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2011/04/15
ブルゴーニュのお隣、昔はブルゴーニュ公国だったジュラ地方に行くことにしました。

夏のように暑い陽気。まだ新緑にはなっていませんが、お花は咲きだしているし、美しい風景が広がっていました。ジュラ地方に行くときには、いつも雨というイメージだったので、こんなに美しい地方だったかと驚きました。

この地方に来たら見たいと思うモンベリアルド種の可愛い牛たちが牧場にいるのを見るのを期待しました。でも、まだ氷点下になる恐れもあるこの時期、素晴らしいミルクを出す牛たちを牧場に出すのをためらっているのか、それほど姿を見せていませんでした。

ジュラ地方に入ってしばし、ようやく牧場で牛たちに出会いました♪



モンベリアルドと呼ぶ乳牛についてはすでに書いているので省略します:
乳牛モンベリアルドはお花が好き?

牛たちは、人を見ると餌を与えに来てくれたと思うのか、みんな寄ってきます。

普通なら、可愛い~♪ と挨拶する私なのですが、このときはギクっとしてしまったのでした。

福島原発に近い地域で、置き去りにされた牛たちが牛舎に残っている姿を映したビデオが重なってしまったのです…。

「あなた、ノイローゼなのだぞ~!」と自分に言い聞かせました。最近覚えた病名「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」ほどでもないでしょうが、かなり異常状態になっているはず。

春にしては強すぎるくらいの日差しを浴びて平和そうな牛たち…。
そして、牛舎の檻に入っていて、息も絶えだえの牛たち…。 ...。...。


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この旅行の少し前には、もう野外で食事ができるようになったと、友人がバーベキュー・パーティーに招待してくれました。

そのときに来ていた犬のエリオット君は、私に恋してしまったらしい。ぎゃれついてきて、どうしようもないくらいになりました。友人たちはあきれてしまい、飼い主はエリオットを呼んで、おとなしくするように命令しました。

犬をペットにした経験はないのですが、犬って、こんなに人間を慕ってしまうものなのですね…。

このときも、震災の被災地で避難所には連れて行けないからと放置されて、徒党を組んで生きている犬たちの映像が目に浮かんで、いとおしくなってしまいました。

猫たちは、ネズミでも探して生きのびていてくれると良いのだけれど...。


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その、もう少し前のこと。

遊びに来た友達と、おつまみばかりで昼食代わりの食事をしたあと、なんだか落ち込んでしまて、涙が出てきました。

私が嘆いていたって、何の役にもたたない。
元気をださなきゃ~!

そう思って、急きょ、昼に来た友人を中心にした親しい人たちを夕食に招待することにしました。

急にご招待の電話をしたのに、なぜか全員から食事に来るという返事が返ってきました。

それから数時間、ありあわせの食材でどんな料理を作れるかを考えて(町に住んでいるわけではないので、お店に調達に走るわけにはいきませんから!)、招待客の嫌いなものは出さないで何ができるかを考えて、忙しい時間を過ごしました。

友人たちは、そんなに褒めてくれなくても良い私の料理も絶賛してくれて、6時間くらいかけた夕食は楽しいひと時になりました。

クヨクヨしてもどうしようもないときには、何か慌ただしいことをするに限る! 美味しいものをお腹いっぱい食べるのが一番。それが気分転換になる。

でもね。被災地にいる人たちは、そんな気晴らしのひと時なんかはできないのですよね…。友人たちが帰ったあとには、やはり、また落ち込みました…。


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1カ月余り、ブログを書けないでいました。

フランスではシビアな報道がなされるなか(フランスは原発大国ですから、やはり御用学者が素人でもおかしいと分かる発言をしていましたが、ちゃんと調査して報道しているメディアもあった)、日本は「だいじょうぶ、たいじょうぶ」の路線。

「ただちに健康に被害が出る値ではない」という言い方には腹がたちました。フランスのメディアは放射能の晩発障害についても言及していました。

パニックになったら収拾がつかないから、という政府の態度なのでしょう。それで、フランスで報道されていることや、この際に勉強した日本で原発反対を唱えている主張なんかをブログで書くべきではない、と自分にブレーキをかけていました。

