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2006/09/21
今の時期、フランスでは「ペッシュ・ド・ヴィーニュ」と呼ばれる桃がお店に並びます。




朝市で売られていたペッシュ・ド・ヴィーニュ。

切ったところをアップして右下に入れました。みどとに赤いでしょう?



◆ブドウ畑の桃(ペッシュ・ド・ヴィーニュ)


「ペッシュ・ド・ヴィーニュ(pêche de vigne)」とは、直訳すれば「ブドウ畑の桃」。

本当にブドウ畑の中に植えられていた桃なのだそうです。中年以上のブルゴーニュの友人たちは、昔はブドウ畑にはよくあったのだと言っています。

ブドウの栽培は果樹園と同じ土壌が適しているので、考えれば当然のこと。

でもブドウ畑に桃の木が植えられていたのは、ブルゴーニュでも貧しい多品種栽培農家がたくさんあった時代の話しのようです。

ワイン農家が豊かになった今、ブルゴーニュにあるブドウ畑で桃の木を見かけることはまずありません。そんな余計なものは畑から除いてしまったのでしょう。

市場に出ている「ブドウ畑の桃」は、品種の名前に過ぎないのであって、専門の果樹園で収穫された桃なのでしょうね・・・。

いつかブドウ畑に桃の木があるのを見つけて、喜んで写真を撮ったことがあるのですが、他の写真の中に紛れて見失ってしまいました・・・。

価値のない写真ではあります。ブドウ畑に、普通に見える桃の木があるというだけのことですから!


◆「ブドウ畑の・・・」と付いているから美味しいと感じるのではない!

私が日常使う言葉を使う頻度で統計したら、「ヴィーニュ(ブドウ畑)」と言う言葉は、かなり上位になるかも知れません。ブドウ畑がない地方では、そんなに使う機会はない単語なのでしょうが。

「ヴィーニュ」という言葉の響きだけでも嬉しくなります。それで、「ブドウ畑の桃」などという名前がついていると、他の種類の桃よりランクを上にしてしまいます!

そういう感情的なものを無視しても、味が濃厚で、とても美味しい桃です。

スーパーなどでは見るからに食欲を誘われない外観のものも売っていますが、ちゃんと完熟しているものは本当に美味しい・・・。とろけるような味です。

美味しそうな桃を買えたときは嬉しいけれど、すぐに食べないと痛み始めるのが問題!

上に写真を入れた桃を買ったときには、すぐに食べないものは発泡性ワイン(シャンパンより安いクレマン)に漬けて保存してみました。


◆赤い桃は日本にもあるのだろうか?

「ら・ふらんす」などという名前を付けた洋ナシもある日本。果物の宝庫、日本...。

ですから、この「ブドウ畑の桃」が存在しないはずはない!






インターネットで検索してみたら、「ペッシュ・ド・ヴィーニュ」と名づけられたケーキが見つかりました。

あるぞ、あるぞ! きっと、ブドウ畑の桃も日本で育てられているのだ・・・。

そう思ったのですが、それらしき果物が見つかりません。


「ブドウ畑の桃」をキーワードにして検索してみたら...

こちらが出てきました。 ↓



ブドウ畑の桃ランプベルジェオイル ブドウ畑の桃 500ml


でも、果物ではありませんでした。

香りを楽しむには嬉しいオイルではありますが...。


さらに検索してみたら、
やっとケーキの材料になりそうなのが出てきました ↓

冷凍 ペーシュ ヴィーニュ(赤桃)ピューレ 100%

「日本の果物は世界一なのだ!」という農業関係者が日本にいらっしゃるのに、なにも冷凍を輸入することはないと思うのですけれど・・・。

でも輸入してしまうということは、この赤い桃は日本にはないということになるのでしょうか?・・


◆ブドウ畑の桃でつくったリキュールを持っていたことを思い出す

さらに、しつこく検索してみたら...

