| Login |
2009/11/19

シリーズ記事目次: 【ノルマンディー旅行(2009年秋)】 その14


前回の日記に書いたように、ワインは生産されていないと思っていたノルマンディーでも、ブドウを栽培してワインをつくっている農家がありました。

それでも、ノルマンディーのアルコール飲料といえば、やはりリンゴから作ったお酒です。なかでも有名なのは、シードルカルヴァドス

私の場合、シードルよりはカルヴァドスの方が飲む機会が多いです。


シードルの思い出

とは言え、シードルを毎日飲む生活をしたことがあります。

フランスで骨折したときに入ったリハビリセンターでは、食事のときに飲めるアルコール飲料はシードルだけだったのです。私が入るほんの少し前にアル中患者が問題をおこしたそうで、ワインは禁止になり、シードルにされていたのでした。

ワインよりはシードルの方がずっとアルコール度が低いのです。リハビリセンターに入る前に入院していた公立病院では、飛行機の中でだされるようなワインをもらうことができたのですが…。

リハビリセンターにいた3週間は、毎日、昼と夜の食事でシードルを飲んでいました。友人たちは同情して、お見舞いでワインの差し入れをしてくれましたが、それを食堂で飲むわけにはいきませんでした。

というわけで、私には思い出があるシードルです。リハビリセンターでは、食事もおいしかったし、部屋もパリの3つ星程度のホテルよりは広くて快適な個室だったし、お友達もできて楽しかったので、シードルに悪いイメージを持たないですみました。

そうでなかったら、きっとシードルを見ただけでアレルギーをおこしてしまったと思います!


クレープ専門のレストランには余り行かない理由

シードルを飲むのは、クレープを食べるときくらいです。クレープ専門レストラン(Crêperie: クレプリー)には余り入らないので、シードルを飲む機会も少なくなります。

なぜクレプリーに入らないかというと、理由は2つあります。

第1の理由は、繊細な味を楽しむ料理ではないこと。

頻繁に外食する生活はしていないので、レストランに行くときは、自分では絶対にできないというような料理を食べたくなります。

フランスのクレープ専門レストランでは、Sarrasinという粉(「そば粉」と訳されるのですが、日本のそば粉と全く同じものなのでしょうか?)を使ったクレープでメイン料理を食べ、その後に小麦粉を使った甘いクレープでデザートというコースになります。

つまり、変化に乏しい食事になってしまうではないですか?!

パリに近い町で食べたクレープ
メインで食べるソバ粉のクレープ

下もメイン料理のクレープですが、こういう形になっていると、もっと寂しい!...

中に何が入っていたのかは覚えていません

2つの写真のクレープとも、シードルを飲んでいます。こういう風に、クレープ専門レストランでは素焼きのお茶碗のようなものを出します。なぜグラスを使わないのだろうかと疑問に思っているのですが、理由は見つけていません。


クレープ専門レストランに行かない第2の理由は、幻のクレープを求めてしまうから。

ブルターニュ地方を旅行したときにクレープの食べ歩きをして、本場のクレープはこんなにおいしいものかとショックを受けてしまったのです。

フランスの大きな町には、どこにでもクレープ専門レストラン(クレプリー)があります。ピザ屋さんと同じで、安上がりな食事ができるからだとも思います。

観光地などには、信じられないくらい不味いクレープを出す店もたくさんあるので、注意が必要です! というか、私は観光地にあるクレプリーには、他にチョイスがない場合を除いては入らないようにしています。

クレープはフランス料理と見られますが、本場はブルターニュ地方かノルマンディー地方です。この2つの地方は、シードルの主要産地です。

どちらが先になるのか、鶏と卵の関係でしょうが、郷土料理というのは地元のお酒が合うものだと思います。例えば、ワインの産地ブルゴーニュの伝統的な郷土料理はこってりしていて、地元のワインがよく合います。アルコール度の低いシードルを飲みながら食べる、というのは考えられません!

1カ月かけてブルターニュ一周旅行したときには、地元の観光案内所がおいしいクレープを出すレストランのリストをくれました。それをもとに食べ歩いたのです。皮がパリっと焼けていて、クレープのふちはレースのようにきれいでした...。

サラザンのクレープの皮も、何がどう違うのか分からないですが、おいしかったです。どこでも同じでしょうね。パスタも、イタリアでは具が何もなくてもおいしような絶品に出会えますから。

たまにはクレプリーで食事をすることもあるのですが、ブルターニュで食べたときのクレープの味には再会していません。


ノルマンディーで行ったクレプリー

今回のノルマンディー旅行では、1回しかクレープ専門レストランに入りませんでした。

どうも私の頭の中では、クレープがおいしいのはブルターニュと決めつけてしまったところがあります。1カ月も旅行していたので食べ歩けたわけですので、今回の短いノルマンディー旅行ではおいしいクレープを探すのは無理だと諦めていました。

