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2011/01/03

好きなオペラ、嫌いなオペラ その2
オペラ『リゴレット』 (1)


前回の日記で、嫌いなオペラは『蝶々夫人』と書いたのですが、同じように純情な女性のお話しを扱っていながら、ヴェルディの『リゴレット』は大好きです。

オペラのストーリーというのはいかにもお芝居じみたのが多いですが、このジルダのお話しはとても自然に感じるのです。

それは別にしても、一度聞いたらメロディーを覚えてしまう美しいアリアのオンパレード♪ 何と美しい音楽でしょう...。


夢を見させてくれない最近のオペラの演出

昨年のオペラシーズンには、私の大好きな『リゴレット』が上演されると聞いて、久しぶりにオペラを見に行くことにしました。

とはいっても、少し不安ではありました。

最近のフランスで上演されるオペラは、現代に舞台を移した演出が多いからです。昔のオーソドックスな、華やかな衣装や舞台でオペラが上演されることがあるのだろうか? と思ってしまうほど。

昨年のバイロイト音楽祭でも現代劇のようになっていたので、世界的な傾向でしょうか? ワーグナーは、音楽だけではなくて、衣装や舞台をどのようにするかというのも細かく定めていた人ではなかったでしたっけ? 作曲者の意思を曲げてしまって良いのでしょうかね?…

もっとも、あの太陽王と言われたルイ14世でさえ、彼の遺言は全く無視されたそうです。

世界大戦期の設定にしてしまう演出が多いと思いました。みんな灰色の服を着ているので、地味なこと、この上ありません。舞台装置もいたってシンプル。舞台にテーブルが一つあるだけというの、演出家はどうして好きなのでしょう?!…

あぁ、まただ~! とがっかりすることが何回か続いてから、もうオペラを見に行く気が失せました...。テレビで歴史に残るオペラをやっているのを見た方がずっと良いと思ってしまう。第一、そういう上演では歌手も錚々たるメンバーですから。それにフランスのテレビはクラシック音楽ファンには嬉しいチャンネルがあります。

演出を限りなくシンプルにするのが流行なら、早く終わって欲しいと思うのですが、まだ続いています。

オペラとかバレーとかいうのは、非現実的な世界で、夢の中に誘われるようなものであるべきだと思うのです。いつもいつも同じだとつまらない、特に評論家は奇をてらったものの方が好き、というのが理由でしょうか? 私は何度でも同じ衣装を着てくれて良いのですけれど…。

この流行は21世紀に入ったころからでしょうか?
過去の日記でも、ぼやいていました:
パリの聴衆が怒ったオペラの演出 2006/01/31
オペラを見に行かなくなった理由 2005/07/30


マントヴァ公爵は海水浴場に住んでいた

オペラを見に行こうと誘ってきたメロマンヌ(クラシック音楽ファンの人)に、「リゴレットは大好きだけれど、変な演出だったら行きたくないな」と答えてしまいました。

すると、「小さな地方都市のディジョンなんて、お金がないから有名な演出家を使えるはずがない」、と言います。「だから大丈夫」と言われたので、行くことにしたのでした。

『リゴレット』の舞台は、20世紀初期の海水浴場の舞台装置になっていました。

このときのオペラを報道したテレビニュースのビデオがあったのでご覧ください。



灰色一色の衣装よりはマシ。

でも、マントヴァ公爵の屋敷は豪華だというのが歌詞にも出てくるのに、彼の屋敷は海水浴場の小屋なのですから、おかしいです。ドン・ファンの公爵も軽々しすぎて滑稽に見えてしまう…。

それでも、このオペラには不満は持ちませんでした。主人公ジルダは声量がたりないものの、痛々しい感じがでていたのも良かったです。ともかく音楽が余りにも素晴らしいので、舞台のことはある程度は無視できました。


ヨーロッパの海水浴場にある小屋とは?

ところで、こういう小屋が海水浴場にたつということが日本ではあったのでしょうか? 昔の女性たちは水着姿をさらさないために、小屋に入ったままで、ちょっと足を出すくらいで日光浴する程度だったと聞いたことがあります。

昔ながらの海辺の小屋は、今日のヨーロッパでも見かけます。夏には海水浴場が混んでいるので避けているのですが、シーズン外れには近寄ってみたりしています。

下はベルギーで見た海水浴場。



ノスタルジックで良いのでしょうね。最近のフランスでは、都市の中にビーチを作ってしまうのが流行っているのですが、こういう小屋をたてます。

下は、ブルゴーニュにあるディジョンの町はずれにある湖のほとり。



ビーチを作る流行の火付け役はパリ市でした。大変な人気を呼んだので、フランス各地でするようになりました。


ちなみに、『リゴレット』を見たのは昨年のオペラシーズン。つまり、冬でした。
冬に海水浴場。と、また愚痴り...。



お話しがそれてしまいました。
オペラ『リゴレット』について書きたかったのです。

- 続く -


シリーズ記事: 好きなオペラ、嫌いなオペラ

 目次:
   1.
好きでないオペラ: 蝶々夫人
  好きなオペラ: 『リゴレット』
   2.
マントヴァ公爵は海水浴場の小屋に住んでいた!
   3.
劇場に行くより満喫できるオペラ映画『リゴレット』
   4.
オペラ映画『リゴレット』に登場したのはサッビオネータの劇場では?




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