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2017/08/15
夏休みの時期の今は、親戚の人たちが泊まりに来ている家が多くて、田舎の人口は激増しているはず。つい最近は娘さん夫婦が来ていた友人の家には、今度は奥さんの弟一家が1カ月くらい滞在中。

Petanqueその家族が全員でやって来て、ペタンクをしようと誘いました。私の家を出たところに、土が固くてやりにくいのだけれど、ペタンクができる広場があるのです。

とりあえず食前酒を出しておしゃべり。

ゲームを終えてから、また食前酒。

帰り際に、友人が私の耳元で、明日は家に来て食事をするように、とささやきました。他の人には言ってはダメよ、と言う。

そんな風に内緒話をするのは変。何なの? 誰か先がない病気にでもなっているの? でも、誕生日という言葉も聞こえたので、誰かの誕生パーティーを本人に内緒で開くということなのかな、と思いました。


7人の食事で、どのくらいの鴨肉を用意するか?

翌日の昼、友人の家に行って挨拶を始めたら、弟さんだけ最後に登場しました。それで、みんなが「お誕生日おめでとう~!」とやりました。誕生日は弟さんでしたか。彼には何か用事を与えて、後から来るようにしていたのかな。

おつまみをつまみながらシャンパンを飲む。この食前酒タイムが長々と続くのが私は苦手。出されたものを食べていると、お腹がいっぱいになって、肝心の料理が食べられなくなってしまう。だからと言って食べないでいると、お腹がすいて堪らない。

昼食のメイン料理は、鴨肉のマグレ(magret)を用意したのだそう。彼は南西部出身なので、鴨やガチョウが郷土料理でよく使われる食材なのです。


肉屋に行って、7人での食事だと言ったら、マグレを3枚買うようにと勧められたのだそう。

友人が5枚買うと言ったら、肉屋さんは「7人なら3枚で十分だ」と言い張るので、「でも、5枚欲しいんだ!」と、ちょっとした言い争いになったのだと話します。

肉屋さんとしては、たくさん買ってくれた方が嬉しいはずなのに不思議。でも、フランスには、どこかで学んだ通りにしようとする頑固な店員さんがいるのですね。

先日にブログで書いたように、私が魚屋で丸ごとの魚を買ったとき、尾ひれは切り落とさないでと頑張ったのに、切った方が食べやすいのだと魚屋さんに言い張られてしまっていました。

それを書いた日記:
美味しそうに見える魚の姿は? 2017/08/03

お客が買いたいと言っているのに、なんで店の人が反対するんだ! と、マグレを5枚買いたかった友人と意気投合。

とはいえ、店員にはお客の方が勝ちます。友人もマグレを5枚買って来たそうです。

それにしても、7人で食べるのにマグレを5枚用意するのは多すぎない? マグレは1枚400グラムとして、5枚だったら2キロになります。

フランスの食事では、前菜、チーズ、デザートもあるのですから、私だって3枚で十分だと思う。少なくとも、その日に食卓を囲んだ7人の中に入っていた13歳の女の子と私は、そんなにたくさんは食べないはずですから。

日本では肉をそんなに食べないだろうと思って、鴨のマグレのレシピを探して眺めてみました。

下にリンクする日本のサイトにあったレシピでは、200グラムが3人分ということになっていました。とすると、5枚のマグレを用意したら、30人分ですよ~!

☆ レシピ: 鴨のロースト(マグレカナール)

私は余り食べないので、友人の家で数人で食事をするときに、「これだけ食べるものがあったら、日本人観光客ならバス1台分になるだろうね」と冗談を言う友人がいたのですが、本当にそうなんだ...。

フランスのサイトにあるレシピでは、マグレ1枚が2人分というのが一般的なようで、1人当たり1枚というのもありました。私も、普通に用意するときは、2人で1枚というのを目安にしているな...。


鴨のマグレ料理は失敗だったけれど、2キロは平らげてしまった

食前酒は長々と続いていたので、もう昼食にしてくれないかなと思っていたら、ようやく招待した家の夫妻が台所に入りました。

フランスでは、来客があったときにご主人が料理をするケースがよくあるのですが、この家では見た記憶が余りありません。でも、この日はご主人が料理をすることになっていたらしい。

