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2011/04/18
先日からエッフェル塔のことを考えてしまっています。




第一次世界大戦が終わって、パリでは好景気になっていた時期のある日。新聞を読んでいたヴィクトール・ルースティグ(Victor Lustig)にインスピレーションが閃きました。

記事は、政府がエッフェル塔を維持するお金に困っているというもの。

1889年のパリ万博のために建設されたエッフェル塔は、1909年には解体する予定だったのに残されていたのだそうです。従って、そんなに長く耐えるような建物にはしていなかった。このまま残すなら、大規模な修復工事をしておく必要があるけれど、費用は膨大になってしまう…。

記事の最後は、「エッフェル塔を売らなければならないのだろうか?」と結ばれていたそうです。

Victor Lustigヴィクトール・ルースティグはボヘミア(当時はオーストリア=ハンガリー帝国)生まれの詐欺師なのです。


ルースティグに閃いたのは、
エッフェル塔が売れる!

エッフェル塔を解体して払い下げることになった、という詐欺。鋼鉄の需要が高まっていた時期でしょうから、もっともらしい話しになります。


5か国語を話せ、すでに詐欺師としての実績も積んでいましたルースティグは、ただちにアイディアを実行に移します。

*この詐欺事件の記述は少しバリエーションがあるのですが、次のようなストーリーです。

ルースティグはエッフェル塔解体を知らせる手紙を、パリ市のレターヘッドがついた便箋で大手屑鉄業者に送りました。会合はパリのコンコルド広場にある高級ホテル クリヨン。

彼はパリ市の契約担当官で、政府の要請で動いていると名乗り、エッフェル塔を解体するので7,000トンの銅鉄を買い取れるチャンスがあるのだと告げ、さらに集まった業者5名を連れてエッフェル塔も視察させています。

これをビジネス・チャンスにしたいと目論んだポワソンという名の業者がエッフェル塔を買いたいと名乗りをあげ、ルュスティグは膨大なコミッションを獲得しました。

その後、ポワソン氏は詐欺だったと分かったのですが、余りにもバカバカしい詐欺にあったというのは恥になると思ったらしく警察には届けなかったそうです。

ポワソン(魚)という名前も滑稽なのです。フランス語でエイプリルフールは「ポワソン・ダブリル(4月の魚)」なのですから!

ついでに、ルースティグ(Lustig)をドイツ語だとして英語に訳すとfunny。


エッフェル塔を売ってしまった後も詐欺がばれなかったので、ルースティグはまた同じ手口でエッフェル塔を売りました。でも、そのときは発覚して逃げたのだそうです。


小さな嘘だとばれやすいけれど、とてつもないホラだと人は簡単に騙せる。
そういうお話しだと思います。


ふつう詐欺といえば、だましてお金をせしめる手口のことですよね。逆に、お金をばらまいてだますのは詐欺とは言わないのかな?...




気になったので調べてみました:

科学者たちが地球の温暖化を問題にするようになったのは1970年代だそうですが、広く問題にされるようになったのは1990年代に入ってからではないでしょうか?

日本に原子力基本法が制定されたのは1955年で、1963年に初めての原子力発電が行われていました。




フランスでも、「原子力発電をやめたらロウソクで生活するようになるのだ」と言う人がいます。でも、極端な比喩ではないですか?...



日本は原子力に頼らなくても電気を供給できると主張するジャーナリスト(左)と研究者(右)の出版物(ともに発行は2010年):



原子力PRについて、私は浅はかにも気に留めたことがなかったのですが(無意識に入っていた?)、この関係のポスターを並べてくださっているブログがありました。う~っ!...
原子力エネルギーポスター展 これからもずうっと、原子力


なぜ警告を続けるのか〜京大原子炉実験所・”異端”の研究者たち〜

2008年に放送された毎日放送の映像
この動画は2011年4月29日に削除されたと出るのですが、今現在のところは見えています。


原子力発電所問題に関しては、「想定不適当事故」という言葉が1975年から使われているのだそうです。今回の福島原発のように冷却のための電源が途絶えたら事故が起こるという学説も出ていたのですが、そんなのはめったにないからことだから「不適当」として葬られていたそうです。そんなことまで考えていたら原発を建設・維持することはないので無視するしかないようです。

小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ


電力会社とメディアの癒着

2011年4月8日朝日ニュースター放送


私が子どもの頃には原子力発電などという言葉のは教科書に出てこなかったと思うのですが、2008年に改訂された新学習指導要領では原子力が重視されるようになっていたそうです。

原子力発電に関する小中学生向けの副読本(文部科学省と経済産業省が作製した)にある「大きな地震や津波にも耐えられる」、「放射性物質がもれないようしっかり守られている」という記載は事実に反しているとして、文科相は2011年4月15日の記者会見で内容を見直す考えを明らかにしたとのこと。でも、どういう風に内容を書き換えるのでしょうね?...

