルーツと野菜を5種類は食べろと言われたって、ピンとこないよね」と話しました。
イチゴを1個、サラダ菜を1枚、サヤインゲンを1本、グリーンピースを1個、市販のフルーツジュースを1杯、それで5種類食べたことになるの? というわけ。
こんなスローガンなどはどうでも良いと思っていたのですが、何が言いたいのか気になったので調べてみました。
◆ 5 A Day
「Cinq fruits et légumes par jour(1日に5つの果物と野菜)」というのは、予防医学の観点から、フランス政府が2007年に打ち出したキャンペーンなのだそう。
野菜を日本人のようにたくさんは食べない国ならでは? 国民が病気になると社会保障の疾病保険の赤字が大きくなるから、そういうキャンペーンをするのだろうとも思いました。癌や心臓病など、治療にお金がかかる病気になると、医療保険の自己負担はゼロになる国ですので。
でも、この運動は英語圏では「5 A Day」と呼んで存在していました。アメリカを始め、イギリス、ドイツなど、これを推進している国は幾つもあるのだそうです。
フランスの表現は曖昧だと思ったのですが、「5 A Day」の方は上を行っていますね。絵が添えてなかったら何のことか想像もできない。1日に5つの善行をしろということかな、と思ってしまうではないですか?
日本にも「5 A Day」は入っていて、一般社団法人 ファイブ・ア・デイ協会が出来ていました。「1日5皿分(350g)以上の野菜と200gの果物を食べましょう」をスローガンにした健康増進運動なのだそうです。
フランス人はたくさん肉を食べます。日本では、1人当たり100グラム足らずの肉でも1回の食事になる。それに合わせる野菜の量を考えたら、フランス人の食事では日本の2倍は野菜を食べないといけないはずではないですか?
調べてみたら、フランス政府はこの運動推進のためにサイトを作っていて、そこに説明がありました。
「5つの果物と野菜」と言うときの数は、分量(portion)のことなのだそう。1分量は80~100グラムとしていました。これは、手でひとつかみ、あるいは大さじにたっぷり2杯分に相当する。リンゴ1個、中くらいのトマト1個、アプリコット2個、イチゴ数個という目安です。
果物と野菜、あるいは果物か野菜でも良いのだそう。組み合わせも自由。例えば、3分量の果物 + 2分量の野菜、4分量の野菜 + 1分量の果物。この分量は最低限でも食べましょうということで、それ以上食べれば良いに越したことはない。
フランスのスローガンでは、フルーツか、野菜、という順番で言っているのを少し奇妙に思いました。日本人的感覚としては、健康のために植物性の食べ物を食べましょうと言ったら、野菜を前面に出すと考えないですか?
日本では、350グラムの野菜、200グラムの果物で、合計550グラム。フランスの場合は、果物か野菜の合計が400グラムから500グラムならOK、ということですね。
食べる肉との比率を考えたら、フランスの植物性食料の比率はかなり低い感じではないでしょうか? やはり、日本の方が野菜を多く食べるように勧めているわけです。もともと日本人は野菜をたくさん食べますから、少ない分量を勧めたら、かえって食べる量を減らしてしまうことになるかもしれない。
フランスの推進運動では、野菜を食べなくても果物を食べれば同じというのは、なんとなく私は腑に落ちません。
例えば、昼に何種類かの果物を入れたフルーツサラダをたくさん作る。それを食べなかったら、残りを夕飯のデザートとして食べる。昼と夜の食事はステーキにフライドポテトなどの料理を食べる。それで、もうスローガンの5つは見事にオーバーするわけです。
それで栄養バランスがとれたことになるのかな?...
しかも、フレーバーで味付けしたジュースやヨーグルトはカウントされないとは言うものの、フルーツ100%の市販のジュースは良いとされていました。缶詰や冷凍食品の野菜や果物でもOK。添加物だらけの食品ばかりをたくさん食べたって、健康に良いとは思えないのですけど...。
ところで、フランスでは主食はパンで、料理の添え物に使う米は野菜とされます。食べる5種類の中には米を入れても良いのだろうと思います。
下のような食材で5種類にしてしまったら、健康に良いという感じが私はしないのですけど...。
フランス人は豆類を余り食べないから、ということで出してきた記事でした。確かにフランスでは、庶民的な料理でない限り、豆は使わない感じがします。豆を食べるとオナラが出るから嫌う、というのがあります。
郷土料理のカスレが、その代表。
Cassoulet
◆ フランス人の食べ物に対する好き嫌い
私は子ども時代から肉が好きでした。野菜だけの料理を食べるとお腹がすいたままなので、好きではありません。とはいえ、やはり野菜もないと食事にはならない感覚は持っています。
フランス人は野菜がない食事でも平気なようです。例えば、簡単にピクニックの食事にするとき。シャルキュトリーと呼ぶハム、ソーセージ、パテなどの類いをメインにして、チーズ、ケーキ、ワインがあれば食事になります。
野菜は大嫌いで、肉しか食べないという大人も子どももいます。野菜を全く食べないというのは信じられないのですが、フランスにはいるらしい!
