| Login |
2006/10/12
農業国フランスには、ヨーロッパの人たちが憧れる田舎の美しさがあるらしい。

最近のフランスでは、外国人たちがフランスの田舎にある古い家を買っているのがやたらに目につきます。

ヨーロッパ連合ができてから、圏内の行き来が自由になってからなのでしょうか?


◆お隣さんはイギリス人

ブルゴーニュの小さな村(人口50人!)に住む友達の家には小学生がいるのですが、村に来るスクールバスに乗るのは、彼らの子どものほか、イギリス人とオランダ人の子どもで、合計3人。

フランス人は3分の1! なんだか、最近のフランスの田舎の縮図を見せる話しだと思ってしまいました。

下の写真は、ブルゴーニュに住む友達のお隣にあった廃墟です。
イギリス人が、結構な値段を払って買ったところだという話しでした。



昔は農家の納屋か何かだったのではないでしょうか? こんな家も買ってしまうの?! と絶句しました。

屋根がなくなってしまった廃屋でも見事に修復する人はあるのですが、これは何の魅力もない建物なので驚いたのです。

古い家には魅力があります。暖炉や階段などは昔の家ならではの良さがあるので、一軒屋を建てるよりもお金をかけても修復する価値があります。

でも、こんな四角い納屋だったら、何も面白さはないのではないかな?... 窓だってありませんよ~!

それに、フランスの田舎には大工さんが不足しています。膨大な予算を持って業者を雇ってしまわない限りは、家を修復してくれる人を探すのに苦労します。工事を請け負ってくれても、待てど暮らせどやって来てくれないという話しはザラにあります。

そういう問題があるのに、外国人がこの廃墟を修復する苦労は目に見えます。どうするつもりなのかと心配してしまいました。全部自分でやる、というのも十分ありえますが。

* この廃屋の写真は、9月20日の日記(フランス人若夫婦の巣づくり)の続きで入れようと思っていたのに忘れていました。友達の娘さんたちのお隣にあった家です。


◆売られるブルゴーニュ

ペリゴールは美しいので、ブルゴーニュの次に好きな地方にしています。でも旅行したときに、道路に「右側を走れ」などと英語で書いてあったのが気になりました。

歴史的にイギリスと関係があったこともあって、イギリス人に人気があるのだという説明を聞きました。イギリス人しか住んでいない村もありました。

この地方を旅行したのは10年くらい前。ブルゴーニュにもイギリス人が押し寄せてくるとは思っていませんでした。

ブルゴーニュでも、スイス国境寄りの地域ではスイス人が持っている家がたくさんあったのですが、最近は外国人進入が全土に渡ってきているように見えます。だんとつでイギリス人とオランダ人が目立ちます。

ブルゴーニュの田舎では、英語で「あなたのためのブルゴーニュ」と読める不動産屋の名前が書かれたプレートを付けた売り家が目につきます。

すごい言葉ですよ! 怖くなってしまっています。

最近できたインターネット不動産屋で、メインは英語。そのほか、オランダ語とフランス語のページがあるサイトなのですが、かなり成功しているようです。
(サイトへのリンクなんか入れませんよ~!)

イギリス人やオランダ人は、外国人の中でもフランス人とは気質が合わないように見えるのに、大丈夫なのかな?・・・


◆フランスらしさが消えるのは残念...

ブルゴーニュ南部の県にある歴史的建造物を守る会の人たちは、「県全体が売りに出ている!」と嘆いていました。

それを聞いて、その県内にあったお城を思い出しました。大変な財産家の外国人が買って修復し、最近新たな観光スポットとなったお城です。

訪問してみたら、観光局の人が褒めていたように、立派なアンティークの家具をたくさん入れたお城になっていました。

でも、なんだか変なのです...。

特にフランス式庭園が奇妙でした。庭を造園して、大きな噴水をつくって、彫像をたくさんおいていてあって、写真に収めると見栄えがするかもしれない庭...。

内装と造園にお金がかかりすぎて予算をケチったのか、安物の彫像が目についてしまいました。ディズニーランドとは言わないけれど、かなりそれに近いと感じました。

そんなに派手にしないでも良いのに...。なんだか悲しくなってしまいました。

ショックを受けた一例として、お城の正面玄関の写真を入れてみます。



青い街灯が18世紀のお城の正面を飾っているのは不釣合いだと思われませんか?

