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2008/08/18
なんとなく苦手な人がいます。
デデという愛称で呼ばれている男性。たぶんアンドレというのがファーストネームなのだろうと思っています。

良い人だし、愉快で楽しいのですけど・・・
なんと表現したら良いのかな?・・・

・頑固
・自分の価値観を持っていて、それ以外のことは認めない
・伝統に忠実で、新しいことは認めない

フランスには、こういう人のことを示すジェスチャーがあります。頭の両脇に両手を持って行って、それを前に伸ばす。つまり、馬がよそ見をしないで走るようにする道具を付けているようなイメージ。

彼は60歳近い年齢だと思うのですが、そこまで拘らなくても・・・ というところにこだわりを持つのです。

ともかく、ふた事目には「伝統」という言葉を持ち出して、それに外れていると認めない。親しい幼友達(聖歌隊で一緒に歌っていた仲間なのだとか)は、容赦なく反対意見を言っています。言い争いをするのが仲良しの証拠みたい・・・。

良いのではありますが、私はフランスの伝統から外れているわけですから、楽しくない・・・。


マグロのカルパチョを作ったら、網焼きにされた

だいぶ前、友達が「今からバーベキューをするから来ないか」と誘ってきたとき、お刺身にしようと思って買っておいたマグロがあったので、カルパッチョにして前菜用に持っていきました。

みんな喜んだのですが、この頑固者のデデもいて、「生の魚なんか絶対に食べない!」と言います。

生の魚を食べるのは伝統に外れるというのが理由。

そのとき以来、私は彼を「デデ・トラディション」と呼ぶことにしました。デデという名前の人は他にもいるので、何かをプラスした名前にするのは便利なのであります。

言い当てたらしくて、友達の間では彼をデデ・トラディションと呼ぶようになりました。

ところで、生のマグロを頑固に拒絶したデデ・トラディションは、バーベキューでマグロをさっと焼いて食べました。

熱くなった網があったわけですから、そうできてしまったわけです。

おいしいと言って食べるので、私も真似してあぶる程度に焼いてみたのですが、本当においしかったです。

カルパッチョにした味付けが、バーベキューにしても良かったのかも知れません。

新しい発見ができて満足だったのではありますが、このデデ・トラディションには日本食は絶対に作らないぞ~! と思ったのであります。


曲ったことはお嫌い?

先日、こんな画面を目撃しました。先日の日記で書いたバーベキューの食事会のときのこと。

時間通りに行ったら、ごく親しい人たちは食事の準備をしていました。

そのとき、デデ・トラディションは、バーベキューをセッティングしていたのでした。



焼く網が平になっていないと、お肉が均等に焼けないので、バーベキューを平に設置していたのでした。足のところを見ると、石を重ねて調整しているのが分かります。

庭の地面には凸凹がありますよね。それで、平にする・・・ というのは、ガーデンテーブルを置くときなどには注意します。でも、ガタガタしない程度に置いてあれば良いではないですか?

ところが、彼は、こんな道具を使っていたのでした。



棒の真ん中に液体が入っていて、水平でないと液体が平になっていないので分かる、という道具。

フランス人たちは日曜大工をよくするので、この道具を持っている人はそう珍しくはないはず。でも、バーベキューを設置するのにまで使う人って、デデ・トラディション以外にいるのでしょうか?!


ともかく、個性があるというのはフランス人の特徴。そこが面白くて好きなのですけれど・・・。

でも、奥さんは大変なのではないかな? こんな人と生活していると・・・。


蛇足:

デデ・トラディションと呼んだ人。ずっと前にも日記で、彼のこだわりのことを書いていました:
チーズのことで大喧嘩?! 2005/08/08

やはり個性が強い人は面白くて印象的なのかな?・・・

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カテゴリー: フランス人 | Comment (8) | Top
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コメント
この記事へのコメント
デデ・トラディション!
ピッタリとはまったあだ名ですね!
マグロのカルパッチョ焼き、意外だったけどおいしそうですね。
でも日本食が嫌われるのは悲しいので避けたほうがいいかもしれませんね~(涙)
デデ・トラディションさんが参加するフェットはちょっと緊張しますね。
自分のこだわりが相手に不快感を与えないように気をつけよう~!と思いました。
「pepe犬・トラディション」と呼ばれないようにしなきゃ!(笑)
2008/09/02 | URL | pepe犬  [ 編集 ]
なんか、そういうこだわりのある人多そうですね~。
私のまわりでは、年をとった人にこだわりのある…というか、頑固な人が多いです。なぜか、男性限定。
こだわるというか、譲らないことで自分の存在意義を確かめているというのか…。自信がなくなるのかな。

