| Login |
2010/05/01

シリーズ記事 【なぜパリっ子は嫌われるのか?】 目次へ
その2



前回の日記
の始めに書いた看板にあった週刊誌の表紙は、
これです↓

雑誌の表紙
Marianne N° 671(vendredi 26 février 2010)

「Marianne(マリアンヌ)」という週刊誌です。フランスの象徴となっている女性を「マリアンヌ」と呼びますが、それから来ているのでしょうか? この雑誌の創刊は1997年だそうなので、比較的新しい雑誌なのですね。


動物の名前を持ち出して罵倒する

表紙に大きく書かれたタイトル「Pourquoi les français détestent les parisiens(なぜフランス人はパリっ子を嫌うのか)」の上に書いてあるのは、パリっ子を悪く言うときに使われる言葉です。

Parigots, têtes de veau !

完全なフレーズで言うと、次のようになるはず。
Parisien tête de chien, Parigot tête de veau !
パリジャン 犬の顔、パリゴー 子牛の顔!

なぜ、こんなのが悪口になるのでしょうね?...
初めに聞いたころは、パリっ子たちの顔が犬に似ているからそう言っているのかと思いました。すましたパリの紳士などは、血統書つきのシェパードに見えたりするので。

「パリゴー」とはパリジャンのことです。つまり、パリに住んでいる人のことですが、田舎に住んでいてもパリ出身の人に対してもパリゴーを持ちいます。仏々辞典によれば、「Parigot(パリゴー)」という言葉が文献に初めて現れたのは1886年だそうです。

なぜパリっ子をけなすのに犬や子牛を持ち出すのか気になったのですが、回答は見つかりませんでした。単に、韻を踏ませるためにくっつけただけではないでしょうか?

パリジァン、テット・ド・シァン
バリゴォー、テット・ド・ヴォー

動物を表現に持ち出すのは、フランス語では日本語より多いような気がします。

「牝牛(ヴァッシュ)」という言葉もやたらに出てきます。悔しいときに「畜生!」のように言うのはともかくとしても、「belle vache(美しい牝牛)」と言ったら「意地悪なヤツ」という意味になるそうです(言われたことがないので知らない!)。

でも、日本語でも「犬畜生」などというのがありましたね。フランス語で犬も悪い意味に使いますね。「犬の天気」というのも、雨がシトシト降っていて寒くてウンザリするような天気のときに言われます。

結局のところ、犬も歩けば棒に当たる式で、身近にいる動物が引き合いに出される確立が高いような気がします。

でも、勝手に名前を比喩に使われる動物にとっては、いい迷惑ですよね!


日本にもあるのでしょうか?

田舎の人から見た都会人は生意気そうに見えるというのは、どこの国でも同じだろうと思います。でも、東京人に対しても一言で貶してしまえる表現があるのでしょうか? ご存じでしたら教えてください。

広島の若い人が、「東京弁は生意気そうに聞こえる」と言っていたことがありました。東京の大学に行って帰って来た友人などちが、語尾に「さ~」というのを付けるので生意気そうに聞こえるのですって。

でもさ~、「さ~」ってさ~、悪い言葉なんだよね~。きれいに聞こえない東京弁なんか真似しない方が良いのにさ~。東京に住んでいると、自然に口癖がうつっちゃうのかな?…

でも、「さ~」というのは、東京だけではなくて、関東地方一帯で言いませんか? 東京帰りらしさを出すなら、フウテンの寅さんの言葉のようなのを学んで欲しいですけど。

パリにも、「べらんめい調」と言いたいような独特の喋り方があります。ところが、パリに住む人と話していて、「最近はパリ訛りを話す人がほとんどいなくなった」と、つい最近聞かされました。

白黒時代のフランス映画などでは、よく出てきていたのに、残念ですね。

有名なアルレッティのセリフ(映画「北ホテル」):

« Atmosphère ! Atmosphère ! Est-ce que j'ai une gueule d'atmosphère ? »

この時代のパリは、シャンソンでも盛んに讃えられて、良いイメージしかなかったのではないかと思うのですけれど...。

前回の日記に入れるために、パリっ子のイメージが出ているビデオを探していたら、パリっ子が嫌いな理由を書いたフランス人のブログがあって、その理由の1つが面白かったです。