例えば、私がフランスで親しくしている人の中には、1人、そのタイプの男性がいます。肉でないと食べ物ではないと感じるらしくて、チーズやデザートもほとんど食べない。野菜として例外的に食べるのはジャガイモ。卵とパスタは食べる。
肉はすごい分量を消化して、この人を食事に招待するときには、彼だけの分として最低でも500グラムは用意しておく必要があります。子どもの時からそんな食生活をしていたら健康に良くないと思ってしまうのですが、筋肉質で健康体...。
フランスでは、子どもが野菜を嫌う傾向が強いようです。1日に5つの果物か野菜を食べているフランスの子どもは、全体の2割に過ぎないのだそう。
野菜は絶対に食べない、と拒否する子どももいるそうです。野菜の料理の仕方で、目先をかえてあげると食べるようになる、という報告がありました。そういう工夫を教える講習会に出た母親が、それまでは全く食べたがらなかった野菜を我が子が食べるようになったと喜んでいる報道がありました。
日本人が野菜をたくさん食べるのは、野菜料理に工夫があるからかもしれない。日本には漬物がありますが、ああいう風に野菜のシャキシャキとした歯ごたえを楽しむのはフランス料理には無いような気もします。サラダはありますけれど。私は野菜を塩でしめるというやり方をするのですが、フランス人には珍しいらしくて、意外に美味しいと言われたりします。
野菜はジャガイモ以外は食べなかった友人は、私の家で食事に招待すると野菜を食べるようになったのでした。奥さんが、なぜ私が野菜を出すと食べないの?! とひがんでいました。
普通は、子どものときには好き嫌いが激しくても、成人する頃には少なくなっていくようです。友人の中に、食材や味に非常にこだわりがあって、料理も得意だし、よく食べる男性がいます。でも、子どもの時には、食べ物は全部嫌いだった言っていました。母親は食べろと言うけれど、絶対に拒否していた腕白な子だったようです。
◆ 東京のフランス人学校での給食
フランス人は、普通の好みだけではなくて、食べ物の好き嫌いもかなりはっきりしていると感じます。人の家に招待されたときでも、嫌いなものが出ると絶対に食べない。せっかく作ったのだし、毒ではないのだから食べてよ! と言いたくなりますが、言えません!
子どものときから、フランスでは好き嫌いをなくすように親が強制することは余りないのではないかと感じています。
フランス語と日本語の交換授業をして親しくなったフランス人女性が、東京にあったフランス人学校の幼稚園部に就職して、学校を見に来ないかと言ってきました。彼女には日本人アシスタントがいたのですが、大人の付き添いがもう1人いた方が安心というわけで、私を誘ったようです。
給食がかなり美味しいし、子どもたちはチーズを食べないから、美味しいカマンベールチーズが丸ごと残ると話しました。つまり、給食で私を釣って、タダで働かせるという魂胆。学生だった私にとっては、フランス語会話をタダで学ぶ機会になるわけなので、喜んで手伝いに行きました。
子どもたちは慕ってくるので、とても可愛い。ところが、給食の時間は恐怖の場面がくり広げられたのでした!
私が子ども時代に給食を食べたときは、みんな同じものを、同じ分量で出されて食べたという形だったと思います。ところが、フランス人学校では、一律に食べ物を出すわけではなくて、私が鍋の前でお玉を持ってお給仕する、ということになっていたのでした。
自分の皿を持って並んでいる子どもたちは、私に訴えてくるのです。
日本語にしたら、こんな感じ:
「先生! せんせぇ~! せんせぇ~! それは私には入れないでぇ~!」
ものすごく必死になって、大きな声を出す子どもたち。1人ひとりが食べたくないものを指示してくるので、まるで戦場。食べたくないものは残してくれれば、私はどんどんお給仕ができるので楽なのに...。
彼らの家庭では、自分の皿にとりわけた料理を残すと叱られるという教育を受けているのだろうと思いました。それで、自分が嫌いなものを皿にのせてもらわないように頑張っているらしいのです。
フランス人の家庭だと、こんなに小さな子どものうちから人格を認めてもらっていて、嫌いなものは食べなくて良いということになっているのだろうな、と思ったのでした。
誘い言葉にあったカマンベールチーズは、本当に毎回、手つかずのまま残りました。熟成具合も非常に良くて、あの美味しさは未だに忘れられません!
その後、ちゃんと報酬をもらって林間学校の付き添いのアルバイトをしたこともあるのですが、その時の食事については記憶が残っていません。フランス人の幼い子たちの遊びや、大人顔負けの態度などを面白く観察したことの方が印象的だったので。
◆ フランス人の子どもたちには好き嫌いはない??
こんな本がありました。
フランスの子どもたちが何でも食べるとか、子どもたちが行儀よくテーブルに座って耐えているというのは、私には信じられないのですが、最近は変わったのでしょうか?...