ご主人をキッチンに残して食前酒のテーブルに戻ってきていた奥さんの方は、やはり気がかりらしい。途中で偵察に行ったら、「マグレを2度焼きするなんて~!」という非難の声が聞こえる。

また戻ってきてシャンパンを飲んでいると、キッチンで皿が床に落ちて割れたらしい大きな音が聞こえてくる。やっぱり、料理が得意なわけではないのでは?... 13歳の女の子が、かいがいしくお手伝いしていたみたいなのですけど。

そんなに大変そうな料理を作っているようではなかったのですが、かなり待たされました。食卓に移ったのは、午後3時ころ。



出てきたのは、1人ひとりに盛り分けた料理。努力のあとは見える。でも、鴨肉は完全に火を通しずぎ出すね...。

野生キノコのジロルとモリーユを入れているという豪華版。ソテーしたリンゴとジャガイモも添えられていました。マグレには、イチジクなどの甘味のある果実のソテーが合うのですが、リンゴというのは初めて見ました。悪くはない...。

この皿では足りなかった人たちはお代わりをしていました。誕生日をしてもらった男性は、かなりの細身なのですが、相当な大食漢だったのでした。2回目のサービスでは、もっとボリュームがある盛り付けでした。マグレを5枚というのは、全く多すぎるということはなかったですね。6枚でも全部なくなってしまったかもしれない。

デザートは誕生日らしいケーキが用意されていました。



近所のパン屋さんに注文して作らせたのだそうですが、なかなか美味しかったです。なぜ2個になっていたのかは不思議...。


ジアンのコレクション

食事の間に、この家がコレクションをしている陶器のジアンの話しになって、珍しい収集品を見せてもらいました。



真ん中にある①を付けた皿がデザインの下絵。こういうのは普通はデザインが決まったら割ってしまうものなので、希少価値があるのだそうです。

19世紀から20世紀まで、同じモチーフなのだけれど、多少の変化があります。初めにはあった鳥が、最後の④ではいなくなっている。

ジアンの陶器は、裏側を見ると製造年月が分かるようになっているとのこと。



ファイアンスのジアンGien)は、パリから北に150キロくらいのところにあるGien(ジアン)という名の町に工房があります。1821年に、イギリス人のトーマス・ホール氏が創設しています。

ファイアンス焼きの陶器工房ジアンの商品を検索


漢字ゲームで盛り上がる

食後には、食卓のテーブルで4人がブロットというトランプゲームを始めたのですが、私はルールを知らないのでパス。それで、他のジアンのコレクションも見せてもらって、色々説明を聞きました。

その後は、食卓の一角で13歳の女の子を相手に、漢字遊びをしました。

何年も前に、近所の小学校の先生をしている人から、日本についての授業をしてくれと頼まれて、漢字をプリントアウトした紙を持って学校に行って教えたことがありました。子どもたちは面白がって、1時間くらいの授業でかなり学んでしまうので驚いたことがあったのです。

ワープロ、さらにパソコンで文字をタイプするようになってから、私は全く手で文字をうまく書けないのが困る。でも、「川」は流れる水の絵、「山」は峰が3つある... などからスタート。

木、林、森と書いて、これが何だか分かる? というゲームを始める。トランプの勝負がついたので、大人も面白がって加わってきたのですが、分からないのですね。「木」は人間のことかと聞いてきました。「木」の文字の上の方に葉が茂っているように書き加えたら、女の子がずばり正解。

すると、大人が「森」を当てる。ところが、「林」が出てこない。フランス語だと、林は森より小さいという感覚がないのかな?...

一、二、三、四、五と書いて、何だか分かるかというのも、1から3までは簡単に答えるかと思ったら回答が出てこない。難しいのかな?...

日と月も教えて、十月十日がなんであるかも教えました。女の子が「四月三日」と書いて、3月4日のことでしょう?と聞いてくる。ごめん、私は教え方が下手! フランス語とは逆なのだというのを説明していなかった。

女の子はいたく気に入った様子。私が紙に書いた漢字の横にフランス語訳を書き込んでいました。さらに別の紙に一覧表まで作っている。学校の成績が悪いと聞いていたのですが、良い生徒ではないですか?!