それでも、ノルマンディーに来たのだから1回くらいは食べなければ、と思ってクレープの昼食をしました。

昔の水車小屋を使った建物でしたので、川を見下ろす景色が良かったです。

クレープ屋さんからの眺め

デザートで食べたクレープ ↓

クレープのデザート(リンゴとカルヴァドス)

よくあるクレープなのですが、リンゴとカルヴァドス。カルヴァドスはリンゴからつくったブランデーですので、相性が良いことこの上ない、という組み合わせ。

当然ながらカルヴァドスはフランベしてくるのだろうと思ったのですが、そうではありませんでした。リンゴのコンポートに、ほんの少し、香りづけ程度にカルヴァドスを混ぜ込んだ様子。

そうすれば材料費が安くなるな… などと感心。フランベにするとお酒をかなり使いますから。このレストランでのお支払いはとても安くて、普通にとるランチの3分の1くらいだったので、文句はありません。

でも、せっかくの地元のお酒であるカルヴァドスをフランベしてくれなかったのは、寂しい…。

正直言って、私が家で作るクレープの方がずっとおいしいと思ってしまいました。朝市で生乳を買ったときにクレープをつくろうと思いたつことが多いし、原価計算なんかしないで作りますから。

ノルマンディーにも、びっくりするほど美味しいクレープが食べられるレストランがあるはずですが、探している時間がありませんでした。

入ったレストランは、昼過ぎに入ることにした博物館のすぐ近くにあったからという理由でした。


クレープは自宅でも簡単にできる

デザートとして食べる甘いクレープは大好きです。

クレープを焼く電気製品を持っているので、自宅でもときどき作ります。

 
美味しいクレープがおうちで作れます♪【送料無料】手作りクレープ用ホットプレート

私が作ったクレープ ↓

グラン・マルニエでフランベ

ちょっと焦げてしまっていますね。炎が見えるのでとっておいた写真です。

グラン・マルニエでフランベしています。

柚子マーマレードをのせたクレープのことをブログに書いたこともありました:
ユズ・マーマレードのクレープ



ノルマンディーでは、クレープを食べることよりは、リンゴ酒を作っている農家を訪問することの方に興味を持ちました。クレープはフランスどこでも食べられますが、シードルやカルヴァドスを作っている農家はおいそれとは行けませんので!

脱線ばかりしていましたが、次の日記はリンゴ酒の醸造をしている農家に行ったお話しを書きます。

- 続く -


ブログ内リンク:
★ 目次: ゴーフル、ゴーフレット、ガレットなど紛らわしい菓子の名前
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村

コメント
この記事へのコメント
3年ほど前でしたか、フリーカメラマンをしている主人の従兄が、NHKのドキュメンタリの仕事で半年ほどフランスにいっていたことがありました。
なんでも女性の直木賞作家と一緒にヨーロッパの食文化を旅する、といった内容のドキュメンタリーで、なかなか良くできた番組でした。
フランス編はなんとブルターニュ。
ガレッロは、ブルターニュの人々にとってソウル・フードとでも言うべき食べ物なのだと、合点したものです。
最近では田舎でも美味しいガレットを出すお店が増えてうれしい限りですが、本場のものを食べたことがないので、それが本物の味なのかどうかは不明です(笑)

カルヴァドスというお酒の名前は、高校生の頃読んだレマルクの小説「凱旋門」の中で、ラヴィックというもぐりの医者が子とあるごとにカルヴァドスを注文するので覚えてしまいました。
小説の中では決して高いお酒というイメージではありませんでしたが、店頭に並んでいるカルヴァドスはみないいお値段です。
2015/04/02 | URL | aosta  [ 編集 ]
Re:
v-22 aostaさんへ

フランスで選んだのがブルターニュとは興味深いですね。私には、遠いこともあって、よく分かっていない地方です。その番組を見て学びたかった。お隣のノルマンディー地方のように豊かな農業地帯でもないし、ノルマンディーと区別がつかない特産物や郷土料理がある…。でも、海流のせいなのか、ブルターニュの海産物はやたらに美味しい。ガレットへのこだわり、ゲランドの塩、グエメネのアンドゥイユ…。やはり、特徴のある食文化の地ですね。

「凱旋門」と聞いて、映画があったなと思い出しましたが、カルヴァドスが登場していましたか。Wikipediaの日本語情報では、この作品によってカルヴァドスが世界的に有名になったと書いてありました。小説が書かれた時代には、すでに外国にも市場を持っていたコニャックなどに比べると、アルコール度が高い酒としては安かったのではないかしら。

カルヴァドスにも色々ありますが、日本では質が良いものでもなくても結構お高いですね。それほど大量には輸入しないので、コニャックほどには値段が下がらないのかな... とも思います。
2015/04/02 | URL | Otium  [ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する