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2010/12/18

シリーズ記事 【パリ滞在記 2010年冬(目次
その10
パリ発見 (2)


パリの主だった博物館はすべて見学してしまったので、パリに住む人から何処か案内してくださると申し出られると困ります。

「また行きたい」というところはあるのですが、避けるのが礼儀ではないかと思うのです。「案内してくださって、ありがとう~!」という感激を示したりできないので悪いから。

仕事で親しくなった人からパリ見物を提案されたとき、思いつきで「サン・マルタン運河下りの船に乗りたい」と言ったことがありました。ボートに一緒に乗ってくれたのですが、3時間くらいかかるコースでした。

夏の日差しが嬉しい季節だったので、私はのんびりとした運河下りを満喫しました。でも、お相手は途中でアタッシュケースを開いて、書類に目を通したりする。どうしてアタッシュケースなんか持って運河下りするの?! お忙しい会社の役員であることを考えないで、そんなツアーに付き合わせてしまって申し訳なかった、と反省…。でも、どうせフランス人男性は女性の奴隷になるのを喜ぶ人たちなんだから良いのだ、と思ったり…。

変なところを案内してもらったこともあります。例えば、「どこも行ってしまった」という私に提案された観光の中で、夜のブローニュの森のドライブを選んだのでした。これは嬉しかったです♪ 自分一人では絶対にできないパリ観光ですから!

友人夫妻と一緒に車で森の中をノロノロ運転しただけなのですが、面白かったです♪ 意図的にノロノロ運転したわけではなくて、見物客の(だったのかな?)おびただしい車で渋滞していたのでした。これもパリの一面。何でも実際に見てみるのが好きな私です。


Musée des Arts Forains縁日博物館

今回の滞在では、一度も行ったことがなかった博物館に行ってみました。

個人が持っている博物館なので、小さな規模だろうと踏んでいたのに、素晴らしいコレクションなので驚きました! 入場料は少し高めでしたが、その価値はあります。



博物館の名前はMusée des Arts Forains。施設の名前は Les Pavillons de Bercy(ベルシー・パビリオン)。

博物館の名前、どう訳したら良いのでしょう? フランスの観光サイトでは「縁日博物館」としていたのでタイトルに使ったのですが、これを聞いてどんな博物館なのか想像がつきますか?

「縁日」という言葉を見ていなかったら、私は「移動遊園地芸術博物館」とでも書いてしまったところです。

forainという単語が曲者。
縁日、移動遊園地などとする以外に何か訳語があるでしょうか?

仏和辞典でforainをひくと、 「露店商、大道商人、旅役者、(縁日の芝居、サーカス、見世物などの)興行師、よそ者」と出てきて、使える単語がありません。

☆ Wikipédia(仏語): Forain

Wikipédiaの仏語ページから英語ページに移動すると(Glossary of 'carny' slang)、北アメリカではcarnyと出てきて、これを辞書でひくと「巡回見世物、巡回見世物で働く人」となります。

日本語で縁日というと、神社はお寺のお祭りがあって、そこに金魚すくいなどがあるという感じではないですか? フランスの場合は、何もないところにお祭りの施設が作られるのです。メリーゴーランドやゴーカートなどもあって、かなり大々的です。

今ではテレビや映画もあるし、大きなテーマパークも色々あるのですから、こういう移動式の遊園地などはなくなってしまって当然だと思うのですが、まだ生き残っています。

小さな村にもやって来ます。あちこちの町や村を回って祭りをする商売の人たちがいます。村に滞在中は、電気や水道などを村が負担するのだと聞きました。

祭りになったときは、音楽やマイクの音がうるさいので、早く立ち去ってくれないかなと思ってしまっています。ですので、そんなものを見せる博物館にはそれほど興味がなかったのですが、昔のは美しくて芸術的でした!




メリーゴーランドに乗ったり、ゲームを楽しめる博物館

見学は予約制で、ガイド付きで見学します。

私があたったのは、ヨーロッパの国のどこかの人らしい女性のガイドさんでした。英語でもガイドできる能力が買われているのでしょうが、こちらにはハンディーがある。フランス語を母国語としない人の話しを聞くのは辛いのです。

ところが、外国語訛りがあるのを除けば、とても分かりやすく話してくれました。見学者はフランス人ばかりだったので、多国語で説明されるというわずらわしさもありませんでした。 ガイドさんはこういう芸術に情熱を持っているらしくて、知識は実に豊富。素晴らしい説明をしてくれたので、色々なことを学びました!