フランス人のこだわりは、またちょっと違う気がしますが…。

2008/09/03 | URL | すぎちゃん  [ 編集 ]
Re: デデ・トラディション!
v-22pepe犬さんへ

デデ・トラディションが色々こだわりを主張するのは、始めのうちはふざけて言っているのだろうと思っていたのですが、だんだん本気なのだと分かってきました。でも、食べ物に関して、ここまで頑固な人というのは珍しいと思います。頑固というとブルターニュ人ですが、デデほどには頑張らないと思う。

>自分のこだわりが相手に不快感を与えないように気をつけよう~!と思いました。

フランスでは、ある程度は自己主張をしないと人格を評価してもらえない傾向があるので、どの程度に止めるかが難しいですね~。
2008/09/03 | URL | Otium  [ 編集 ]
v-22すぎちゃんへ

そう言われてみると、頑固なのは、男性、しかもお年寄りが多いですね。

>こだわるというか、譲らないことで自分の存在意義を確かめているというのか…。自信がなくなるのかな。

これが原因な感じが私もします!

2008/09/03 | URL | Otium  [ 編集 ]
怪我の功名でおいしかったあぶったまぐろは「かつおのたたき」と同じような感じでしょうね。で、昔はあまりしませんでしたが、今は、お寿司でも、「炙り」ってよく使いますよ。

あと、日本で頑固なのは男性、という、それはそうかもしれないけれど、日本の女の人は、単にそういう男に合わせる(少なくとも表面では)ということが多い、という印象もわたしは持っていますが。ほとんど合わせないわたしは受けが悪い「頑固なおばあさん」なんですよ。
2008/09/03 | URL | Saule  [ 編集 ]
v-22Sauleさんへ

お寿司の「炙り」を検索してみたら、本当にたくさんでてきました。良いことを教えていただきました。マグロの色が余り美しくないのに当たることがあるので(この週末のホームぺーティーで作る刺身用に入手したときも、そうでした)、この次は、そういうときには「炙り」というのをやってみようと思いました。

>日本の女の人は、単にそういう男に合わせる(少なくとも表面では)ということが多い

フランス人たちは「日本では女性が虐げられているんだってね」と言うのですが、いちがいにそうだとも言えないと私は思っています。日本の男性たちは子どもみたいに我儘で、女性の方はそういうのを上手に扱うという気もするのです。でも、私も「合わせない」人間です。男性を相手にすると、言いたいことを言えてしまう傾向にあります。Sauleさんが「頑固なおばあさん」ということはありえないと思いますよ~!
2008/09/04 | URL | Otium  [ 編集 ]
日本の女性の話
あまりここにふさわしい話題ではないのですが、上記のような感想を持った理由のひとつに、日本で有名なフェミニストの上野東大教授の本があります。少し前に各国の高齢者政策について調べていたときに、わたしはベストセラーのたぐいは普通は読まないのですが、日本ではとても売れているらしい「おひとりさまの老後」という本を、どういうことが書かれているのか、と図書館で借りてみたんです。そうしたら「女同士の食卓に男は呼ばない」という一節があり、その主旨は、「親しい人たちとうちとけた食事を楽しみたいときは、女だけにする。男は呼ばない。男が入ると、話題が変わるし、男の意を迎えるホステス役をする女が必ず出るからである。自分でもやりかねないので怖い。男と一緒に食事をするならば、それは好きな人と差し向かいに限る。それなら相手の男は自分専属で心配りをしてくれるから。」というものでした。これ、ほんとうにそう書いてあったんですよ。わたしは、正直言って、あいた口がふさがらない、くらいあきれもし、驚きもしました。これが日本の女性運動の理論的指導者が不特定多数の読者に向かって書くことであり、かつ、たくさんの読者がその本を良いと思っているだなんて。

