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2008/05/29
フランスという国は土台から固める思考を持っていると、常々感じていました。

フランス人たちは、生活の重みを日常生活の場である住居に重みをおいていて、収入がない人も、日本の生活から見ると高水準の環境で暮らしています。

政治も地味なところを固めていて、福祉も充実している。

フランス人は、日本で紹介されているようにファッションにうつつを抜かしているわけではないのでブランドに憧れることもなく、食材も安いので、貧しい人たちもけっこう満たされた暮らしができる、と感じていました。

それに対して、日本は一点豪華主義。そこで豊かさを感じているので、日本がフランスのように経済が落ち込んだら、贅沢をして幸せを味わえなくなるので、かなり不幸になるのではないか、と感じていました。

ところが・・・。

最近のフランスは狂ってきていますよ・・・。


フランスの物価は急騰

最近フランスを旅行されて、物価が高くて困ったという方もあるのではないでしょうか? ユーロが高いのも原因なのですが、フランス人にとっての物価も上昇しているのです。

フランスの最低限の生活費が値上がりしているのです。暖房費、ガソリン代、食料品、雑貨など、どうしても消費しなければならないものの物価が急騰しました。

ガソリン代というのはレジャー費に見えるかも知れませんが、フランスのサラリーマンの場合、交通費を会社が出してくれないケースが多くて、車で通勤していると(これも多い)、ガソリン代の値上がりは生活費の減少につながるのです。

もともと、フランスの庶民は贅沢をしていなかったのですから、節約のしようがない!

日本で一点豪華主義ができなくなったのと同じ不幸な状態に陥るわけです。私って、分析が甘いのだな、と思ってしまいました。


倹約家のフランス人が、ますますケチになった

贅沢をしないで、地道な生活をしていたフランス人なのですが、根底をささえていた日常生活費が大変な値上がりをしています。



巨大スーパーで見かけた展示です。

同じものを安いメーカーの商品で買ったら、こんなに違うというのを見せていたのでした。全国的に知られたブランドで買ったら右の値段になる(69.15ユーロ)。このスーパーのブランドを選んだら真ん中の値段(46.37ユーロ)。このスーパーで一番安いと宣伝しているものを買ったら左の値段になる(28.34ユーロ)。

そんなに差が出るものなのでしょうか?・・・

ともかく、フランス人たちはもともとリーズナブル・プライスにシビアだと感じていたのですが、ここにきて傾向は強まったようです。それを利用した宣伝なのでしょうね。


月末は買い物をしないの?

この前の週末、久し振りにある町の朝市に行ったのですが、朝市の建物の3分の1くらいは出展者がない空間でした。せっかく来たのに残念・・・。

町を歩いていたら、小学校の前に人だかりがあって、お母さんたちが子どものお出迎えに集まっていた様子。ばったりと知り合いに出会いました。

ありきたりの挨拶をしてから、ヴァカンスで休業が多いわけでもないのに、朝市がガラ空きだったのはどうしてなのか聞いてみました。

「月末だからよ」との返事。

へえ~?!

確かに、そこはブルジョアが住む町ではありませんでした。それにしても、月末にはみんなお給料が底をついてしまうような状況が先進国でありうるとは思っていませんでした!


物価が高いと思っていたドイツより、フランスの物価の方が高くなった?!

ドイツやスイスはフランスより豊かで、フランスよりずっと物価が高いものだという固定観念がありました。ところが最近は、ドイツの方が、物価が安いということになったみたいです。

ドイツと国境を接するアルザス地方などでは、フランス人たちはドイツに買い物に行くのだそうです。そうすると、30%くらい節約できるのだとか。特に、日常生活で必要な洗剤のようなものの価格の差は大きいそうです。

ドイツ系のディスカウント・スーパーの人気が上がってきました。

Aldi(アルディ)というのと、LiDL(リードウル)というのがあるそうです。

☆ インターネットで見つけた日本情報:
ドイツのデイスカウントスーパーLiDLがライバルのAldi を抜いた!!



アルディ(Aldi)というディスカウント・スーパー

フランスの友人たちが、去年あたりからアルディの話題を持ち出すので行ってみました。
下はアルディの店舗。



見た目は普通のスーパーとそれほどの違いはないのですが、初めて入ってみたときには唖然としました。

限りなく、食欲がなくなるほど、殺風景なのです~!



まるで、倉庫です。

私もティッシュペーパーなどを買ってみたのですが、フランスのよりずっと良いと認めざるをえません。それで、安いとなったら迷うことはない!