フランスでは、家族や親族だけの席でない限り、未成年の子どもを同席させて食事をする習慣はないし、大勢が集まったときには、子どもたちのテーブルが別に設えられるので、子どもたちがどうしているかを観察する機会に私は恵まれていません。
そもそも、大人たちが集まって食事を楽しもうとなったら、食卓に座って6時間は普通で、12時間でも経過しますから、そんな席に子どもたちをお行儀よく座らせておくのは残酷なことです。大人の会話に口を挟んだらいけないという躾けがフランスにはありますから、子どもたちを同席させない風習になっているのだと思っていました。
子どもがいる友人の家での夕食に招待されると、こちらが食前酒を飲み始めたころ、子どもたちがパジャマ姿で現れて、おやすみなさいのキスをしに来るのが可愛い。子どもたちは早めに食事を済ませているから、自分たちの部屋に引き上げるのです。
◆ 子どもたちの痩せすぎも問題になっている
子どもたちに果実や野菜を食べさせないとこうなってしまう、という動画があったので入れます。
Publicité sur les fruits et légumes
最近のフランスでは、痩せすぎの子どもが多いというのが話題になっているのですけどね...。最近の調査では、11歳から14歳の子どものうち、5人に1人近くが痩せすぎだと判断されたのだそう。
2006年と2015年の結果を比較すると、6~17歳の世代での痩せすぎ度は8%から13%に上昇しているとのこと。太り過ぎの子どもは、大人と同様に殆ど増加はしておらず、6~17歳の子どものうち、17%が太り過ぎ、4%が肥満体だそうです。
むかしに初めてフランスでホームステイした家庭では、子どもたちがちっとも食べないのを目撃していて、これほど食べないのになぜ筋肉質でいられるのだろう... などと感心していたのですが、最近の子どもたちはもっと食べないのかな?...
フランス政府は、果物と野菜を食べましょうというキャンペーンに力を入れてきましたが、痩せすぎにも注意しましょうという啓蒙運動を始めるようです。
自分の体が求めるものを食べるのが最も健康に良い、と私は思うのですけど...。
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Mangez cinq fruits et légumes par jour
1日に5つの果物と野菜を食べなさいということ。このフレーズが書いてあるのはよく見かけるし、テレビ番組の中でも入れれたりしています。
水を1日に1リットルだか、1.5リットルだかを飲みなさいというのも、以前から言われていました。果物と野菜も食べろ、というわけ?
植物性の食べ物は健康に良いからというわけでしょうが、考えてみれば、何を言いたいのかよく分からないスローガン。「5つ」というのは、5種類の意味だろうとは想像できますけれど、それでもはっきりはしない。
友人とポスターを眺めながら、「1日にフルーツと野菜を5種類は食べろと言われたって、ピンとこないよね」と話しました。
イチゴを1個、サラダ菜を1枚、サヤインゲンを1本、グリーンピースを1個、市販のフルーツジュースを1杯、それで5種類食べたことになるの? というわけ。
こんなスローガンなどはどうでも良いと思っていたのですが、何が言いたいのか気になったので調べてみました。
◆ 5 A Day
「Cinq fruits et légumes par jour(1日に5つの果物と野菜)」というのは、予防医学の観点から、フランス政府が2007年に打ち出したキャンペーンなのだそう。
野菜を日本人のようにたくさんは食べない国ならでは? 国民が病気になると社会保障の疾病保険の赤字が大きくなるから、そういうキャンペーンをするのだろうとも思いました。癌や心臓病など、治療にお金がかかる病気になると、医療保険の自己負担はゼロになる国ですので。
でも、この運動は英語圏では「5 A Day」と呼んで存在していました。アメリカを始め、イギリス、ドイツなど、これを推進している国は幾つもあるのだそうです。
フランスの表現は曖昧だと思ったのですが、「5 A Day」の方は上を行っていますね。絵が添えてなかったら何のことか想像もできない。1日に5つの善行をしろということかな、と思ってしまうではないですか?
日本にも「5 A Day」は入っていて、一般社団法人 ファイブ・ア・デイ協会が出来ていました。「1日5皿分(350g)以上の野菜と200gの果物を食べましょう」をスローガンにした健康増進運動なのだそうです。
フランス人はたくさん肉を食べます。日本では、1人当たり100グラム足らずの肉でも1回の食事になる。それに合わせる野菜の量を考えたら、フランス人の食事では日本の2倍は野菜を食べないといけないはずではないですか?
調べてみたら、フランス政府はこの運動推進のためにサイトを作っていて、そこに説明がありました。
「5つの果物と野菜」と言うときの数は、分量(portion)のことなのだそう。1分量は80~100グラムとしていました。これは、手でひとつかみ、あるいは大さじにたっぷり2杯分に相当する。リンゴ1個、中くらいのトマト1個、アプリコット2個、イチゴ数個という目安です。
果物と野菜、あるいは果物か野菜でも良いのだそう。組み合わせも自由。例えば、3分量の果物 + 2分量の野菜、4分量の野菜 + 1分量の果物。この分量は最低限でも食べましょうということで、それ以上食べれば良いに越したことはない。
フランスのスローガンでは、フルーツか、野菜、という順番で言っているのを少し奇妙に思いました。日本人的感覚としては、健康のために植物性の食べ物を食べましょうと言ったら、野菜を前面に出すと考えないですか?