まず、私たちに「昔の人たちは、こういう祭りには着飾って来たのだから、そういう気分になってくださいね」とおっしゃる。女性は帽子に羽根などつけて、ロングドレスで...。

昔のものを展示しているのですが、ちゃんと動くようになっているので、実際にメリーゴーランドにも3つ乗りました。

下は、今でもあるクラシックなメリーゴーランド。でも、作りは素晴らしいです。



今はこういう遊園地は子どものためにあるのですが、昔は大人の人たちが楽しんだのだそうです。だから、私たち大人が乗ってしまっても大丈夫なのでした。

パリ市役所の前にメリーゴーランドができることがあって、いつだったか乗せてもらったことがありました。本当は子どもしか乗せてくれないはずなのですが、私は体系が子ども風なのでOKしてくれたようです。

下は、自転車に乗って、皆がペダルを漕ぐ力で動くメリーゴーランド。これにも乗りました。



すごいスピードになるのです。みんなではしゃいでしまいました!


こういうお祭りでは、行けないようなところのもの(アフリカなど)を見せたり、普通の人は乗れない乗り物(気球、馬など)、当時の最先端のものなどを題材にしたのだそうです。自転車が登場した時期だから自転車、車が登場すると車がメリーゴーランドになる、という具合。

つまり、夢を売る商売だったのですね。

鉄砲などで何かを狙って、当たるとそれをもらえる。別になくても良いものをもらったのですが、でも、もらうと嬉しい。来年にはもっと良いものをもらおうと貯金して、また祭りに行く。「これが消費文化の始まりです」とガイドさんが説明していました。


下は、カフェのボーイさんたちがお盆を片手で持って運ぶ速さを競うレース(Course des garçons de café)をゲームにしたものです。



ゲーム参加者たちが転がした玉が穴に入ると、それぞれのボーイさんが進みます。最も早くゴールさせた人が優勝者になります。 でも、パチンコのように調整があるのではないでしょうか? 毎回トップになるボーイさんがいました。


博物館はベルシー村にある

この縁日博物館は、こんなところがパリにあるの? というベルシー村(Bercy village)と呼ばれる地区にあります。オフィシャルサイトはこちら

ここは19世紀から20世紀初頭まで、大きなワイン貯蔵スペースとして使われていた地域でした。

最近になって、のんびりムードのユニークなレストラン街に生まれ変わりました。隣接して広い公園もあります。

 
地面にあるのは昔の線路

この博物館も昔は倉庫だった建物を幾つか使っているので、天井が高くて、こんな装置を入れるのに適していました。

博物館は3つの部分に別れていました。写真を入れるのは省略してしまいましたが、ヴェニス館も素晴らしかったです。

ビデオの方が分かりやすいので入れておきます。



この博物館が作られたときの映像があります:
☆ INA: Jdp - entrepôts de Bercy 1999年ニュース


予約制の見学だけれど、クリスマス特別公開中には予約なしでOK

団体(15名以上のよう)は予約すれば問題ありません。個人で見学したい人は電話で予約を入れます。そこで、何日の何時という風に決めます。私が予約したときは、団体さんがいるときに入り込むようにしました。「こちらの時間も大丈夫だけれど、ゆったり見たいならこちら」という風にも言ってくれました。

パーティー会場としても借りられるのだそうです。楽しいだろうな...。

クリスマス期間中は予約なしで入れるそうです(通常より割安で大人10ユーロ)。クリスマスらしい雰囲気にもするそうだし、ガイドに従う必要もないようなので、パリに住んでいたら、また行ってしまうところだけれど...。

Musée des Arts forainsの観光情報

☆ 博物館のオフィシャルサイト: 
Les Pavillons de Bercy
  予約なしで入れる特別オープン:
  2010年12月20日~2011年1月2日(10時~18時)

☆ Internaute情報: :
Le musée des Arts forains : c'est la fête !
☆ MMF―フランス美術館・博物館情報:
縁日博物館

☆ Wikipédia: Entrepôt de Bercy | Quartier de Bercy

Bercy地区の再開発が始まったときの映像:
☆ INA: Bercy : naissance de la cité du vin 1991年のニュース


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