ペッシュ・ド・ヴィーニュから作ったリキュールが出てきました。

こちら ↓


このリキュールには香りがあって、とっても美味しいのです。

いつか買ったボトルを、すっかり忘れていました。長持ちするので、まだ大丈夫のはず。

戸棚の奥から出しておかないと忘れてしまう!...

このリキュールは、そのまま飲んだり、デザートづくりに利用したりしても良いのですが、ブルゴーニュでは「キール」と呼ばれる食前酒のバリエーションを作るのに使います。


◆ブルゴーニュが誇る食前酒「キール」にはバリエーションがある

ディジョン市の歴史に残る豪快なキール市長が広めたために「キール」と呼ばれるようになった食前酒。カシス(黒すぐり)のリキュールと白ワインをブレンドするだけ(ただ両方をグラスに入れるだけ)という、いたって簡単なカクテルです。

☆ カシスのキールを作るのに使う クレーム・ド・カシスとは?

そのカシスの代わりに、ペッシュ・ド・ヴィーニュ(ブドウ畑の桃)、フランボワーズ(木いちご)、ミュール(ブラックベリー)などリキュールを使った食前酒があります。お目にかかる機会は少ない食前酒だけに価値があります。


ところで、地元ブルゴーニュには(ディジョンの町と特定すべきではありますが)、キールに対する強いこだわりがあります。

本物のキールであるための条件の一つには、白ワインの選び方があります。

「アリゴテ」という辛口の白ワインを使うことが最低条件!

アリゴテとは、こんなワインです


ブルゴーニュから発信しているブログなので、食前酒キールのことを書かなければとは思っているのですが、後回しにしてしまっています。語り始めると、余りにも長いお話しになってしまうので...。

ブログ内リンク:
★ 目次: ペッシュ・ド・ヴィーニュ(ブドウ畑の桃)
ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03
目次: 食材と料理に関して書いた日記


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カテゴリー: 食材: 果実 | Comment (8) | Top
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コメント
この記事へのコメント
Re:「ブドウ畑の桃」と呼ばれるフランスの桃(09/21)
海外旅行に行きいいな、と思うひとつに果物の売り方があります。 ついつい写真を撮ってしまう。



それにしてもおいしそうな桃です。

食べてみたいです。



2006/09/20 | URL | HappyHoppy  [ 編集 ]
【Re】HappyHoppyさんへ / 果物の売り方
>海外旅行に行きいいな、と思うひとつに果物の売り方があります。 ついつい写真を撮ってしまう。



⇒ ほんとうに絵になりますよね。



イタリアの町に泊まっていたとき、朝起きたら窓の下で朝市の準備が進んでいたので眺めました。そうしたら、果物を売る女性が、小さなパッケージから果物を取り出して(そうして運搬しないと痛むからでしょう)、せっせと美しい山積みにしていきました。へえ、やはり美しく並んでいると売れるから、そんな手間をかけるのか・・・と感心しました。



帰国すると滞在先は東京なのですが、1週間くらいは買い物に行っても何も買う気にならないので困ります。なんでもかんでも、白いお皿にのって、ラップまでかかっている。食欲減退して手がでないのですが、家に帰ってお腹がすいてきても、冷蔵庫には何も食べ物がない!



HappyHoppyさんのところでは、農家の直売所などにも行けるのではないですか? 日本も、地方に行くとおいしい食材が手に入ると感じています。



>それにしてもおいしそうな桃です。食べてみたいです。



⇒ これが食べられるのは今の時期だけです。でも、いつの季節でも、何かしら旬のものがあるのでご安心を! でも、冬は野菜や果物は寂しいかな・・・。日本のようには温室が発達していないらしくて(季節はずれのものは人気がないからか?)、この時期にしか食べられないというものがたくさんあります。

2006/09/20 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
食べてみたいです!
マルシェでキョロキョロしてこようっと!

そしてペッシュ・ド・ヴィーニュのリキュールも探してこよう~っと!