日本語を教えて、自分が日本語をよく知っていないのを自覚する

日と月を一緒にした「明」が明るいというのは分かりやすいだろうと思ったのだけれど、反対語の「暗」がなぜ日と音なのか知らないので、「明」は教えませんでした。

調べてみたら、こういうことでした:
「暗」という漢字の意味・成り立ち・読み方・画数・部首を学習


女の子が自分の名前を日本語でどう書くのか聞いてきたので、「オセアンヌ」と書きました。それを見て、ボールペンで腕に移し書きして、「こういう文字を持っているのは私だけ♪ 」などと喜んでいる。ひところ、このファーストネームを子どもに付けるのが流行ったので、学校には何人も同じ名前の子がいるのではないかな。

かなり上手に書いたのでした。私の下手な片仮名より美しく見える...。

そんなに日本語で書いた自分の名前が気に入ったのならど、翌日には、海を描いた浮世絵の下に「オセアンヌ」と書いたものを印刷したTシャツを彼女のために作りました。ひところよく遊んだので、アイロンプリント用紙が余っていたし、少し前に箪笥を整理していたら、使わなかった白いTシャツが出てきたからです。

絵を海にしたのは、オセアンヌというファーストネームは「海洋の」という意味があるからです。

何の絵にしようかと迷ったのですが、フランスでもよく知られている葛飾北斎の「神奈川沖浪裏(冨嶽三十六景)」は、危険にさらされているようで子どもには相応しくないと思ってボツ。穏やかな海に見える、歌川広重の「東海道五十三次・由井」を選びました。

葛飾北斎東海道五十三次

右の絵の下に彼女の名前を片仮名で書いて、プリントしました。印刷は左右反転でしないといけないのですが、しばらくアイロンプリントをしていなかったので、印刷設定の方法を忘れてしまっていた。


後日、オセアンヌちゃんにTシャツをプレゼントして、絵の下に書いてある文字が読めるでしょう? と言ったら、読めない。文字を教えたときは縦書きにしたのだけれど、Tシャツには絵に合わせて横書きにしたのがいけない?

これは読めると言って指さしたのは「セ」の文字。「セット♪」と言う。フランス語の数字の7のことです。

「そうよ~! セ♪」と私。

オセアンヌちゃんの方は、きょとんとしている。
それで、1つめは「オ」で、次が「セ」。だとしたら?... と続ける。やっと正解が出ました。

気がついたのは、後になってから。「セ」が「七」に見えて、数字の7がフランス語で「セット」という偶然だったわけではありませんか。英語でも7はセブンなんだな。なぜなのだろう?...

私は外国人に日本語を教えることなんかできません。フランス人だからといって、外国人に教えられるほど正しいフランス語を使っている人は少ないのと同じだけれど。

でも、私もちゃんと日本語を勉強しないと...。




ブログ内リンク:
★ 目次: フランスで食べる鳥肉と卵(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)
★ 目次: ホームパーティー いろいろ
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
ジアン焼きのテーブルウェアをプレゼントされて... 2012/10/27
★ 目次: アンティーク、蚤の市などについて書いた記事

外部リンク:
Gien France ジアン日本公式サイト
☆ Wikipédia: Faïencerie de Gien
ジアン陶器の世界へ Musée de la Faïencerie de Gien
溜息こぼれるティータイム・老舗陶器ジアン Gien
Prénom Océane  signification, origine, fête
親子で学ぼう!漢字の成り立ち
漢字の成り立ち【象形・指事・会意・形声】まとめ
象形文字一覧
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コメント
この記事へのコメント
美味しそうな、料理ですね!  モリーユ・・いいですね〜!
あ〜、ご馳走して欲しい〜〜!  

マグレは、柔らかい食肉専用の鴨と違って、歯ごたえがありお味は全然違うけれど、美味しいですよね。

来月、2月にオープンしてた鴨料理専門店(鴨会席)に行く予定です。
友達が、鴨肉が大好きなんだそうで。店名は、馬鸞(ばらん)。意味は、今度訊いてみます。(笑)
鸞って、親鸞のランしか知らなかったんですけれど、鳥なんですね(雄の名・雌は和)。

洋食器は大好きですが、ジアンのは持ってないです(フランスのはアヴィランドが3シリーズ)。家庭的な感じでいいですね。テーブルクロスも模様があって、ジアンも模様があって・・。
こういう組み合わせは、私にはとても難しいコーディネイトですが、なにげないところが、欧風らしくてとても素敵ですね!