もちろん、わたし自身は、男だろうが女だろうが、誰とでも気がねなく話をできることを楽しみます。Otiumさんもそうでしょう。デデさんみたいな個性もそれはそれで。

あまりに驚いたのと、フランスでは、そんな風に考える女の人はいないのではないかと思いまして、ちょっと長く書きました。(本全体も、どこがそんなにいいのか、わたしには理解できない薄っぺらなもので残念でした。)
2008/09/05 | URL | Saule  [ 編集 ]
Re: 日本の女性の話
v-22Sauleさんへ

「おひとりさまの老後」からの引用、興味深く拝見しました。

実は、私はフェミニズムというには嫌悪感を感じています。男尊女卑の考え方と裏返しみたいに見えるし、偏見とヒステリックな感じがあるように受けてしまうのです。人格や性格の差の方が大きいと思うので、男か女かで二等分してしまうのには抵抗があります。

「女同士の食卓に男は呼ばない」というのは、私のフェミニストのイメージに合致してしまっているので、全く違和感を感じませんでした。私などは、ホスト役の女性が登場すると、男性をやりこめる女性がいた時の中和剤になって良いとか思ってしまったりします。

一緒に食卓を囲みたくないという人を特定するとき、男性か女性かととは別の好みがないとしたら不思議です・・・。同性どうしならではの話がはずむ可能性もあるわけですが、普通からいったら、色々違う意見の人が集まっているのがおもしろいので、男性が入っていた方が話題が広がる可能性が高いわけですから。といっても、つまらない話ししかできない男性も多々いるわけで、やはり男か女かでは人選はできないと思う・・・。

>フランスでは、そんな風に考える女の人はいないのではないかと思いまして

いないことはないとは思いますが、例外的存在でしょうね。フランスでは、食事の席は男女半々になるように招待客を調整する傾向にあります。ホームパーティーで席を決める律儀な人は(日本の結婚披露宴のように札をたてる!)、男女交互にするのが普通でしょうね。しかも夫婦を離したりするので(たぶん会話を広げる手段なのだと思う)、知らない人たちが集まっている席だと、誰と誰が夫婦なのか最後まで分からないことも多々あります。

とはいえ、ブルゴーニュのブレス地方というところでは、伝統的には男性が座る側の前に女性が並んで座るそうなので(今ではもうしなくなっていると思いますが)、フランスと言っても一概にこうだとは言えないのでしょうけれど。

フランスで良いなと思う点は、異性同士でも普通の友達として付き合えることです。日本だと、男性と会っていると恋愛感情があるという前提をもたれるのが嫌いです。異性でもおしゃべりが楽しい人がいるわけで、そういう人たちと普通の友達として付き合えないのは人生をつまらなくすると思う。

フランスの女性ジャーナリストが書いた本に、「男たちよ、元気か?」というのがあって、10年くらい前ですが興味深く読みました。クリスチアーヌ・コランジュ(Christiane Collange)著、早川書房。なぜフランスではアメリカと違って男女の仲が良いのかということから書いた本のようです。大勢の男性たちにインタビューして、本音を聞き出している内容です。フランスでは女性がしたい放題をして、男性たちが女性にかしずいているように見えるので、どうしてフランス男性たちは耐えられるのだろう? という私の疑問にいくらか答えてくれる本でした。インタビューを重ねていると、「男はつらいよ」の側面がでてきているのでした!

私の読書メモには、こんな書き抜きをしていました:

「女には三種類ある。手を焼く女と手を焼かせる女と手を焼きたくなる女だ」 (ポール・ヴァレリイ)

「男は女をほめながら女に害をなし、女は男をけなしながら男に益をなす。これが男と女の違いですよ」 (ある内科医)

将来の家事分担予測:
手伝いのできない男はいなくなり、手伝わせることができない女だけになるだろう。

女性開放の次のステップはそこにある。思惑なしに遊ぶ術を学ぶこと。仕事への権利を獲得したのだから、今度は男と同様娯楽への権利をかちとらねばならない。余分なものに情熱をもって育てるこにより、そこになんらかの価値を生みだす。こういう術にかけては、男たちはわれわれよりはるかに優秀だ。彼らは遊びの術を心得ているばかりでなく、それを必要としている。退屈すると、彼らは攻撃的で凶暴になる。女が退屈すると、めそめそし、気力をなくし、陰気に沈みこみ、せいぜい自分を破壊するだけた。男が退屈すると、他人を恨む。
2008/09/07 | URL | Otium  [ 編集 ]
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