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2010/04/13

シリーズ記事【シャンパーニュ地方旅行記(目次】 その3
ランスの街


いつの頃だったか、ストラスブールに行ってタクシーに乗ったら、運転手さんが怒りを発散させていました。

町に地下鉄が通ることになってしまった、と言うのです。戦後、あんなものは交通の妨げになるからと、各地で路面電車をやめたのに、今頃つくるなんて時代錯誤だ! と息まいていました。

確かにね… ストラスブールって変わったことをするのだな、と思ったものです。

フランスにおける路面電車の歴史Wikipedia情報):

・1837年、フランスに初めの路面電車が開通(ロワール県)。
・20世紀になると飛躍的に普及。
・自動車の普及により、1935年ころから衰退。バスに場所を譲る。
・オイルショック(1973年)後、政府によって新しい路面列車の姿が検討される。
・1985年、ナント市に初めての新型路面列車が登場。
・ストラスブールに開通したのは1994年。

*Wikipediaは、知らないことを調べると「なるほど~!」と感心するのですが、知っていることを調べると「うそ~!」というのが多々あるのですけど...。

ストラスブールで路面電車ができるという話しを聞いたときには、こうなるとは想像もしていませんでした。最近のフランスでは、あちこちの町で路面電車が復活してきています! 市長さんたちは、我が町にも路面電車をつくらないと! と励んでいるようにも見えてしまいます。


パリの路面電車

パリ

路面電車は場所をかなりとってしまいますが、良いのでしょうかね? それでなくても最近の都市は、車が走れる面積がどんどん狭くなっています。バス専用路線、それから自転車専用路線と貸自転車置き場。

パリなどでは、渋滞、それから車が駐車スペースを探して走り回るので、排気ガスが増えたという人もいます。それに、電線は醜いからと地下に埋めるフランスなのに、パリの路面電車の写真を眺めてみたら、電線だらけの景色ですよ~。

都市には車で入りにくいようにする方針なのでしょうね。でも、大都市パリはマイカーなしでも暮らせますが、地方都市では自家用車でないと通勤できない人がたくさんいます。日本のように公共交通機関を充実させないと片手落ちだと思いますが、過疎地ばかりのフランスでは無理でしょうね。

また何年かして路面電車ブームが去って、取り壊しになったら税金がもったいないではないですか?…

でも、不況のいま、公共工事があると経済を活性化させるので良いのかも知れない。

先日、友人から「日本は公共工事を盛んにして経済を活性化するという得意芸を持っているんだって?」と聞かれました。新聞にそう書いてあったのだそう。どこの国でもするものだと思っていたのですけれど...。


ディジョンにも路面電車

我がブルゴーニュ地方の最大都市ディジョンでも、路面電車をつくることになりました。郊外から始めていますが、市の中心部で工事が始まったら混乱して大変でしょうね。

「地下鉄をつくれば良いのに」とフランスの友人に言ったら、「そんなことするお金があるはずないじゃないか」と片付けられてしまいました。それはそうだ!

ところで、ディジョンの路面電車の車体はワインカラー、としゃれています。ワインの産地ですものね。

正式に言うと、フランス語では lie de vin(リー・ド・ヴァン)という色です。樽に入れて赤ワインをつくるときに底に残るオリの色。紫がかった赤色です。
#AC1E44

ブルゴーニュにいるとよく耳にするリー・ド・ヴァンという色の名前、ワインがお好きな方には興味がある色かも知れないですね。カラーコードは、#AC1E44 だそうです。

☆ ディジョンの路面電車のPRサイト: Le Tram - Grand Dijon

このディジョンのサイトでは #931b5c を背景色に使っていました。
#931b5c

ほとんど同じ色に見えますけれど、私には #AC1E44 の方が深みがあって本物に見えます。

追記:(2012年9月)
ワインカラーだとばかり思っていたのですが、工事が進行するにつれて、ディジョン市の路面電車の色はカシスの色をデザインとして採用したのだと知りました。

カシスの色を調べてみたら、2種類あって次のコードが出てきました。
#2C030B#3A020D

カシス(クロスグリ)の実の皮はこんな風に黒に近い色なのですが、果実の皮の中は路面電車カラーにしたように赤味がかっているのですけど、紛らわしいですね...。

ついでに、上にリンクしたディジョンの路面電車の広報サイトで使われている色をチェックしてみたら、サイトの基調として使われている色は「#931b5c」ではなくて「#c6157f」でした。ブログに書いたときに色をキャッチするのを間違えたのか、途中でカシスらしい色ということで変えたのか?...