- パリっ子たちは自分が住んでいる街が好きではないくせに、パリには住んでいない人たち全てを馬鹿にする。



。。。脱線しました。


パリで見かけた週刊誌の宣伝になっていた特集特集は、パリには住んではいない人々を対象にして、パリっ子たちをどう思うかについて聞いたアンケート調査の結果を紹介したものでした。

長くなってしまったので、その結果は次の日記に書きます。

- 続く -


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村



カテゴリー: パリは外国 | Comment (8) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
東京人を貶められる言葉ではありませんが…
親戚一同関西人です。私は関東で生まれ育ったので夏休みなどで従兄弟に会うとかならず「”何々さ~””何々でね”なんてかっこつけてる」とバカにされたものです。現在「標準語」というと東京やその周辺あたりの言葉が元になった言葉ですが、彼らからすると現在標準語とされているのは方言の一種「東京弁」「関東弁」で歴史的には京都弁などの関西弁が「標準語」だった時代が先でしかも長かったという認識がなきにしもあらずのようです。

Marianneの表紙は本物のブルトンヌのBecassineですね。確かにブルトン達はパリジャンが嫌いですね。私の周りにも子供のころ夏にバカンスできたパリジャンナンバーの車にコインや石で傷をつけた経験のある人が複数いました。逆にパリジャンの知り合いは地方に来たら交通量が少ないからといって急にUターンしたり無茶な運転をしていましたからどっちもどっちかも…
2010/05/04 | URL | 元ぶるとんぬ  [ 編集 ]
ご無沙汰してしまいました。
ランスの記事も、懐かしく拝見しましたが、日本の中の東京について、コメントしたいと思います。
前回の日記から・・・『日本では東京都と、その他地域で2分するということは余りしないのではないでしょうか? 分けるときは、いつも都市と農村なのような気がします。』⇒多分、Otiumさんご自身が東京のお生まれということで意識がないのかもしれませんが、地方で生まれ育った私の意識の中では、都会=東京であり、それ以外は、都市部と呼ばれる福岡さえも地方、と思っています。それはおそらく多くの日本人が、そういう意識をもっているのではないでしょうか。
 東京は、日本の中心であり、そこには地方にはない、多くの魅力や、夢や希望があったりするのです。東京に行くことは、上京する、と言いますし、東京でひと花咲かせる、都会に出る=東京で就職する、都会の色に染まる=東京の人になってしまう、なんて言いますよね。東京の人は嫌い、という人がどれくらいいるかはわかりませんが、地方の人の中には、東京の人は冷たい、と世間ではよく耳にしますね。人の歩くスピードも速く、周りに余計な干渉はしない、というイメージがそう思わせるのでしょうか。
 ただ、おそらくこのコメントを読まれた関西の方は、日本の中心は大阪だ!と怒ってらっしゃるかも?たいていの地方出身者が東京に出たら、方言は絶対口に出さないのに対して、大阪の方は、東京に出ても絶対方言を直さない、大阪人としてのプライドをお持ちのようですね。私は大阪にも1年住んだことがありますが、やっぱり東京のほうが都会かな、と思いますが、大阪の人は人なつっこい。そういう意味でも東京の人は素っ気ない、と言われてしまうのかな。
 いづれにしても、東京の人、といっても実際は地方出身者の集まりであり、本当の東京生まれで東京育ちの江戸っ子は、さっぱりとして気さくで人がいいことも私は知っています。
 >- パリっ子たちは自分が住んでいる街が好きではないくせに、パリには住んでいない人たち全てを馬鹿にする。⇒
つまりは、みんなお互い自分にないものにあこがれ、その結果、悲しいかな、逆に中傷したり、嫌ったりするのかな・・・なんて思いました。
2010/05/04 | URL | ママン  [ 編集 ]
v-22元ぶるとんぬさんへ

>「”何々さ~””何々でね”なんてかっこつけてる」とバカにされたものです。
⇒ やはり「さ~」が耳につくのですね。「でね」というのもそうなのですか。

>歴史的には京都弁などの関西弁が「標準語」だった時代が先でしかも長かったという認識がなきにしもあらずのようです。
⇒ そうですよね。江戸に首都が移ったわけですから。

>Marianneの表紙は本物のブルトンヌのBecassineですね。
⇒ ベカシンヌはブルターニュでしたね。Astérixもそうだし、ブルターニュにフランスのルーツを求めるという傾向があるのでしょうね。私から見ると、ブルターニュは独立したい人の気持ちがわかるほど個性的なのですけど。