洗剤なども、なんだか分からないブランドだけれど、こんなのは何処のメーカーでも同じだし、かえってドイツ製の方が良いのではないかという信頼感も持ってしまうので、買うことにしました。

でも、食べ物はフランス製にしたいではないですか?・・・

普通のフランス人、つまりフランスの美食文化に誇りをもっているフランス人たちがドイツ製の食品を買うはずはない。・・・というのが、少し前までの認識だったのですが、節約するためにはいとわない、となる人が多くなったようです。

食べてみると、そう悪くないのだそうです。それに、フランス製食品も売っていて、そこで買った方が安いのだとか。

でも、ドイツのお店でどっさりと食品を買っている人たちを見て、私は不安を感じてしまいました。

フランス、大丈夫なの?!・・・
あなたたち、美味しいものを食べるために生きていたのではなかったの?・・・


新大統領の人気は落ちたまま

サルコジ大統領は2年目の任期を勤めています。夢がかなって大統領になったので、気がふれてしまったのではないかということをしていたのですが、さすが地方選挙で大敗してから静かになりました。でも、大統領としては初めてという支持率の低さは、持ち直す気配はありません。

連日のようにストやデモが行われています。でも、なんだか不満のぶつけ先がないような感じを受けます・・・。

フランスには政治がなくなってしまったと感じてしまいます。大臣たちも素人か、大統領の傀儡みたいな人たちばかりだし・・・。

以前は、フランスの政治家たちは口が達者なプロに見えるので、演説を聞くのが面白いと思っていたのですが、最近は、大統領が何か言ったとか、大臣が何か言ったとかいうのは、真面目に聞く気がなくりました。方向性が何もないのですもの・・・。

確かに、フランスは福祉が充実すぎているので、国の経済は危ない。でも、アメリカのマネをしても経済が発展する構造にはなっていないのがフランスだと思うのですが、そう思った人たちが大統領を選んだわけなのですから、私などには何も言えません・・・。

フランス大統領の任期は5年。交代する前にフランスが崩壊しないでいられるのかどうか?・・・

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コメント
この記事へのコメント
わ~、そういうことになっていたのですね~。
生活必需品は、フランスはホントに安くていいなぁと住んでいた頃(もう10年前…)に感心していました。これだったら所得が低い人でもやっていけるなあって。
でも、最低限必要でないものって逆に高かったりしますよね。今はわからないけど、以前は電化製品とかは高かった…。税金もつくし。
そういう中で生活必需品の価格が急に高くなったら、そりゃ困る人も多いだろうなぁー。

殺風景なディスカウントストア、ドイツの食料品を買うフランス人、サルコジの不人気、気になるところが多すぎて、何から書いていいかわからなくなってしまいました。

いろいろ考えさせられて、「やっぱり少々の食料と少々のエネルギーは自分でまかなえるといいよなぁ~」とまで発想が広がりました。多少のエネルギーとは、うちのあたりでは「木炭」「竹炭」などかな?と思ってるのですが。

2008/05/30 | URL | すぎちゃん  [ 編集 ]
v-22すぎちゃんへ

フランスのお金持ちは、日本のお金もちよりすごいと思っています。広大なお城で暮らすなんて、日本では考えられないことですから。でも逆に、貧しくても、それなりに豊かな暮らしができると思っていました。すぎちゃんも、フランスで暮らしたときに、そう感じられたでしょう?

企業のトップクラスの人たちはかなり働いていますが、下のレベルの人は残業なんかしないで、仕事はそっちのけで帰ってしまえる。上と下では給料の差がありますが、収入が多い人はたくさん働いで、少ない人は私生活の時間を享受できる。どっちが良いかは好き好き。両方とも、それぞれの良さがある、と思っていました。

それが狂ってきたようです。サルコジ大統領は、「もっと働いて、もっと稼ごう」というのをスローガンにしました。庶民がもっと働いたって、利益を増やすのは経営者階層。そんなのは自明のことだと思ったのですが、立ち回りのうまい人なので、選挙では国民の支持を獲得しました。

日本では食糧自給率が低いことが問題になっていますが、フランスは逆に農産物の過剰が問題でした。ところが、ここにきて急に「足りない」ということになって、物価も値上がりしています。なんだかおかしい・・・。
2008/05/30 | URL | Otium  [ 編集 ]
ちょっとホッとしたかも。
*ブログへのコメント有難うございました♪