日本では、350グラムの野菜、200グラムの果物で、合計550グラム。フランスの場合は、果物か野菜の合計が400グラムから500グラムならOK、ということですね。
食べる肉との比率を考えたら、フランスの植物性食料の比率はかなり低い感じではないでしょうか? やはり、日本の方が野菜を多く食べるように勧めているわけです。もともと日本人は野菜をたくさん食べますから、少ない分量を勧めたら、かえって食べる量を減らしてしまうことになるかもしれない。
フランスの推進運動では、野菜を食べなくても果物を食べれば同じというのは、なんとなく私は腑に落ちません。
例えば、昼に何種類かの果物を入れたフルーツサラダをたくさん作る。それを食べなかったら、残りを夕飯のデザートとして食べる。昼と夜の食事はステーキにフライドポテトなどの料理を食べる。それで、もうスローガンの5つは見事にオーバーするわけです。
それで栄養バランスがとれたことになるのかな?...
しかも、フレーバーで味付けしたジュースやヨーグルトはカウントされないとは言うものの、フルーツ100%の市販のジュースは良いとされていました。缶詰や冷凍食品の野菜や果物でもOK。添加物だらけの食品ばかりをたくさん食べたって、健康に良いとは思えないのですけど...。
ところで、フランスでは主食はパンで、料理の添え物に使う米は野菜とされます。食べる5種類の中には米を入れても良いのだろうと思います。
下のような食材で5種類にしてしまったら、健康に良いという感じが私はしないのですけど...。
フランス人は豆類を余り食べないから、ということで出してきた記事でした。確かにフランスでは、庶民的な料理でない限り、豆は使わない感じがします。豆を食べるとオナラが出るから嫌う、というのがあります。
郷土料理のカスレが、その代表。
Cassoulet
◆ フランス人の食べ物に対する好き嫌い
私は子ども時代から肉が好きでした。野菜だけの料理を食べるとお腹がすいたままなので、好きではありません。とはいえ、やはり野菜もないと食事にはならない感覚は持っています。
フランス人は野菜がない食事でも平気なようです。例えば、簡単にピクニックの食事にするとき。シャルキュトリーと呼ぶハム、ソーセージ、パテなどの類いをメインにして、チーズ、ケーキ、ワインがあれば食事になります。
野菜は大嫌いで、肉しか食べないという大人も子どももいます。野菜を全く食べないというのは信じられないのですが、フランスにはいるらしい!
例えば、私がフランスで親しくしている人の中には、1人、そのタイプの男性がいます。肉でないと食べ物ではないと感じるらしくて、チーズやデザートもほとんど食べない。野菜として例外的に食べるのはジャガイモ。卵とパスタは食べる。
肉はすごい分量を消化して、この人を食事に招待するときには、彼だけの分として最低でも500グラムは用意しておく必要があります。子どもの時からそんな食生活をしていたら健康に良くないと思ってしまうのですが、筋肉質で健康体...。
フランスでは、子どもが野菜を嫌う傾向が強いようです。1日に5つの果物か野菜を食べているフランスの子どもは、全体の2割に過ぎないのだそう。
野菜は絶対に食べない、と拒否する子どももいるそうです。野菜の料理の仕方で、目先をかえてあげると食べるようになる、という報告がありました。そういう工夫を教える講習会に出た母親が、それまでは全く食べたがらなかった野菜を我が子が食べるようになったと喜んでいる報道がありました。
日本人が野菜をたくさん食べるのは、野菜料理に工夫があるからかもしれない。日本には漬物がありますが、ああいう風に野菜のシャキシャキとした歯ごたえを楽しむのはフランス料理には無いような気もします。サラダはありますけれど。私は野菜を塩でしめるというやり方をするのですが、フランス人には珍しいらしくて、意外に美味しいと言われたりします。
野菜はジャガイモ以外は食べなかった友人は、私の家で食事に招待すると野菜を食べるようになったのでした。奥さんが、なぜ私が野菜を出すと食べないの?! とひがんでいました。
普通は、子どものときには好き嫌いが激しくても、成人する頃には少なくなっていくようです。友人の中に、食材や味に非常にこだわりがあって、料理も得意だし、よく食べる男性がいます。でも、子どもの時には、食べ物は全部嫌いだった言っていました。母親は食べろと言うけれど、絶対に拒否していた腕白な子だったようです。
◆ 東京のフランス人学校での給食
フランス人は、普通の好みだけではなくて、食べ物の好き嫌いもかなりはっきりしていると感じます。人の家に招待されたときでも、嫌いなものが出ると絶対に食べない。せっかく作ったのだし、毒ではないのだから食べてよ! と言いたくなりますが、言えません!