でも、最近は、日本の報道も変わってきているように見えます。でも、中間を飛び越してしまっている。現実は現実として受け止めるけれど、よけいな心配は生じさせないように、ちゃんと情報公開をして欲しいです…。


こんな日記は書いておく価値がないのですが、ブログを1カ月以上更新しないでいたら、あたかも放置されたブログであるかのようにトップに広告が入るようになってしまったので入れてみました。


広告に依存せずにニュースを発信しているビデオニュース・ドットコムの映像です。


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カテゴリー: 日本 | Comment (6) | Top
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コメント
この記事へのコメント
こんばんは! ブログが止まっているので気になっておりましたが、漸くに。 書いて下さって嬉しいです、本当に!!
Otiumさんの書かれているご自分の気持ちの状態、良く分かります。 私はなんとかブログを続けていましたが、やはり気持ちが停滞していました。 それでも熱っぽく訴える事も、イタリアの報道についてどうこう言う事も、自分が落ち込んでいる、というのも書きたくはなかったです、Otiumさんと同じですから、良く分かります。 自分が既に若い頃のように、大きな声で熱っぽく語る事が出来なくなっている事にも気がつきました。

そのうちに、逆にブログを書くことを励まして貰っている事に気がつきました。 一時の気休めでも、それによってまた立ち向かう事が出来る、という様な感じで。
それが重なってから、私も腹をくくるというか、中途半端ではダメだ、と思うようになり、いつもの調子で続けるようになりました。 かといって、忘れてはいないし、気にかかる事も同じなのですけど。
Otiumさん、私がこんな事を書いたから、あなたの気が即休まる物でもない、とは分かっていますが、でも、似た者もいる、と知って頂きたくて。

この19日から、5日間だけですけど日本、広島に行って来ます、仲間に会いに。 日本食をしっかり食べて来ますね。  では、  また。
2011/04/17 | URL | shinkai  [ 編集 ]
お久しぶりです
久しぶりの更新ですね。また書いてくれて、うれしいです。
日本と、日本以外の国では報道の目線がおそらく違うから、かえって日本で日本の報道に接してる方が、受けるショックは少ないかもしれませんね。
それにしても「ただちに健康に影響が出る値ではない」という言い回し、「ただちに~ではない」なら時間が経ったらどうなのか、と言いたくなりますよね。一連の公開された情報でも何か隠されてるという印象を受けますし、そう感じている人も多いように思います。
そういう疑念も抱きつつ、被災地の人たちは生きていくだけでも大変な思いをしてるのだろうから…と、せめてもの募金を募金箱を見かけるたび少しずつでもしています。無事な私たちが今だけでなく息長く支えていこう、とみんなが小さなアクションを起こしています。それでもなかなか被災者の日々の生活の質が改善されない様子なのが、もどかしいです。被災から一ヶ月、一度もお風呂に入れてない避難所も十数箇所あって、把握できないだけで実はもっと多いかもしれないのだという報道もありました。
しばらく他の地域の宿泊施設に滞在させたりできないのかななどと、どうにかしてあげたい気持ちでいっぱいです。
2011/04/18 | URL | すぎちゃん  [ 編集 ]
v-22shinkaiさんへ

どうもありがとうございます。shinkaiさんのブログは読ませていただいていましたが、お気持ちは私と同じで、それでもいつも通りにブログを書いていらっしゃるのだろうなと思っていました。外国に住んでいると、やたらに日本が愛おしくなってしまうものなのですよね...。

日本にいらっしゃるのですか。楽しいご滞在になりますように!
2011/04/19 | URL | Otium  [ 編集 ]
Re: お久しぶりです
v-22すぎちゃんへ

ブログの更新をしないで1カ月もたってしまっていました。何か一つ区切りの日記を入れてから、普通の出来事を書くしかないと思ったのですが、その区切りを書くことができませんでした...。

>公開された情報でも何か隠されてるという印象を受けますし、そう感じている人も多いように思います。
⇒ 「何か隠されている」という感じの程度ですか~?! 私は原発問題に全く無知だったので、この際、色々と調べまくってしまくっているのですが、知らなかったことが次々に出てくるのでショックを受けています...。

