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2008/07/13
フォントネー修道院のコンサートが好きなのは、ある演出があるからです。

*この日記は、フォントネー修道院のコンサート (1) の続きです。


ロウソクで灯した空間

この日、演奏が始める前に、今年もやってくれるだろうかとチェックしてしまいました。

ありました! ありました♪
この修道院で私が一番好きな中庭の回廊です。



日が落ちると、ここにロウソクを灯して幻想的な光景を作ってくれるのです!

ただのコップにロウソクを入れているだけ。
でも、暗くなるとコップなんか気にならなくなるのです。

それを初めて見たときには感動して、その後は小さなガラス瓶に入ったプリンやヨーグルトを買いまくって、庭にいっぱいロウソクをともしたりしてしまいました。

前の日記「空き瓶で作ったキャンドルホルダー 」で書いた日にキャンドルホルダーをたくさん買ったのは、この思い出があったからです。


修道院で聞くヴェルディのレクイエム

大好きな曲です。「無人島に住まなければならなくなったら、何を持っていきますか?」などという質問がありましたね。

私は「クラシック音楽のCDを持っていく」と答えて(当然、無人島には電気なんかないはずですから、きわめて非現実的な答え!)、10枚しか持って行けないとなっても、ヴェルディのレクイエムを入れると思います。




どんなに落ち込んでいても元気づけてくれてしまうような、「Dies iræ(怒りの日)」の部分が一番好きです!

死を悼む人たちが集まっているときに、こんなに威勢の良い音楽を聞かせてしまって良いのかと思う旋律。いかにもヴェルディらしい!

どんな旋律か思い出さない方は、こちらのサイトで触りを聞かせてくれます ↓

☆「Dies iræ(怒りの日)」を仏アマゾンサイトでの視聴

勇ましい部分があっても、限りなく悲しみに浸れる旋律もあります。この日も「Lacrimosa(涙の日)」の部分で涙を流してしまいました。

☆「Lacrimosa(涙の日)」を仏アマゾンサイトの視聴

この日は、ここ数年の間に失ったものたち(人間と猫)のレクイエムをするつもりでコンサートに行ったのです...。


レクイエムを聞いていたマリア様親子

修道院や教会は、当然ながらコンサートホールとして作られた建物ではないので、邪魔になるものがあります。
特等席に堂々と陣取ってしまっている棺とか...。

でも、この日の会場となっていたフォントネー修道院の場合は、そんなに邪魔なものではありません。

それでも目が行ってしまったのは、舞台の左手のマリア像。



左手に抱いたキリストに「美しい音楽でしょう?」と言いながら聴きほれているような姿でした...。

ヴェルディのレクイエムはCDで聞くこともよくあるのですが、やはり生演奏は感動が違います。田舎のコンサートなので演奏の質を心配していたのですが、大満足のコンサートになりました。

オーケストラは小編成だったとは言え、教会には音楽が響き渡りました。コーラスは160人。ソリストたちも良かったし、すばらしい演奏でした。


中庭の回廊に灯された千本のロウソク

フォントネー修道院には美しい回廊が残っています。中庭の回廊は、私が修道院を訪れたときに一番気に入る空間です。

ここを歩きながら瞑想にふける...。修道僧の生活をしてみたくなります。

回廊にロウソクが灯されるのを今年も期待していました。ヴェルディのレクイエムでは休憩がなかったので、演奏が終ってから鑑賞することになりました。

演奏が始まる前のあった主催者の挨拶で、千本のロウソクを灯しますからどうぞご覧くださいという挨拶がありました。

それで、演奏が終ってからは、修道院の建物の中を見学する人たちや、回廊に出る人たちで賑わいました。

もう夜が遅いので、みんなは早々に引き揚げるだろうと、しばらく歩きまわりながら待ちました。

やがて、ほとんど関係者しか残っていない状態になりました。




こういう修道院に宿泊してみたい

このフォントネー修道院では、持ち主が住んでいます。
いいな...。
昼間は観光客たちがいても、門を閉めたらこの空間を独り占めなのですよね...。

スペインのアルハンブラ宮殿にはパラドールという国営ホテルがあって、そこに1泊したことがあったのですが、観光客のいない静かな空間は素晴らしいものでした...。他には誰もいない中庭の回廊で食前酒を飲んだりもできたのです。

フォントネー修道院でもB&B民宿を作ってくれないかな?...

フランスでも、クリスチャンなら、修道院にしばらく滞在するというのが可能なようです。

骨折して病院に入院したときにお世話になった準看護師の人が、天使みたいに優しかったのでお礼状を出したら、しばらく返事がない。ようやく来た返事には、この夏休みは修道院(シャルトルーズだったと思う)に3週間いたので.. という返事がきました。

そういう命の洗濯をしてみたいと、羨ましく思いました。

私は日本の宿坊にも泊まったことがないのです。知り合いが是非行くと良いと勧めてくれたのは高野山の宿坊。いつか行きたいと思っています。国宝に指定されている絵がある部屋まであるのだとか。

でも、普通の観光客が大勢泊まれてしまう日本の宿坊って、どうなのでしょうか?...


追記

その後、長野の善光寺にある宿坊に泊まることができ、すっかり気に入りました。

アルハンブラ宮殿も、再び利用する機会があったのですが、現代的になってしまっていてがっかりしました:
アルハンブラ宮殿のパラドールに泊まるのがハイライトだったのに... 2012/04/08

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★ 目次: 宗教建築物に関する記事
★ 目次: ロウソク、キャンドルスタンド、暖炉、燃える火


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コメント
この記事へのコメント
灯明
こういう灯り、いいですね。
わたしは映画好きなので、つい連想が映画になります。先ごろ亡くなった名監督アンソニー・ミンゲラの、わたしが大好きな作品「イングリッシュ・ペイシェント」に、灯明を使ったとても美しいシーンがありました。うろ覚えで間違った記憶かもしれないのですが、男性が、恋人の女性に小さな修道院の美しい壁画を見せる、そのために、ある夜、道の縁に灯明を並べて修道院へと彼女を導く、というシーンです。道なりに並んで瞬く灯りがとても印象的でした。
日本でも、灯明会とか精霊流しとか、灯りの宗教的イベントがありますね。あと、夏の風物詩、線香花火もいいですね。そういえば、灯明も線香花火も出てくる映画があったな、これもわたしの大好きな日本映画「がんばっていきまっしょい」だったと思います。
2008/07/21 | URL | Saule  [ 編集 ]
Re: 灯明
v-22Sauleさんへ

暗闇にほんのりと浮かぶ灯りは美しいですね。「道の縁に灯明を並べて修道院へと彼女を導く」とは、なんとロマンチックなこと! この日曜日に行ったホームパーティでは、会場から車を止めたところまで、たくさん小さな小瓶に入れたロウソクの灯りを灯していました。小瓶はガラスのヨーグルトの瓶を使ったものだった、というのは良いにしても、駐車スペースに続いていたのですから、映画のストーリーのような演出にはならない!

日本のお祭りの灯りも風情があって素晴らしいですよね。
2008/07/22 | URL | Otium  [ 編集 ]
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