子どものときから、フランスでは好き嫌いをなくすように親が強制することは余りないのではないかと感じています。
フランス語と日本語の交換授業をして親しくなったフランス人女性が、東京にあったフランス人学校の幼稚園部に就職して、学校を見に来ないかと言ってきました。彼女には日本人アシスタントがいたのですが、大人の付き添いがもう1人いた方が安心というわけで、私を誘ったようです。
給食がかなり美味しいし、子どもたちはチーズを食べないから、美味しいカマンベールチーズが丸ごと残ると話しました。つまり、給食で私を釣って、タダで働かせるという魂胆。学生だった私にとっては、フランス語会話をタダで学ぶ機会になるわけなので、喜んで手伝いに行きました。
子どもたちは慕ってくるので、とても可愛い。ところが、給食の時間は恐怖の場面がくり広げられたのでした!
私が子ども時代に給食を食べたときは、みんな同じものを、同じ分量で出されて食べたという形だったと思います。ところが、フランス人学校では、一律に食べ物を出すわけではなくて、私が鍋の前でお玉を持ってお給仕する、ということになっていたのでした。
自分の皿を持って並んでいる子どもたちは、私に訴えてくるのです。
日本語にしたら、こんな感じ:
「先生! せんせぇ~! せんせぇ~! それは私には入れないでぇ~!」
ものすごく必死になって、大きな声を出す子どもたち。1人ひとりが食べたくないものを指示してくるので、まるで戦場。食べたくないものは残してくれれば、私はどんどんお給仕ができるので楽なのに...。
彼らの家庭では、自分の皿にとりわけた料理を残すと叱られるという教育を受けているのだろうと思いました。それで、自分が嫌いなものを皿にのせてもらわないように頑張っているらしいのです。
フランス人の家庭だと、こんなに小さな子どものうちから人格を認めてもらっていて、嫌いなものは食べなくて良いということになっているのだろうな、と思ったのでした。
誘い言葉にあったカマンベールチーズは、本当に毎回、手つかずのまま残りました。熟成具合も非常に良くて、あの美味しさは未だに忘れられません!
その後、ちゃんと報酬をもらって林間学校の付き添いのアルバイトをしたこともあるのですが、その時の食事については記憶が残っていません。フランス人の幼い子たちの遊びや、大人顔負けの態度などを面白く観察したことの方が印象的だったので。
◆ フランス人の子どもたちには好き嫌いはない??
こんな本がありました。
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フランスの子どもたちが何でも食べるとか、子どもたちが行儀よくテーブルに座って耐えているというのは、私には信じられないのですが、最近は変わったのでしょうか?...
フランスでは、家族や親族だけの席でない限り、未成年の子どもを同席させて食事をする習慣はないし、大勢が集まったときには、子どもたちのテーブルが別に設えられるので、子どもたちがどうしているかを観察する機会に私は恵まれていません。
そもそも、大人たちが集まって食事を楽しもうとなったら、食卓に座って6時間は普通で、12時間でも経過しますから、そんな席に子どもたちをお行儀よく座らせておくのは残酷なことです。大人の会話に口を挟んだらいけないという躾けがフランスにはありますから、子どもたちを同席させない風習になっているのだと思っていました。
子どもがいる友人の家での夕食に招待されると、こちらが食前酒を飲み始めたころ、子どもたちがパジャマ姿で現れて、おやすみなさいのキスをしに来るのが可愛い。子どもたちは早めに食事を済ませているから、自分たちの部屋に引き上げるのです。
◆ 子どもたちの痩せすぎも問題になっている
子どもたちに果実や野菜を食べさせないとこうなってしまう、という動画があったので入れます。
Publicité sur les fruits et légumes
最近のフランスでは、痩せすぎの子どもが多いというのが話題になっているのですけどね...。最近の調査では、11歳から14歳の子どものうち、5人に1人近くが痩せすぎだと判断されたのだそう。
2006年と2015年の結果を比較すると、6~17歳の世代での痩せすぎ度は8%から13%に上昇しているとのこと。太り過ぎの子どもは、大人と同様に殆ど増加はしておらず、6~17歳の子どものうち、17%が太り過ぎ、4%が肥満体だそうです。
むかしに初めてフランスでホームステイした家庭では、子どもたちがちっとも食べないのを目撃していて、これほど食べないのになぜ筋肉質でいられるのだろう... などと感心していたのですが、最近の子どもたちはもっと食べないのかな?...
フランス政府は、果物と野菜を食べましょうというキャンペーンに力を入れてきましたが、痩せすぎにも注意しましょうという啓蒙運動を始めるようです。
自分の体が求めるものを食べるのが最も健康に良い、と私は思うのですけど...。
ブログ内リンク:
★ シリーズ記事目次:: フランスでは、なぜホウレン草を嫌う人が多いのか /2011年3月
★ シリーズ記事目次:: フランス人にとっての米 / 2012年
★ フランス女性は誰でも美しい? 2017/05/30
★ 絵巻物に描かれていた人たちが食べていたものの推察 2015/09/22
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
外部リンク:
☆ Wikipedia: Cinq fruits et légumes par jour » 5 A Day
☆ Manger Bouger(オフィシャルサイト): Fruits & Légumes : au moins 5 par jour
☆ ファイブ・ア・デイ協会 » 5 A DAYの歴史 世界での展開
☆ Santé. Nos ados sont trop maigres !