この記事を読ませてもらって、We are not alone.って言う感じになって、正直胸を撫で下ろしました、すみません。イギリス、本当に物価高で、日本に居る時はパカパカ買っていた日用品も、一つ一つ手にとっては、「これは本当に必要だろうか。」と考えたり、「あっちの店のほうが安いかな。」と思ったりという行動パターンが身に付きつつあってショックなんです。パリの知人は「パリは住みやすい街」と言ってるし、イギリスに比べると物価は安めのような気もするので、あ~あ、イギリス葉最悪だ、と打ち沈みがち。。フランスも厳しくなってきているんですか、、、困ったものですね。。
2008/06/02 | URL | りす美  [ 編集 ]
Re: ちょっとホッとしたかも。
v-22りす美さんへ

イギリスも物価高ですか。フランスは日本に比べて、食糧などの生活必需品が安くて良いな、と思っていたのですが、最近は日本に帰ると「安い!」と驚くようになりました。

コメントを書いてから、野生のアスパラをフランスでは幾らで売っているのかと写真を探したら、4年前で1束250円くらいでした。このくらいの値段で正当だと思いますが、これも値上がりしているかも知れません。大都市に行かないと珍重されて売っている食材ではないので、今年の値段はわかりません。

フランスは近隣諸国より物価が安いという定評がありましたよね。何年か前には、フランスでお酒などを買うと安いからと、イギリスからわざわざ買出しに来るというニュースを聞いていたのですが、もう英仏海峡を渡る費用を出す価値は薄れたのではないでしょうか?・・・ 

日本では、高級ブランドの店がニョキニョキと建ってきているので驚きます。誰がそんなに買うの? と思ってしまったのですが、日本では貧富の差が大きくなったのだと友達に言われました。世界中が狂ってきているのでしょうか?・・・
2008/06/02 | URL | Otium  [ 編集 ]
フランス人は、下らない拝金主義に踊らされずに、フランス的生活を守る人たちだと安直に思っていたら、まるでエープリルフール(ポワソン・ダヴリルですか)のような大統領がほんとになってしまったのですものね。

アイルランドの友人が、「つましくて質実だったはずのアイルランド人が最近は・・・」と嘆いていますので、どこにもそういう成り上がり的グローバリゼーションみたいなものは入って来ているのでしょうね。

日本では、もともとヨーロッパほど大きな階層(クラス)の差はなかったと思いますし、昔の上流階級の人たちって外国ブランドのものを買いまくるというのではなかったように思います。銀座の海外ブランドの有名店を見ても、お店のスタッフもお客さんもなんだかあまり「上等」な感じがしないんですよね、とは、すっぱいブドウ的感想ですが。

銀座は、逆に、こじんまりした昔ながらの地元のお店が減り、かつ、ずいぶん前にイエナ、近藤書店が閉店しましたが、最近、旭屋書店もなくなりました。老舗と書店がなくなって、海外ブランドが増えた銀座です。
2008/06/04 | URL | Saule  [ 編集 ]
拝金主義
v-22Sauleさんへ

友人からフランス大統領になれる人気を得ることができるイメージというのを聞いていて、サルコジ氏には全くそれがないので、まさか当選するとは思っていませんでした。

フランス人は弱肉強肉のアメリカ的考え方になったのかとも思いましたが、最近はサルコジ大統領の人気がガタ落ちなので、選挙のときに踊らされただけなのかなという気もしてきました。フランス的な反骨精神を取り戻して政治を変えて欲しいと思いますが、ドゴール大統領を外国に逃げさせるような騒ぎになった5月革命のときのような統率性はないのでダメでしょうね・・・。

フランスでは倹約家で知られるアイルランド人も変わってきましたか・・・。サルコジ氏が「bling bling」と呼ばれてバカにされるので、そんな英語があったのを学びました。

フランスでのブランド物は、お金持ちが持つ以外に、コンプレックスを持つ移民階層が手に入れてひけらかしています。前者はさりげなくしているので、ほとんど目立たない。後者は目立つので(それが目的でしているわけなので当然)、フランスのブランド志向はコンプレックスと結びついているのだなと思っていたのですが、サルコジ大統領を見て、その観察結果を結論したくなりました。

それにしても、普通のフランス人はブランド品などには全くこだわらない国民だったのに、サルコジの腕時計なんかに注目してbling blingとはやし立てるのさえ奇妙な現象です。裏返せばヤッカミですから。フランスが世界一だと自惚れているのが特徴だったフランス人も、今はコンプレックスが強くなったのかな?・・・

日本のブランド志向が持続しているのが不思議なので、精神分析医がブランドに憧れる人たちの事例を紹介した「豊かさの精神病理(大平健著)」という本を読んでみたのですが、コンプレックスとの関連には触れていませんでした・・・。
2008/06/04 | URL | Otium  [ 編集 ]
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