問題の副読本は日本原子力文化振興財団のホームページから削除され、配られていたパンフレットは回収されるそうですが、今のところは国立国会図書館インターネット資料収集保存事業のサイトで閲覧することができます。ふ~ん、こんな風に教育していたのだ...、と分かって興味深いです。
なるほど! 原子力AtoZ|パンフレット



ついでに、日本の政治家の問題発言のビデオもリンクしようと思ったのですが、全部消えてしまっていました。何かあるのではないでしょうか?... フランスでは政治家の問題発言などはアクセス数が跳ね上がって、「そんなこと言ったの?」と思ってインターネットで検索するとすぐに取り出せるし、本人たちは消したいと思うのでしょうけれど、いつまでもビデオが残ってしまっているのですけど...。



原発推進広告に関する著書検索

外部リンク:
フランスねこのNews Watching - フランス語で発信される福島原発事故関連記事
日本で批判されたカナール・アンシェネ紙:  (2) Les Shadoks
☆ 東京新聞: 核燃料サイクルに12兆円 コスト年1600億円 国民負担続く
忘れるな!福島原発事故の主犯は安倍晋三だ! 第一次政権時に地震対策拒否、事故後もメディア恫喝で隠蔽… 2017.03.11


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コメント
この記事へのコメント
Re: はじめまして
コメントありがとうございます。非公開コメントなのですが、特に問題がないと思うのでお返事させていただいてしまいます。

エッフェル塔に思い出がおありなのですね。建設当時は古都パリには相応しくないと反対する人たちもかなりあったそうですが、今では名所になっていて、パリの街に溶け込んでいると見えますよね。エッフェル氏はブルゴーニュのディジョン出身の建築家なので、褒められると嬉しいです♪

ブログを気に入ってくださって嬉しいです。しばらくブログの更新をできないでいたのですが、また以前のように書きはじめるつもりなので、どうぞよろしくお願いします。
2011/04/22 | URL | Otium  [ 編集 ]
おはよーございます
早速のご返事ありがとうございます。
よく分からずに非公開にしましたので大丈夫です(笑)
お気遣い感謝いたします。

私の手元に松浦寿輝『エッフェル塔試論』という本があります。
いつか読んでみようと思ってそのままになっていましたが、なるたけ早く読んでみるようにします(笑)



フランスはひとつの意見に右にならえというところがなくていいなと思いますが、幻想でしょうか? たとえばジョゼ・ボベ氏はホントに農民の味方なのでしょうか?

またお便りさせてくださいね。
これから仕事に行ってきます(笑)

2011/04/23 | URL | sagnan  [ 編集 ]
Re: おはよーございます
v-22sagnanさんへ

>フランスはひとつの意見に右にならえというところがなくていいなと思いますが、幻想でしょうか?
⇒ これは私も感じることです。自分の意見を言いまくるのでうるさいのではありますが、それに慣れると、たまにそうでない人に出会ったとき、変な人に見えてしまいます(笑)。でも、最近のフランス人たちは子羊のようにおとなしくなったな... という面も感じてきています。

日本は「右にならえ」にしないとやっていけないところがあるので怖いと思っています。逆に、たまに変わったことを主張する才能がある人がいると、かなり簡単に皆が「それにならえ」になるようにも感じます。

>ジョゼ・ボベ氏はホントに農民の味方なのでしょうか?
⇒ フランスの農業者階層では格差が非常に大きいのです。大きな補助金がいく広大な穀物畑を持つ農業者、収入が大きいワイン農家などの高収入を得ている農業者たちと、昔ながらの小規模農業を営むpaysan(農民、百姓)とを分けないと語れません。ジョゼ・ボヴェ氏は「農民」と自ら名乗る農業者たちの組織Confédération paysanneの顔だったので、かなり過激なこともしてニュースを賑わしていたのですが、欧州議会の議員に当選してからは(2009年)そちらに専念していて、テレビなどではほとんど顔が見えなくなってしまいました。でも、今でも環境保護を訴えるし、農民の方の見方という立場は維持していると思っています。

自分たちの祖先は農民だ、とフランス人たちは思っているそうなので、ボヴェ氏のような人は絶大な人気があると感じていたのですが、2007年の大統領選挙ではごくわずかな票しか集めなかったですね。大統領になるほどの度量はなかったにしても、彼が当選していたら、少なくとも今のようにメチャメチャなフランスにはならなかっただろうと思います。
2011/04/24 | URL | Otium  [ 編集 ]
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