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この記事へのコメント
個人の嗜好に関して 命令形を使用されると
かなりの 違和感を覚えます。。。
「野菜果物を摂れ」も「鯨を捕るな」も
どちらにも 同じ 「臭い」を嗅ぎ取ってしまう。。
胡散臭い!
人間は機械ではないんですから
個体差を無視して 同じ油をさせばよいわけではないでしょうし
身体の検査値だって 個人差があるでしょうから
正常な検査値とやらを 機械的に決めている現状にも
疑問
>食卓に座って6時間は普通で、12時間でも経過しますから
個人の嗜好を とやかくは申しませんけど
ほかに なさることが 無いのかしら、、
ぼくは 毎朝5時からのテニスは 欠かせませんので
テーブルに長時間へばりついているくらいなら
さっさと 床につくのだ ♪
かなりの 違和感を覚えます。。。
「野菜果物を摂れ」も「鯨を捕るな」も
どちらにも 同じ 「臭い」を嗅ぎ取ってしまう。。
胡散臭い!
人間は機械ではないんですから
個体差を無視して 同じ油をさせばよいわけではないでしょうし
身体の検査値だって 個人差があるでしょうから
正常な検査値とやらを 機械的に決めている現状にも
疑問
>食卓に座って6時間は普通で、12時間でも経過しますから
個人の嗜好を とやかくは申しませんけど
ほかに なさることが 無いのかしら、、
ぼくは 毎朝5時からのテニスは 欠かせませんので
テーブルに長時間へばりついているくらいなら
さっさと 床につくのだ ♪
2017/07/14 | URL | たかゆき [ 編集 ]
たかゆきさんへ
>ほかに なさることが 無いのかしら、、
私生活のこととなったら、フランス人は驚くほど働きものです。長い時間をかけて食事をするのも体力がいるわけですが、日本にはない楽しみ方ですね。
フランス人たちの日常生活では、1時間もかけずに食事を済ませてしまっていると思います。一緒に食事を楽しもうと集まったときの彼らを見ていると、食べ物は場の演出で、延々とおしゃべりするのを楽しんでいると感じます。フランス人がおしゃべり好きなのは、人間が好きだからなのだろうと思います。困った人を見ると助けたくなるというのも、フランス人は日本人より遥かに顕著です。日本人の親切は「口先だけ」なので、優しいことを言ってくれても真に受けてはいけない!
>ぼくは 毎朝5時からのテニスは 欠かせませんので
毎日、何時に何をする、という規則には私は耐えられません。夕方以降に予定を入れるのは妥協できますが、朝には絶対に予定は入れたくないな…。
>ほかに なさることが 無いのかしら、、
私生活のこととなったら、フランス人は驚くほど働きものです。長い時間をかけて食事をするのも体力がいるわけですが、日本にはない楽しみ方ですね。
フランス人たちの日常生活では、1時間もかけずに食事を済ませてしまっていると思います。一緒に食事を楽しもうと集まったときの彼らを見ていると、食べ物は場の演出で、延々とおしゃべりするのを楽しんでいると感じます。フランス人がおしゃべり好きなのは、人間が好きだからなのだろうと思います。困った人を見ると助けたくなるというのも、フランス人は日本人より遥かに顕著です。日本人の親切は「口先だけ」なので、優しいことを言ってくれても真に受けてはいけない!
>ぼくは 毎朝5時からのテニスは 欠かせませんので
毎日、何時に何をする、という規則には私は耐えられません。夕方以降に予定を入れるのは妥協できますが、朝には絶対に予定は入れたくないな…。
フランスの宮廷で
お題を提示された二人が
機智 機転 知識を駆使し
相手を やり込めるまで 「お話」をするという
光景を とあるブログで拝見したことがあるけど、、
フランスには そのような「お話文化」の伝統が
根付いているのかもしれませんね。。。
日本だと 「歌合」かしら。。
https://kotobank.jp/word/歌合-34687
Otiumさんの参加なさる「お食事会」
ぼくが そのテーブルに着いてみたいという
勇気は 全然ないですけど
どのような「お話」が展開されるのか
部屋の 隅っこから 覗いてみたいという
好奇心は ものすごく あるのだ ♪
お題を提示された二人が
機智 機転 知識を駆使し
相手を やり込めるまで 「お話」をするという
光景を とあるブログで拝見したことがあるけど、、
フランスには そのような「お話文化」の伝統が
根付いているのかもしれませんね。。。
日本だと 「歌合」かしら。。
https://kotobank.jp/word/歌合-34687
Otiumさんの参加なさる「お食事会」
ぼくが そのテーブルに着いてみたいという
勇気は 全然ないですけど
どのような「お話」が展開されるのか
部屋の 隅っこから 覗いてみたいという
好奇心は ものすごく あるのだ ♪
2017/07/15 | URL | たかゆき [ 編集 ]
>日本人の親切は「口先だけ」なので、優しいことを言ってくれても真に受けてはいけない!
