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2010/11/14

シリーズ記事【機能的非識字を考える(目次】 その5
フランスでは、文章を読めない人のための配慮が欠けている  (3)


数年前の夏、パリに住むフランスの友人とヴァカンスを一緒に過ごすことにしたとき、パソコンの使い方を教えて欲しいと言われました。

フランス式ヴァカンスの過ごし方には、田舎に行って、普通の生活をするパターンがあるので、お勉強を一緒にするなどという時間の余裕もあるからなのです。

親子ほど年が離れているわけでもないのに、親のように可愛がってくれる友人です。パソコンをマスターするのだ! と、彼女は張り切ってやって来ました。

ところが、「この本を買ったのよ」と見せてくれたパソコン入門書を見て、仰天してしまいました!

日本のようにカラフルで楽しそうにできている本ではなかったからです。


これで初心者向けの入門書なの?...

超初心者向けのパソコン入門書なので買ったのだそう。

「劣等生(全くダメな人)のための」というような意味の言葉がついている入門書シリーズの中の一冊です。このシリーズには色々な分野の入門書があります。

その後も、別のフランスの友人が同じ本を持っていました。よほど人気があるシリーズらしいので、ブログにしようかと思って、知り合いの本屋さんで写真をとらせてもらっていました。

表紙は、色彩に欠けるけれど、漫画風。


左側がPC入門書です。

開いてみると、文字がぎっしりつまっていました。



文字の大きさは、フランスの本にしてみれば大きい方でしょうね。フランスの一般的な旅行ガイドブックなどよりは、読みやすそうな体裁にはなっています。

でも、日本のPC入門編のようにパソコンの画面の写真がいっぱい並んでいる、というのではありませんでした。

こんな風にぎっしり文章がかかれたノウハウ本は、よほどパソコンに夢中になっている人でないととっつきにくいですよ...。

少なくとも、60歳を越していて、パソコンを初めて持った彼女が読む本ではないと思いました。


日本の入門書は漫画のようにできている

友人たちが持っていたのは、日本だったら「わかる」とか「できる」とかついた入門書シリーズ対応する本だろうと思います。

日本のは、何も分からない人でも学べるように工夫されています。

まず、初心者がおじけづかないように、適当な厚さの本になっていて、カラフルな画像がたくさん入っている。

基本的なことをある程度知っていると、ほとんど何も学ぶことがない、とがっかりする本でもある…。

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ところが、フランスのは、あくまでも文章を読んで学ばせる方式になっている。


こういう入門書で、フランス人はめげないのかな?...

私が彼女の立場だったら、もう、これでパソコンのお勉強なんかはしたくなります。でも、フランス人たちは入門書は漫画風なのが良いという風には思わないのかな?…

でも、友人はこの本を買って読んだけれど、「全くパソコンのことが分かるようにならなかった」、「余計に分からなくなった」と言って、私にパソコン講座をして欲しいと言ってきたのでした。



このシリーズの本、アマゾンサイトで「なか見!検索」があるかもしれないと思って探しだしたのですが、本を開いた画像は入っていませんでした。

この本に対するコメントを見たら、みんな褒めているのです。

フランス人たちは、取っつきやすい日本のパソコン入門書などは見たことがないから、こういうので何の不思議もないのかな?…

あるいは、最近は、もっと分かりやすい内容にしたのかもしれない…。といっても、日本ほどにはなったはずはないと思いますけれど。


フランスでは、やはり視覚にはうったえないで、文章で勝負?

ついでに、出版社のサイトを探してみました。
ここでも中身は見れなかったものの、興味深かったです。

日本でこういうシリーズを出している出版社のサイトは、そこからして分かりやすく書いていて、「入門書も分かりやすくできているのだろうな」という印象を与えるように注意してサイトを作っていると思います。

ところが、フランスの方は、サイトからしてとっつきにくい。

先日の日記フランス人は、小さな活字でも平気なの?…で、フランスのインターネットの文字はやたらに小さい活字を使っていると書いたのですが、このシリーズを出している出版社のサイトも文字が小さいことの例になりますね。

友人が持っていたPC入門書は、こちらで紹介しています:
Le PC Pour les Nulles

極端に小さい文字でしょう?!

PCで色々なことができるようになる、とツラツラ書いていますが、理解できるように上手に説明しているというのは全く伝わってきません。

日本のPC入門書を出している出版社のサイトでは、こんな風に、眺めて分かるように整理されていると説明されているのですが!

前回の日記フランスには、文章だけで理解させようとする伝統がある?で書いたようガイドブックも小さな文字でぎっしで写真がないし、この入門書シリーズも文章を読ませるタイプ。それなのに、そういうのが人気シリーズになっている。

こういう本は、さっと眺めただけでは情報を把握できないにしても、ちゃんと読めば理解できることが書いてあります。

でも、フランスには、普通のフランス人たちでも「何が書いてあるのか分からない!」とぼやく文章にでくわすことも多々あるのです! 次回は、そのお話しです。

続く


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