日本語の文字、「日本人には読めないフォント」というのが流行っているそう。
ホント、おばちゃんにはまったく意味不明。考えるだけで、具合が悪くなりそうです。(笑)
2017/08/16 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

>あ〜、ご馳走して欲しい〜〜!

材料には拘っていましたが、マグレの焼き方が最悪。キノコも硬くなっていた。奥さんに任せておけば良かったのに…。来客があった時、フランス人男性が料理を作るというパターンはあるのですけど、料理が出来なかったら引っ込んでおいた方が良いと思う。材料がもったいないですから!

私も鴨肉は大好きです。先日は刺身を食べたいという人たちのために、生で食べられる魚を売っている魚屋がある100キロ先の町まで行ったのですが、同じ予算をかけるなら、私は大きなフォアグラのソテーを食べないな... と思ってしまいました。

>鴨料理専門店(鴨会席)に行く予定です。


わぁ~、楽しみですね。本当に福岡は食道楽の町で、ブルゴーニュとの共通点を感じています。

日本で鴨を飼育しているのでしょうか? 私は日本では、美味しい料理を作るフレンチレストランで出て来た合鴨というのを食べたことしかありません。鴨肉とは無縁で、ものすごく不味いと思った。

>店名は、馬鸞(ばらん)。意味は、今度訊いてみます。

どんな意味なのでしょうね。「驂鸞」というのは検索できて、美しいものの喩だと分かったのですが、「馬鸞」は分からない。フランスの優れたレストランでは料理名を見ただけで食欲を誘られるような書き方をしているのと同様に、日本料理屋さんはしゃれた店名を付けますね。フランスには中国系の日本料理屋がたくさんできましたが、店名を見ただけで、本物の日本料理店ではないのが分かるので面白いと思っています。

>洋食器は大好きですが、ジアンのは持ってないです。家庭的な感じでいいですね。

実を言って、コレクションをプレゼントしてくれるけれど、ジアンが私は余り好きではありません。コレクターの友だちも現代に製造されているのは好きではないと言っていたのですが、古いのでも私はイギリスタッチを感じるからかな?… 別の友だちにそう言ったら、友人がジアンをコレクションしているのは、アンティークでも手が届く値段で買えるブランドだからではないかと言っていました。

>日本語の文字、「日本人には読めないフォント」というのが流行っているそう。

知らなかったので検索してみました:
https://www.ebook5.net/blog/electroharmonix_fonts/

へぇ…。ハングル文字を初めて見たときのことを思い出しました。韓国語は日本語と文法が似ていて学びやすいと聞いて、ちょっとかじってみたことがあるのですが、発音を聞いても耳に残らないし(イタリア語などは、一度聞いただけでも覚えられる単語が多いのに)、文字は何だか分からないので、すぐにギブアップしました。
2017/08/16 | URL | Otium  [ 編集 ]
とくに鴨料理とうたったのは
食べた事がありません〜
メインから一品のときに 鴨のナンチャラを
選んだ事はあるにしても、、

漢字はとても面白いですね〜
英語の先生の授業に
使った事があります〜
男とか 嫁とか
成り立ちを創造させる組み合わせが
クイズのようです〜
形から 馬  月  山 木など 
子供も 外の国の方々も
多いに興味をいだきそうですね〜
2017/08/17 | URL | katananke 05  [ 編集 ]
Re:
v-22 katananke 05さんへ

日本では余り鴨料理がないですよね。カモに限らず、家禽類といったら鶏肉しかないので、日本に帰ったときには物足りなさを感じます。肉全体の種類も極端に少ないけど。

漢字は捉え方によって面白いですよね。子どもの時、上手に教えてくれていたら、漢字が好きになっただろうと思います。書き順なんかまで教えられたので、私は全くつまらなかった。
2017/08/17 | URL | Otium  [ 編集 ]
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