そうですね、、
ぼくを ふくめて
優しい日本人など いまだにお会いしたことが
ございません。。。
たとえば 東日本大震災の
被災地に寄り添う とか
うそ こけ、、
被災地の 松の木 一本 燃やすのは 嫌
被災地の 廃棄物は 引き受けない とか
どこが 寄り添うのかしら、、
先の大震災では 原発大国フランスからも
すぐに応援が いらしたようですが
当時の民主党政権から お仕事をさせていただけず
青森県 三沢市付近の 海岸のゴミ掃除だけで
お帰りになったとか、、、
六ヶ所村の原燃施設にはフランス人技術者が
貢献なさっていらっしゃいますようで
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4
フランス人の 優しさに 感謝 ♪
そうですね、、
ぼくを ふくめて
優しい日本人など いまだにお会いしたことが
ございません。。。
たとえば 東日本大震災の
被災地に寄り添う とか
うそ こけ、、
被災地の 松の木 一本 燃やすのは 嫌
被災地の 廃棄物は 引き受けない とか
どこが 寄り添うのかしら、、
先の大震災では 原発大国フランスからも
すぐに応援が いらしたようですが
当時の民主党政権から お仕事をさせていただけず
青森県 三沢市付近の 海岸のゴミ掃除だけで
お帰りになったとか、、、
六ヶ所村の原燃施設にはフランス人技術者が
貢献なさっていらっしゃいますようで
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4
フランス人の 優しさに 感謝 ♪
2017/07/16 | URL | たかゆき [ 編集 ]
たかゆきさんへ
>日本だと 「歌合」かしら。。
フランス革命前のフランスと、明治維新前の日本には、どこか似たところがあると感じています。現代のフランスではフランス語が乱れてしまっているのですが、ブルゴーニュの小さな町で開かれるFestival du motというイベントに行ったときには、未だにフランスには正しいフランス語を守ろうとしている人がたくさんいるのを知ってとても興味深かったです。
>どのような「お話」が展開されるのか部屋の 隅っこから 覗いてみたいという好奇心は ものすごく あるのだ ♪
まず、どんな人たちが集まっているかによって、おしゃべりを聞くのが楽しいかどうかが決まるので、覗き見するグループを選びたいですね。つまらない人たちが集まっている席だと、延々と続くおしゃべりは聞いているのは時間の無駄だと私は感じるのですが、彼らはそうは思わないらしい。後で、一緒にいた人に「全くつまらない話題ばかりだった」と言うと、「確かにそうだった」と返事されるのですが、傍で見ている限りは、言葉を返したりして楽しんでいたように見えたので不思議。フランス人は、何でもいいからしゃべっていれば満足なのかな?...
昨日は朝市の帰りで通りかかった友人の家で呼び止められ、食前酒を振る舞われた後、フランスで普通のパターンで食事も出され、夕方までおしゃべりを楽しんだのですが、食事に呼んで楽しい人と楽しくない人は誰かの話題で盛り上がりました。この家では、奥さんが専業主婦ということもあって、以前は近所の人たちが食事に来ていることが多くて、よくやっているな… と感心していたのですが(特に料理はしたくない独身の男性たちが入り浸っていた)、最近は誰にでも食べさせるというのは疲れるから止めたのだそう。そりゃ、そうだ、と言いました。
教養レベルが高い人や、興味深い分野で仕事を経験をしている人だと、毎回違う話題を出してきて、色々なことを学ばせてくれるので好きです。ジョークが上手な人も楽しい。最悪なのは、こちらには全く興味がない、近所の人や親せきの人たちのうわさ話をする会話。それから、文句ばっかり言っている人たち。語気を荒げてしゃべる人たちも頭が痛くなるので嫌い。等など…。
ブルゴーニュでは、食事会と言ったら、ワインをたくさん飲むので陽気になり、ジョークを連発して楽しむ、というのが普通のパターンです。でも、みんな真面目な顔をしていて、笑い転げたりはしない地方もフランスにはあるのですよね…。
>日本だと 「歌合」かしら。。
フランス革命前のフランスと、明治維新前の日本には、どこか似たところがあると感じています。現代のフランスではフランス語が乱れてしまっているのですが、ブルゴーニュの小さな町で開かれるFestival du motというイベントに行ったときには、未だにフランスには正しいフランス語を守ろうとしている人がたくさんいるのを知ってとても興味深かったです。
>どのような「お話」が展開されるのか部屋の 隅っこから 覗いてみたいという好奇心は ものすごく あるのだ ♪
まず、どんな人たちが集まっているかによって、おしゃべりを聞くのが楽しいかどうかが決まるので、覗き見するグループを選びたいですね。つまらない人たちが集まっている席だと、延々と続くおしゃべりは聞いているのは時間の無駄だと私は感じるのですが、彼らはそうは思わないらしい。後で、一緒にいた人に「全くつまらない話題ばかりだった」と言うと、「確かにそうだった」と返事されるのですが、傍で見ている限りは、言葉を返したりして楽しんでいたように見えたので不思議。フランス人は、何でもいいからしゃべっていれば満足なのかな?...