ちなみに、「#c6157f」は次の色です。
#c6157f

この色だとカシスの色と離れるように思うのですが、決まった色があるわけではないのですから気にしない。ともかく、ディジョンの住民にとって、カシスは町のシンボルなのですから、カシス色と呼ぶのが嬉しいのでしょう。


ランスにも路面電車

先日シャンパンの街として名高いランスに行ったとき、ここは工事の真っただ中でした。

ランス市の路面電車

奥に見えるのが、有名なランスのノートルダム大聖堂。歴代の王様の戴冠式が行われた場所です。

ところで、ランス市の工事では、線路のところに石畳を敷き始めている場所がありました。上に入れたパリの路面電車のは、芝生になっている場所で撮影したものです。この2通りがあるのだそうですが、どちらの方がきれいなのでしょうね?

- 続く -


ブログ内リンク:
ディジョンのトラムはカシス色 2012/09/07
ディジョンらしいデザート 2008/03/31
★ 目次: 色について書いた記事


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カテゴリー: 時の話題 | Comment (12) | Top
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コメント
この記事へのコメント
路面電車
 そういえば、ランスでこの光景を見ました!あれは路面電車の工事中だったんですね。
 日本では昔はどこの町にも路面電車があって、今ではすっかり無くなってしまいましたね。なのにフランスではこれから増えていくんだ。不思議ですね。
 確かに車が増えていくよりも、公共のこういう乗り物にみんなが乗ってくれるほうが、環境のためにもいいのでしょうけれど、果たして車が減るのかなあ???
 週末を田舎で過ごす都市部のフランスの方たち、結局車がないと移動できないわけですよね?じゃあ、やっぱり車は確保しておきたい。となると、あの狭い道に停められた車の列は、やっぱり減らないのかな???なんて想像しています。
  
2010/04/13 | URL | ママン  [ 編集 ]
Re: 路面電車
v-22ママンさんへ

ランスで見られましたか。少し前だったので、まだ線路がひいていなくて、何の工事か分からない状態だったのでしょうね。

>果たして車が減るのかなあ???
⇒ 町に住んでいる人たちの中には、路面電車を利用するようになる人が出るとは思うのですが、外から車で来た人が町の入り口に車を駐車させて路面電車に乗り換えるというのは、まずないだろうと思ってしまうのですよね...。フランスでは、盗難の心配だってあるし。

どうなるのかな?...
2010/04/13 | URL | Otium  [ 編集 ]
エコ?ノスタルジー?
先月末に4年ぶりにフランスに行ってきましたが(残念ながら今回はパリのみです)新しくできた路面電車に乗ろうと思っていてうっかり忘れてしまいました。貸自転車も普及していたり以前に比べると空気も街も心なしかきれいになったような気がしましたが、エコのためなるべく公共の乗り物を使おうという動きがあるみたいですね。

フランス人の知り合いが「路面電車ってちょっとノスタルジーを感じるよね。」なんて言っていたのを聞いて、もしかしてそれも路面電車の人気の理由のひとつなのかも、と思いました。

でもディジョンのトラムは完成予定図によるととってもモダンですね。しかもボディの色がワインの産地らしくワインカラーというのもかっこいい!(PRサイトがカラフルでフランスらしくていいですね^^)

たしかに車が減るかとどうかというのはおおいに疑問ですが、市街地中心に入ってくる車の数はもしかしたら少し減るかもしれませんね。地方都市にいた時、金土の夜は市街地中心の駐車スペース確保が難しいので複数の友人でピックアップしあって1台の車に相乗りしたり涙ぐましい努力をしていました。
2010/04/13 | URL | 元ぶるとんぬ  [ 編集 ]
Re: エコ?ノスタルジー?
v-22元ぶるとんぬさんへ

>以前に比べると空気も街も心なしかきれいになったような気がしましたが
⇒ パリ市長もエコロジーにすごく熱心ですから、そう聞いたら喜ぶでしょうね。新市長になってからのパリはかなり変わってきました。予算が大幅に増えたわけでもないでしょうから、以前は何にお金を使っていたのかな、という目で見てしまいます。

>市街地中心の駐車スペース確保が難しい
⇒ これは、どんどん過酷になってきていますね。車に乗り慣れている人たちは歩きたがらないので、「遠くに止めて歩こうよ」と言うのも聞かず、駐車スペースを見つけるまで30分も1時間もグルグル回るので参ります。
2010/04/13 | URL | Otium  [ 編集 ]
こんばんは! 私はイタリアに来る前、広島に住んでいて、あそこは路面電車の街なのですね。 中心街がちょうど電車で動くのに都合のよい大きさ、というのかな。
ドイツのドルトムントだったかな、とか京都などの古い廃止になった市電などが走っていて、結構おもしろかったのですが、今は新車になっているかも。

