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2011/02/23

シャブリのサンヴァンサン 2011年】その10
クイズの答え (5) 結論


ここのところずっと、先日だしたクイズの答えを探しながら色々書いてしまいました。ひとつ疑問がわくと、限りなく疑問が広がってしまう私。でも、そろそろ区切りができそうです。

発端は、クイズを出した日記でした: このベルトは何のため?



ブルゴーニュ白ワインの産地シャブリでのワイン祭りで、地元の民族舞踊を保存するグループの写真です。男性たちがお腹につけている大きなバックルのようなものは何か、というのがクイズでした。

これは、ブドウ畑で支柱を土に押し込むために昔に使われていた道具。シャブリに独特の道具で、地元では「paletouパルトゥー)」と呼ぶものでした。

そこまではすぐに突き止めたのですが、詳しく書いてあるものが見つからない。おまけに、昔のシャブリのブドウ畑の写真を探しだして眺めてみたら、今のブドウ畑とは全く違って、支柱だらけなのも気になってしまいました。

こんなものを研究なさっている方があるとは思えないので、どうでも良い情報についてツラツラ書いているのは気が咎めるのですが、行きがかり上で調べてしまった私のためにもメモにしているのでお許しください!


ブドウ畑に支柱を押し込む道具「パルトゥー」が見つかった!

前回の日記「ブルゴーニュワインを知ることができる名著」で紹介した分厚い辞書を貸してもらったのですが、「paletou(パルトゥー)」に関する記述を見つけることができませんでした。

ところが、クイズの答えを考えてくださっていた「すぎちゃん」からコメントをいただいて、やはりこの辞書の何処かに書いてあるのではないかと思って、再び探してみたら...

見つかりました♪!

再度探すことにしたのは、ベルトのパルトゥーが何であるかを説明してくれた人が使っていた言葉「piquet(杭)」。「P」のページを開いたら、ブドウ畑に支柱を立てている昔の絵葉書の画像が目に飛び込んできました。

その写真の近くに、「Echalas(ブドウの木のための支柱)を見よ」という表示があるので、そちらを見たら...

出てきました♪
paletou の文字!!!


パルトゥーは、支柱を押し込むのを助ける道具だった

ぐんぐん伸びてしまうブドウには支柱を立てる必要がある。支柱を少し地面に埋め込んで、それからハンマーで叩いて土に埋める道具が使われていた、という説明でした。

ブドウの木の支柱は、地面に30センチくらい埋め込む必要があったのだそうです。とりあえず、支柱を地面に少し押し込んで、それから支柱を叩くという作業をしたようです。

ブドウの支柱は伝統的に木の棒(アカシアが多い)なのですが、支柱を指す単語としては、échalas、paisseau、paissiau、paissia、paissiâ と、色々あるそうです。ブルゴーニュ地方の方言も含まれているはず。

辞書に書いてあったこと:

4月ころにブドウ畑に支柱を立てる仕事は、19世紀半ばまでは手でしていた。その後、fiche-échalasと呼ばれる鉄のクツワ型の鉄を付けた木靴(持ち手がついているものと、無いものがある)の力を借りて作業がおこなわれるようになった。この道具は、ヨンヌ県(シャブリがある県です)では paletou と呼ばれる。


木靴の道具「fiche-échalas」という道具とは?

辞典には支柱を土に差し込む道具の絵や写真はありませんでした。でも、この道具は一般的には「fiche-échalas」と呼ばれるらしい。この単語が分かったので、インターネットで検索できるようになりました。

それだと思われる木靴を、鮮明な画像で見せてくれるサイトがありました。
画像をご覧ください < Art-populaire - Divers

この形の方が一般的だったのかもしれません。畑に立って、木靴に取り付けられた鉄のクツワのような形の部分に支柱を入れると場所が定めらえるので、押し込みやすかったのでしょう。

腰を曲げることもないで済むので便利そうです。でも、シャブリの畑の土は石ころだらけで、こんなものでは役に立たなかい。それで、お腹で押す形の道具が考え出されたのかもしれない…。


paletou(パルトゥー)

古道具に興味のある人たちのフォーラムで、「paletou(パルトゥー)」とおぼしきの写真を入れて、「これは tire-pesseau という名前の道具でしょうか?」と聞いている人がいました

ブルゴーニュのガレージセールで、このベルトをよく見かけるのだそうです。私は目に止めたことがなかったけれど!

「tire-pesseau」を文字通りに意味をとれば、支柱を引っこ抜く道具に思えるので、そういう呼び名ではなかっただろうと思います。私が見ている時点では「それは paletou ですよ」という書き込みは入っていません。返事の書き込みには、上に画像リンクを入れた木靴の道具があげられていました。

さらに調べてみると、昔の道具を集めた農家のミニ博物館サイトのブドウ栽培者の道具コーナーに、パルトゥーにそっくりな道具の写真が入っていました。

Le matériel et outils du vigneron

このページの真ん中辺にあるのですが、ワラか何かで作ったクッションをつけています。そうでしょうね。そうでもしないと、お腹で支柱を押したら痛くてたまらないはずです!

このサイトは、シャブリのあるヨンヌ県の農家が作っている昔の道具を集めたコレクションでした。ただし、「paletou」という言葉は使わずに「ventrière(腹帯  / サイトでは綴りが違っていますがスペルミスだと思う)」と呼んでいます。でも、お年寄りから説明を聞いているのではないでしょうか? 少し説明が詳しいのです。

胸に取り付け、小さな支柱を立てるときに使った道具。片手で支柱の束を持ち、もう片方の手で持った一本の支柱をこの腹帯で押して地面に押し込む、と説明しています。

道具があっても、使い方はそれぞれだったでしょうから、小さな支柱を押し込むときにだけ使ったか、大きな支柱を押し込むときにも使ったかは、人それぞれだったのではないでしょうか?

ともかく、ようやくを使った痕跡がある paletou を見つけて、大満足!


Ficheux à échalas

同じようにブドウ畑に支柱を押し込む道具として、「Ficheux à échalas」という形もありました。これはパリに近い地域の農家の所有物のようです。


もうブドウ畑の支柱を埋め込む道具の探究をやめますが、この道具について調べていて気になった点がありました。

昔のブルゴーニュの畑は、今とは全く違って、支柱だらけだったらしいという点です。それについて次の日記に書いきます。

続く


   ☆ ブルゴーニュ・ワイン地図


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コメント
この記事へのコメント
携帯電話から見ているので、なかなかリンク先まで飛んで見られないのですが、今回のは気になります~。
このたびうちも光回線が開通して、来週からネット環境も抜群に良くなりそうです。動画もスムーズに見られるようになります。パソコンで見るのを楽しみにしています!
2011/02/25 | URL | すぎちゃん  [ 編集 ]
v-22すぎちゃんへ

どうもありがとう。
光回線は嬉しいですね。私も東京にいるときはそれなのですが、フランスに戻るとトロトロ動くのではがゆいです。でも、ADSLなんか、私が生きている間には絶対に開通しないだろうと思っていたのが実現したので、それだけで満足しています。

次のサイトでブロードバンドのスピードテストをすると面白いですよ。
http://www.speedtest.jp/

東京では宇宙船なみのスピードで、フランスではスケートボードなみと出ていたのですが、今やってみたらデコトラ級(トラックのこと?)と出ました。深夜で回線があいているから早いのか、知らないうちに改善されていたのか?... でも、思えば、今回かえってきたときは、「インターネットが遅いぞ~!」という、いつもの苛立ちがなかったような...。
2011/02/26 | URL | Otium  [ 編集 ]
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