昨日は朝市の帰りで通りかかった友人の家で呼び止められ、食前酒を振る舞われた後、フランスで普通のパターンで食事も出され、夕方までおしゃべりを楽しんだのですが、食事に呼んで楽しい人と楽しくない人は誰かの話題で盛り上がりました。この家では、奥さんが専業主婦ということもあって、以前は近所の人たちが食事に来ていることが多くて、よくやっているな… と感心していたのですが(特に料理はしたくない独身の男性たちが入り浸っていた)、最近は誰にでも食べさせるというのは疲れるから止めたのだそう。そりゃ、そうだ、と言いました。
教養レベルが高い人や、興味深い分野で仕事を経験をしている人だと、毎回違う話題を出してきて、色々なことを学ばせてくれるので好きです。ジョークが上手な人も楽しい。最悪なのは、こちらには全く興味がない、近所の人や親せきの人たちのうわさ話をする会話。それから、文句ばっかり言っている人たち。語気を荒げてしゃべる人たちも頭が痛くなるので嫌い。等など…。
ブルゴーニュでは、食事会と言ったら、ワインをたくさん飲むので陽気になり、ジョークを連発して楽しむ、というのが普通のパターンです。でも、みんな真面目な顔をしていて、笑い転げたりはしない地方もフランスにはあるのですよね…。
たかゆきさんへ
>被災地に寄り添う とか
うそ こけ、、
弱者に冷たいという点では、日本にはもの凄い冷たさがあると感じています。個人的に冷たいという感覚があるからなのだろうと思いますが、政治も、社会体制も、社会的に問題がある弱い人たちを切り捨てることに関しては、先進国、しかも経済的に豊かな国がしていることとは思えないです!
>先の大震災では 原発大国フランスからもすぐに応援が いらしたようですが当時の民主党政権から お仕事をさせていただけず 青森県 三沢市付近の 海岸のゴミ掃除だけで お帰りになったとか、、、
そういうのがありましたね。フランスは原発大国なので、まずいところを見られてしまうと、日本の落ち度が明るみに出てしまうので困る、というのがあったのだろうな、と思いました。当時は、外国では原発事故の深刻さに関する情報が普通に流れていましたが、日本ではそれを「風評」と呼んで嘘だと抹殺しようとしていましたから。
>六ヶ所村の原燃施設にはフランス人技術者が貢献なさっていらっしゃいますようで
原発依存度の高いフランスでは原発技術が優れていると思いたがっていますが、人間には制御できない危険なものだということはフランス人自身が認めていることだと思います。張り切って福島原発事故の収拾にも技術を提供したけれど、どうしようもなかったので撤退したのではなかったでしたっけ?
先進国では、これだけ科学技術が発達していると信じていた日本で収集できないでいる福島原発事故を深刻に受け止めて、原発ゼロにしていかないといけないという認識になっているのですが、当事者の国ではそういう受け止め方はしないのですよね...。何なのだろう?...
>被災地に寄り添う とか
うそ こけ、、
弱者に冷たいという点では、日本にはもの凄い冷たさがあると感じています。個人的に冷たいという感覚があるからなのだろうと思いますが、政治も、社会体制も、社会的に問題がある弱い人たちを切り捨てることに関しては、先進国、しかも経済的に豊かな国がしていることとは思えないです!
>先の大震災では 原発大国フランスからもすぐに応援が いらしたようですが当時の民主党政権から お仕事をさせていただけず 青森県 三沢市付近の 海岸のゴミ掃除だけで お帰りになったとか、、、
そういうのがありましたね。フランスは原発大国なので、まずいところを見られてしまうと、日本の落ち度が明るみに出てしまうので困る、というのがあったのだろうな、と思いました。当時は、外国では原発事故の深刻さに関する情報が普通に流れていましたが、日本ではそれを「風評」と呼んで嘘だと抹殺しようとしていましたから。
>六ヶ所村の原燃施設にはフランス人技術者が貢献なさっていらっしゃいますようで
原発依存度の高いフランスでは原発技術が優れていると思いたがっていますが、人間には制御できない危険なものだということはフランス人自身が認めていることだと思います。張り切って福島原発事故の収拾にも技術を提供したけれど、どうしようもなかったので撤退したのではなかったでしたっけ?
先進国では、これだけ科学技術が発達していると信じていた日本で収集できないでいる福島原発事故を深刻に受け止めて、原発ゼロにしていかないといけないという認識になっているのですが、当事者の国ではそういう受け止め方はしないのですよね...。何なのだろう?...
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