自分で住む城なら何をしても勝手ですが、ここは観光客に見せるための城として修復しているところなのでショックでした...。

フランス人なら、貧乏からたたきあげた成金でもない限り、由緒ある城の正面に街灯をおくようなことはしないだろうし、しかも、こんなケバケバしい色のペンキは選ばないと思います。

そもそも、フランスの歴史的建造物の修復には厳しいものがあるので、こういう街灯を取り付けることが許可されたことさえ信じられませんでした。よほどの財産家で、自分のしたいようにできる力があったのだろうと思いました。

お城はPRがきいているらしくて、観光バスが来ていて賑わっていました。

本当のお城を見たことがない外国人観光客には喜ばれるのかも知れません。ブルゴーニュにはロワール河流域のように派手なお城はありませんから、ツアーを組む旅行代理店には喜ばれるのかも知れない...。

私は、古びた石の建物でも、昔を彷彿とさせてくれれば、それで良いのだけれど...。薄汚れた石の地味な城だ、と観光客から貶された方がまだマシだと思うのだけれど...。

少し前のフランスには、こういうお金稼ぎが全面に出た歴史的建造物観光スポットというのは見たことがなかったように思います。


◆フランスの田舎家は価格が沸騰

フランスの家は、イギリスに比べると3分の1くらいで買えてしまうのだそうです。

冒頭に書いたスクールバスに乗る子どもがいるイギリス人家族は、イギリスで家を売ったお金でフランスに家を買って、余ったお金で2年間は働かなくて生活できると言っていたそうです。その間に、フランスでどんな商売をするか考えるという計画。

こういう外国人の買い手が現れたのが大きな要因ではないかと思っているのですが、フランスの田舎の不動産は大変な値上がりをしました。

ここ5年くらいの間に、ヨーロッパの人たちが憧れる古い石づくりの民家の値段は2倍や3倍にはなっていると感じます。どうしようもない廃屋でも、ちゃんと売れてしまっています。

それでも、まだフランスの不動産は、近隣諸国に比べて安いのだそうです。

ひと昔前の田舎には「売り家」の看板が多かったのに、もう空き家は足りなくなっているのだそうです。最近「売り家」の文字が見えると、高く売れる機会に売ろうとしているように見えてしまいます。

そのうち、フランス人庶民はフランスに家なんか持てなくなってしまうかも知れない!

ところで、イギリスは税金が安いので、お金持ちのフランス人はイギリスに移住しています。それで人口の調整はできているのでしょうか?!...

喜んではいられないと思うのですが、フランス政府は外国人の不動産取得は問題にしていないように見えます。

どんな国でも、もともと住んでいた人たちが大威張りで住み続めることができるのが自然だと思う。経済活動が低下しているフランス、大丈夫なのかな?...

ブログ内リンク:
★ 目次: 城について書いた記事ピックアップ


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 建築物 | Comment (6) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
ゲッ。。。
お城の外灯の色は趣味が悪すぎですよ。。。

お金がいくらあってもセンスの無いのも困りますよね~。

フランスの財産はフランス人に守ってもらいたいです~!がんばれ~~!
2006/10/12 | URL | pepe犬  [ 編集 ]
Re:フランスへの民族大移動が始まったのか?(10/12)
それぞれの文化が魅力あって 旅をしたり住んでみたりするのに・・・、人が動くのは悪い事ではないと思うのですが意識がないのは困ると思いますね。

景観はみんなのものですもの。
2006/10/12 | URL | HappyHoppy  [ 編集 ]
【Re】pepe犬さんへ / ゲッ。。。
>お城の外灯の色は趣味が悪すぎですよ。。。



⇒ やはり、そう感じます? ガイドさんに「どうして?」と聞いてしまったのですが、フランス王家の色にしたのだという説明でした。



>お金がいくらあってもセンスの無いのも困りますよね~。



⇒ 城の中はそう違和感があるものはなかっただけに残念に思いました。



>フランスの財産はフランス人に守ってもらいたいです~!がんばれ~~!



⇒ 普通は、外国人が所有していても歴史に忠実に修復しているので、フランス人でない人がオーナーだということは意識させないものですが、ここにはびっくりしました・・・。

2006/10/12 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
【Re】HappyHoppyさんへ / 民族大移動
>それぞれの文化が魅力あって 旅をしたり住んでみたりするのに・・・、人が動くのは悪い事ではないと思うのですが意識がないのは困ると思いますね。



⇒ 過疎化しているフランスの農村にとっては、人が入ってくるのは喜ばしいことなのですが、不動産が値上がりしてフランス人に手が出なくなってしまうのは問題ではないかと思います。



>景観はみんなのものですもの。



⇒ フランスでは景観や歴史的建造物の保存に関する規制は非常に厳しいので、変にはならないはずなのですが、この街灯設置が許可されたのは不思議でした。
2006/10/12 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
Re:お城の街灯
見るからに変ですよね。

フランスは歴史に則して修復していると思ったのに、こんなのを許してしまうとはビックリです。



日本は、もっとヒドイのです。

ほんの一部の地域を除いて、歴史もナンのそので、なんでも新しくなっています。

京都だって、京町屋の町並みが3軒続いたその横は鉄骨3階だったりして。

鎌倉も古い大きな住宅であったものが、いつの間にか細かく分割されていたりして現代建築に建て直されて、古都の様相が失われています。

お寺だけが古くても古都とは言えそうにありません。

2006/10/13 | URL | ヒデオ1999  [ 編集 ]
【Re】ヒデオ1999さんへ / お城の街灯
>日本は、もっとヒドイのです。



⇒ これは、もうどうしようもないくらい残念なことですね。鎖国を解いた当初の日本を訪れた外国人たちは、日本の美しさに感嘆していたのに・・・。
2006/10/13 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する