とてもおいしそう~です。

「キール」は大好きな食前酒です。ブルゴーニュのものだったのですね。
2006/09/20 | URL | pepe犬  [ 編集 ]
【Re】pepe犬さんへ / 食べてみたいです!
>マルシェでキョロキョロしてこようっと!



⇒ 少し前まではめったに売られていなかったような気がするのですが、今年はやたらに目についています。そう、マルシェで買われるのが良いですね♪



>ペッシュ・ド・ヴィーニュのリキュールも探してこよう~っと! とてもおいしそう~です。



⇒ カシスよりお上品な味かも知れないです。カシスのように枢機卿色にならないのが寂しいけど、クリスチャンでなかったら気にすることはない!



>「キール」は大好きな食前酒です。ブルゴーニュのものだったのですね。



⇒ そうなのです(エヘン!)。でもPepe犬さんのところはお隣ですものね。ほとんど地元の食前酒のように扱われているかも知れない。

2006/09/21 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
Re:「ブドウ畑の桃」と呼ばれるフランスの桃
桃、とっても 美味しそうです(のuの)



こちらでは、まだらに 赤いのは…見ますが、

真っ赤っていうのは 見た事ないような気がします。

あと 熟しても あんまり固くならない種類のもあるみたいです。

今は こちらも ぶどうの季節です♪

実は、フランスの田舎と気候の似ている(?)と言われてる

山形で暮らしてます。(山形って知ってますか?)



ペッシュ・ド・ヴィーニュのリキュールって聞いて

なんか全然違うものなのに、「赤毛のアン」のきいちごのお酒を

思い出しちゃいました。(><)

ああ、勘違い~。

でも、すっごく美味しそう(のuの)
2006/09/22 | URL | m_azure  [ 編集 ]
【Re】m_azureさんへ / 山形とフランス
>こちらでは、まだらに 赤いのは…見ますが、

>真っ赤っていうのは 見た事ないような気がします。

>あと 熟しても あんまり固くならない種類のもあるみたいです。



⇒ 情報、ありがとうございます。



>今は こちらも ぶどうの季節です♪



⇒ 味覚の秋。嬉しいですね♪



>実は、フランスの田舎と気候の似ている(?)と言われてる山形で暮らしてます。(山形って知ってますか?)



⇒ 残念ながら、山形には行ったことはない気がします。山形はフランスの田舎に似ていると言われるのですか? いつか行って見たいです!



東北はとても好きです。初めて行ってデジャビュ感覚を味わったのが(「懐かしい」と思った!)、フランスと東北でした。



東北弁の響きとイントネーションは、仏語によく似ていると感じています。秋田で講演をしたとき、会場からの質問の意味が分からないと困るからと、通訳(?!)をつけてくれたのですが、すんなり耳に入ってきて通訳さんの助けをえないでも分かりました。気を遣って単語を選んでくれたのでしょうけれど。でも、「んだ~」と聞くと、仏語の「ダコール」に聞こえました! イントネーションが全く同じなのですもの。



2006/09/22 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
Re:「ブドウ畑の桃」と呼ばれるフランスの桃(09/21)
日本にもこの桃にそっくりなのがあります。天津桃と言って、群馬産のをいただいたことがあります。中まで赤く、コンポートにしたら、とても美味しかった。
2006/09/22 | URL | mitsuko  [ 編集 ]
【Re】mitsukoさんへ / ブドウ畑の桃
>日本にもこの桃にそっくりなのがあります。天津桃と言って、群馬産のをいただいたことがあります。中まで赤く、コンポートにしたら、とても美味しかった。



⇒ 貴重な情報をくださり、どうもありがとうございました。



天津桃の写真も見れて大満足です♪



少し調べたところ、天津桃は原種のせいか、甘みが少ないような書き方をしているところが多かったです。コンポートになさったのは最高だったでしょうね。
2006/09/22 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
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