阪神・淡路大震災のときには日本にいたのですが、燃える神戸の町の上をマスコミのヘリコプターばかりが飛んでいるのをテレビで見て、おかしい~!と憤ったのですが、その後、日本は震災に対して対策をするようになったかと思ったら、そうでもないような...。これだけ頻繁に地震がおこるのだし、日本は経済大国なのですから、どこで天災がおこっても対処できるような体制を整えた国にしておいても良かったのに...。でも今回は、災害規模がとてつもなく大きいうえに、原発問題まで上乗せされている。政治家たちが、他人事のようにノンキな発言をしたりしているので驚きます。

今日は、何年か前に行った福島の酪農家が廃業を決めたということを知ってショックを受けたところです。放牧ならではの美味しいミルクをつくっているのが消費者に受けてファンを持っていたのですが、放牧だと、もろに放射能を受けてしまう。どうなるか分からない状態でミルクを絞って捨てる生活を続けるより、早々に決断したのは良かったと思います。でも、どんなに辛い思いをされたか...。地震や津波で被害を受けた農家ではないのです。

天災はおこる。私だって、故郷の東京にいるときに直下型地震がきたら、逃げようなんて思わない覚悟でいます。でも、人災が人を不幸のどん底に落ち込ませるのは許せない!...
2011/04/19 | URL | Otium  [ 編集 ]
またOtiumさんのお話を聞けて嬉しいです。
それにしても、いまだに原子力発電所の事故、それによる被災の先行きが見えないのは不安です。それなのに、この一ヶ月以上、新聞を見ていて、震災の大変な現況の報道は毎日載っているのに、この事故があったにもかかわらず、まとまった大きなエネルギー問題の特集のようなものがほとんどないように思います。4月は統一地方選挙でしたが、選挙も、自粛・節約ムードで、これまであった選挙カーでの連呼がないのはいいのですが、どの人がどういうことを訴えているのか、選挙民は何を材料に選択をすれば良いか、など、それもメディアができることは多いと思うのですが、選挙の記事もほんとに少なかったです。エネルギー問題やあるべき復興の方向について、何も脱原発や政府批判記事を載せてほしいというのではなくて、まとまった政策比較の特集、考える材料を広く提供する記事を読みたいと思うのですが、メディアがほんとにまともでない感じがします。
2011/04/26 | URL | Saule  [ 編集 ]
Re:
v-22Sauleさんへ

フランスにいて日本で起きていることは分からないと思っていて、今までは日本のニュースを探ってみようとはしなかった私なのですが、3/11以来は毎日追ってしまっています。普通の報道はひどく偏っているのは震災勃発時から分かったので、インターネットで配信されている体制派ではないニュースをおもに見ています。

>新聞を見ていて、震災の大変な現況の報道は毎日載っているのに、この事故があったにもかかわらず、まとまった大きなエネルギー問題の特集のようなものがほとんどないように思います。
⇒ やはりそうなのですか。一般的なニュースでは、福島原発が爆発した直後を例外とすれば、問題が鎮静しているかのように報道しているように見えるので奇妙でした。フランスには広告を全く入れない新聞がありますが(Canard Enchaîné)、こういうのが日本にもあったらな...。原子力が安上がりなどというのも、事故が起こった時の膨大な費用を計算に入れなくても、交付金や、原発アレルギーを解消するために使っている膨大な支出を加えたら、決して安上がりではないことが検証できるはずだと思うのです。

今回の選挙は、本来なら誰を支持するかを真剣に考えるべきときだったと思うのですが、なんとなくごまかされてしまったのではないかと感じました。盛り上がったのは義援金募集だけだったような...。

政治問題をひとことで私に解説してくれるフランスの学者さんが今回言ったのは、「日本の原発はロビー活動で推進されている」でした。こんな危機が訪れたにもかかわらず、日本の政治や、日本人の考え方が変わるのは、おいそれとはいかないのだろうな、と思ってしまいました。
2011/04/26 | URL | Otium  [ 編集 ]
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