こちらイタリアも市電に替わる動きで、パドヴァは既に、ヴェネツィア・メストゥレも稼働始めたのだったかしら。 メストゥレなど工事中が大変でしたが、やはり車が増えすぎ、それと大気汚染が深刻で、それで変わりつつあるようですね。
2010/04/13 | URL | shinkai  [ 編集 ]
一旦撤去されたトラムが復活して来た所がフランスらしくて好きです。
「過去の礎の上により良い未来を築く」がフランス社会のモットーですね。
パリのトラムは私が帰国する前年に出来たと記憶して
居ますが、乗った事は有りません。
グルノーブルやストラスブールで乗りました。
現在は20都市程度に拡大したのでは。
2010/04/14 | URL | カール  [ 編集 ]
v-22shinkaiさんへ

>広島に住んでいて、あそこは路面電車の街なのですね。
⇒ 道路が広々していて路面電車に向いていたような気がしますね。

>ドイツのドルトムントだったかな、とか京都などの古い廃止になった市電などが走っていて
⇒ 再利用もあったのですか。

>イタリアも市電に替わる動きで
⇒ イタリアも、そうですか。

イタリアの都市では、居住者しか駐車できないことが多いので困るのですよね。結局、観光しようと思ったらホテルに泊まって駐車券をもらうことになるので、賢いかもしれない。

フィレンツェに滞在しようと思って行ったら、余りにも車やオートバイがうるさいので1泊で逃げ出したことがあったのですが、その数年後に行ってみたら、車立ち入りが徹底したらしくて静かになっていたので長逗留しました。ああいう変化は良いですね。
2010/04/14 | URL | Otium  [ 編集 ]
v-22カールさんへ

>「過去の礎の上により良い未来を築く」がフランス社会のモットーですね。
⇒ いやあ、なんだか、すごく明るくて良いですね~。そうあって欲しいです。

>現在は20都市程度に拡大したのでは。
⇒ そのくらいでしょうかね。ここ数年の間に開通するというリストに、かなりの都市の名があがっているので驚きました。
2010/04/14 | URL | Otium  [ 編集 ]
路面電車といえばウィーン、かな。
観光客にとっては、街並みを見ながら行ける路面電車は、地下鉄よりも魅力的でした。
2010/04/15 | URL | Saule  [ 編集 ]
v-22Sauleさんへ

>路面電車といえばウィーン、かな。
⇒ 合いそうな感じですね。ずいぶん前にウィーンに行ったのですが、路面電車があったかどうか記憶に残っていません。

>観光客にとっては、街並みを見ながら行ける路面電車は、地下鉄よりも魅力的でした。
⇒ これは大きいですね。地下鉄も地上に出る部分は嬉しくなります。

パリも、ブルジョワ階級の人たちは絶対に地下鉄に乗らないという人たちがいるのですが、バスには乗っています。地下鉄だったら乗るでしょうね。
2010/04/15 | URL | Otium  [ 編集 ]
トラム
パリの工事もう少しで完成の中断中を
友人に案内されて、見ました。
パリの友人もあきらめ顔で開通するかどうか と言っていました。(開通しましたが)
彼も運転中は人が変わったように、この路線の近所の中華街で、渋滞中の道を
あっちの路地こっちの路地に突っ込んでかえって渋滞にはまって、
やたら悪い言葉を繰り返し言っていました。
運転大好き人間を鉄道に乗せるのは大変ですね。

リヨンとモンペリエでトラムに乗りました。
ボクは路面電車の走る街は大好きです。

日本では、広島市と、富山市が路面電車で成功している街です。
都電は成功しているとは言えませんが、都会の顔を少しだけでも和ませてくれると思います。

車運転する人は、滅多に地下鉄とか乗りませんね。
2010/04/15 | URL | ヒデオ1999  [ 編集 ]
Re: トラム
v-22ヒデオ1999さんへ

私はまだトラムに乗ったことがないです!
路面電車って、なんだか良いですよね。

パリにつくるのも良いですが、地下鉄をもっときれいにしたり、治安を良くしたりして、誰でも乗れるようにしたら良いと思うのですけど、それには手をつけないみたいで...。
2010/04/15 | URL | Otium  [ 編集 ]
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