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2008/08/15
◆ファーストネームは単純すぎる

フランスでは友達関係の人を呼ぶときにはファーストネームを使います。ところが、フランス人のファーストネームは種類が多くありません。普通はキリスト教の聖人の名前を付けるからなのです。

もっとも、最近は事情が変わってきました。日本の最近の子どもは変わった名前が多いのだそうですが、フランスでも聖人とは関係ない名前を付ける人が多くなったのです。でも、日本ほど自由自在にファーストネームを作っている感じはしません。

ひと世代前、つまり聖人の名前以外のファーストネームを付けなかった世代の人たちの名前というのは、全くバラエティーに富んでいません。ありふれたファーストネームになると、友達関係では同名の人がたくさんいます。

これって、非常に不便です。

だれ誰がどうした、と話されたとき、「ええ~?! あの人が?!」と驚いたりすると、同じ名前の別の人の話しだったりするわけですから!


苗字はバラエティーに富みすぎている

そもそも、ホームパーティーなどで頻繁に会っている人でも、よほど親しい人でないと苗字などは知りません。

ファーストネームは聞いたことがある名前がほとんどなのに比べて、苗字の方はバラエティーに富みすぎているので、一度聞いたくらいでは私は覚えられない。外国の血が混じっている率が高いせいで、とんでもない名前があるのです。

仕事の関係者でもなければ苗字で呼ばないので、使う機会がないから、友達の苗字は聞いてもすぐに忘れる・・・。

「だれ誰」とファーストネームで噂話をされても、どの「だれ誰」のことなのか分からないわけです。

ファーストネームと苗字を知っていれば、フルネームで言えば良いわけですが、それができない。それで私は、どの「だれ誰」かを特定したいときには、ファーストネームの後にその人が住んでいる土地の名前を付けています。

つまり、「清水の次郎長」のような表現。「の(de)」で結ぶのは貴族の名前の特徴なのですが、良いではないですか?!


あだ名は面白い

友達の苗字は覚えなくても問題がない反面、あだ名の方は覚えておかないと、会話にはついていけません。

あだ名は何かのきっかけで作られて、そのコミュニティーで通用してしまっているケースがたくさんあります。そもそも、ファーストネームでは人を特定できないので、あだ名を付けるということになるのではないでしょうか?

むかし、ロシア文学が好きでよく呼んでいたのですが、本にはファーストネームの別名(つまり、あだ名)の一覧表が出ていました。何と言うファーストネームの人は○○と呼ばれるという常識がないと、色々な名前が飛び交うのでストーリーについていけないわけですから、ご親切な配慮!

フランスの場合は、ロシアほどには複雑ではない感じがします。でも、ファーストネームから作られる一般的常識と知っておかなければならないなあだ名もあります。

ジョエルという名前ならジョジョ、アンドレならデデとか・・・。

モードという名前の女の子がいて、家族は彼女のことを「モモ」と呼んでいたのですが、フランス人たちは「そんな名前で呼んだら可哀そうだ」と言っていました。

日本語にしたら「桃」。可愛い名前ではないかと私は思ったのですが、そうじゃないとのこと。モモというのはモハメッドの愛称で使うのが普通なので、女の子をそう呼んだら可哀そうなんだそうです。

この女の子、「にんじん」の主人公を思わせる境遇だったのでした・・・。それで余計に、親が彼女のことをモモと呼ぶことに友人たちは不満を持ったようです。

名前から作るあだ名のほかにも、職業から作られた「あだ名」も存在しています。大工さんが「キツツキ」、パン屋をしていた人が「小麦粉」とか・・・。

子ども時代に作られたらしい、とんでもないのがあります。。「月」とか「口ばし」とか・・・。フランス人でも不思議に思うらしくて、どうしてそんなあだ名が付いているのかと聞いたりしています。


馴染めない?・・・

ファーストネームで年上の人などを呼んだりするのは、日本人なので抵抗があったのですが、いつの間にか慣れてしまいました。でも、あだ名で呼ぶのは未だに抵抗があります。特に変なあだ名を持っている人の場合は、本人を目の前にして使うことはできません・・・。

例えば、「ペペ」と呼ばれている友達。「おじいちゃん」という意味なのですが、なぜそう呼ばれているのかと言うと、大学に入るのが遅くて、みんなより2歳かそこら年上で入って来たので付けられたとのこと。18歳くらいの世代では、ほんのちょっと年上でも「お年寄り」になるのでしょうけど!

普通は友達仲間であだ名で呼び合うのですが、田舎では人間関係が密なので、ファーストネームは無視してあだ名でしか呼ばれないことも多いです。それで、新聞に死亡通知が出るときには、本名の後に「通称○○」と言う風に説明が付いていることがよくあります。そうでないと、見た人が誰のことだか分からないからでしょうね。

というわけで、勝手にあだ名を付けてしまって良いわけですが、私があだ名を付けてしまった人がいるので、次回にご紹介します。

前回の日記の続きを書こうとしたのですが、前置きの説明を入れたら話しがそれてしまいました。

- 続く -


ブログ内リンク:
カフェで「ボクの愛しい人」と呼ばれてしまったのには理由がある 2006/08/14
★ 目次: フランスで感じるキリスト教文化


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コメント
この記事へのコメント
モモ
という名前の女の子、というと、ミヒャエル・エンデの「モモ」を連想しました。この「モモ」の意味は何だったかな。
2008/08/29 | URL | Saule  [ 編集 ]
Re: モモ
v-22Sauleさんへ

ミヒャエル・エンデの作品は読んでいませんでした。「モモ」は日本ではベストセラーのようなのに!

ストーリーを追ってみたら、とてもおもしろそう。さらにエンデも単なる児童文学作家というだけではなくて興味深い思想を持った人のようでした。いつか作品を読んでみたいです。

検索していたら、NHKの番組ビデオが出てきました。長いシリーズなので、まだ途中までしか見ていませんが、なかなか面白い番組です。

「おかねの革命~エンデの遺言」シリーズ  ビデオ:
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=566211

それにしても、モモとは彼女が付けたということになっている名前らしいのですが、どんな意味を持っているのか気になります。
2008/09/01 | URL | Otium  [ 編集 ]
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