>私の周りにも子供のころ夏にバカンスできたパリジャンナンバーの車にコインや石で傷をつけた経験のある人が複数いました。
⇒ よく聞きますね。大人も意地悪するのも含めて。車のナンバーですぐ分かってしまうのがいけない。最近は県コードを入れなくてよくなったので、変わるかも知れない。

>逆にパリジャンの知り合いは地方に来たら交通量が少ないからといって急にUターンしたり無茶な運転をしていましたからどっちもどっちかも…
⇒ ほんと。どっちもどっちですね。
2010/05/05 | URL | Otium  [ 編集 ]
v-22ママンさんへ

>Otiumさんご自身が東京のお生まれということで意識がないのかもしれませんが、地方で生まれ育った私の意識の中では、都会=東京であり、それ以外は、都市部と呼ばれる福岡さえも地方、と思っています。それはおそらく多くの日本人が、そういう意識をもっているのではないでしょうか。
⇒ わあ、そうなのですか。教えてくださってどうもありがとうございます! フランスが異常なわけではないのですね。

>東京に行くことは、上京する、と言いますし、東京でひと花咲かせる、都会に出る=東京で就職する、都会の色に染まる=東京の人になってしまう、なんて言いますよね。
⇒ なるほど...!

>たいていの地方出身者が東京に出たら、方言は絶対口に出さないのに対して、大阪の方は、東京に出ても絶対方言を直さない、大阪人としてのプライドをお持ちのようですね。
⇒ マルセイユ住人が方言を残しているのは大阪に似ていますね。

>みんなお互い自分にないものにあこがれ、その結果、悲しいかな、逆に中傷したり、嫌ったりするのかな・・・なんて思いました。
⇒ フランスの違うところは、田舎に住む人はパリなんかには住みたいとは思わないし、パリも含めて都市に住む人の大半は田舎に住むことに憧れている、という点です。フランスを見ていると、パリよりもずっと環境が悪い東京に出たい人が多いのが不思議になります。
2010/05/05 | URL | Otium  [ 編集 ]
東京在住20年以上、未だに関西弁です。
フランスは行ったことはないですが、やはりパリ市長が大統領の次にえらいような国ですから、パリへのやっかみは強いのでしょうね。にしても悪口の豊富な人たちですね・・・・・

ちなみに日本語の標準語ですが、NHKのアナウンサーがしゃべっているのが標準語だそうです。なんでもラジオ放送が始まるときにどういう言葉で放送するかが問題になり、所謂「山の手」の旗本屋敷辺りで使われていた言葉をもとに作ったそうですよ。

ちなみに江戸時代は江戸で使われている言葉を「江戸弁」と言ったそうです。というわけで、現在、関東を中心に使われている言葉は「東京弁」または「関東弁」です。(関西人の意地)
2010/05/05 | URL | 腰抜け外務省  [ 編集 ]
v-22腰抜け外務省さんへ

>東京在住20年以上、未だに関西弁です。
⇒ わあ、いいですね~♪ 方言がある人は、どこどこ出身ですと言わなくてもアイデンティティーがあるので羨ましいです。

>にしても悪口の豊富な人たちですね・・・・・
⇒ 単純なものから、格調高いもの(まで)、その豊富さはものすごいです! フランス語の罵倒言葉辞典を持っているのですが、2巻のボリュームがあります。

>日本語の標準語ですが、NHKのアナウンサーがしゃべっているのが標準語だそうです。
⇒ そうなのですか。教科書のようなものがしっかりできているのでしょうね。

>江戸時代は江戸で使われている言葉を「江戸弁」と言ったそうです。というわけで、現在、関東を中心に使われている言葉は「東京弁」または「関東弁」です。
⇒ そう言うのが自然だと思いますね。それと、地方独特の言葉や発音は残って欲しいです。
2010/05/05 | URL | Otium  [ 編集 ]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2015/06/11 | | -  [ 編集 ]
Re:
v-22 お名前の記載がなかった方へ

知らなかった言葉を教えてくださり、どうもありがとうございます♪ そういうのがあっても良いのに... とは思っていたのです。

ここに書いたパリっ子を貶す言葉は語呂合わせだけで単なる悪口に聞こえるのですが、教えてくださった言葉は裏があるようで、不快に思う方もいるのではないかと思いました。それで、私に教えてくださるコメントだったと受け取って、それをネット上に公開するのは控えさせていただきますので、どうかお許しください。
2015/06/11 | URL | Otium  [ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する