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2008/10/22
前回の日記(フランスで市販されているタルト生地は便利)で、フランスではタルトがよく作られていることを書きました。

タルトの中でも一番ポピュラーなのは、リンゴのタルトでしょうね。
いつか行ったレストランで、こんなことがありました。


レストランでは、林檎タルトなんか食べたくない

ご主人が料理をして、奥さんがお給仕をしているという、田舎町にある庶民的なレストランでした。

お品書きを眺めながら料理を選んでいると、年配のマダムがタルトをのせた皿を持って横切っていきました。胸をはってお皿を持ち、店内を堂々と横切って、それから調理場に戻っていきました。

誰かが注文したものを持って来たというのでもない・・・。
誰かに見せるというのでもない・・・。
どうしてそんなことをしたの? 奇妙・・・。

でも、タルトの方は素晴らしくおいしそうに見えました。

マダムが注文をとりに来たとき、さっき見たタルトをデザートに選びたいと言うと、リンゴのタルトだと答えます。

なあんだ、リンゴ? じゃあ、止めようかな・・・、と私。
リンゴのタルトって、食べ飽きているのです。

でも、おいしそうだったしな・・・。
迷いました。

するとマダムは自慢げに言います。シェフの特製タルトで、とてもおいしいのだ、と。

こんがり焦げた生クリームも見えていたので、普通のタルトと違うのは分かっていました。他に目ぼしいデザートはなかったので、私たちは全員、それを選ぶことにしました。

そこから、おしゃべりになって、なぜマダムがタルトを持って歩いたのか、理由が分かりました。

少し離れた席にいたカップルに、マダムがどんなデザートがあるか言ったとき、女性の方が言ったのだそうです。

レストランに来たのに、リンゴのタルトなんか食べたくないわ!

カップルは別のデザートを選んだのでした。それでマダムは、「ウチの林檎タルトは、そんじょそこらのタルトとは違う!」というのを見せるために林檎タルトを持って歩いた、というわけなのでした。

別に注文してもらいたいから見せて回ったわけでもないのだ、と言います。ただ、見せたかった! つまり、「リンゴのタルトなんか」と言った人に、それを選ばなかったことを後悔させたかっただけらしい!

変なことをするマダムではありましたが、林檎タルトは素晴らしく美味しかったです!

ああいうタルトは、高級レストランだったら、何か美味しそうに感じるようなデザートの名前にしてメニューに乗せるのです。ただ「リンゴのタルト」とだけ言ったら、みんな食べ慣れているタルトを想像してしまいますから。


簡単に作ってしまう私の林檎タルト

私の冷蔵庫には、たいてい前回の日記で書いた市販のタルト生地が入っています。リンゴもたいていストックしている。それで、急なお客さんのときなどには、よくリンゴのタルトを作ります。

私が使っている電子レンジには、タルトが簡単に作れるポジションがあるので、いたって簡単にできてしまうのです。「crisp grill」という機能で、調理が3倍くらい早くなって、しかも普通のオーブンで焼いたように焦げ目もできて仕上がるというもの。

専用のパイ皿も付属しています。まずタルトの生地を4分焼いて、それにリンゴを乗せてから、さらに16分焼きます。
なんと言っても嬉しいのは、絶対に! 失敗しないこと。

みんながチーズを食べているときに抜け出してタルトを作ると、ほんのり温かいタルトが食べられます。つまり、人が集まって食事するときは、それだけフランス人たちは時間をかけて食べるということですが!


私の林檎タルトにアーモンドを乗せているのには理由がある!

私が18番にしているリンゴのタルトは、アーモンドスライスをのせて焼きます ↓

簡単に作れてしまう私の林檎タルト

これまた冷凍庫には必ず入れてあるバニラ・アイスクリームを添えます。そうするとさっぱりして、タルトがたくさん食べられてしまうのです。

ところで、リンゴのタルトは、薄くスライスしたリンゴを整然と並べる必要があります。

こんな具合 ↓

レストランで出された林檎タルト。上にはバニラ・アイスクリームがのっています

* これはレストランで出されたもの。ある程度のレベルのレストランで林檎タルトを出すときには、家庭で作るような大きいのを切り分けて出すというのは避ける傾向にあります。

家庭で大きなタルトを焼くときも、みんなリンゴをきれいに並べていますね。そうするためには、リンゴは形のまま並べて残すように薄切りにして、それをきれいに並べるのですから、とても手間がかかります。

でも、食べれば同じなのですから、苦労してきれいに並べる必要はないではないですか?!

それで、薄切りにしたリンゴをゴチャゴチャにのせて焼いたタルトを出したら、親しい友人に言われてしまいました。

「あなた、リンゴのタルトは、きれいに並べるものなのよ」

別に意地悪で言ったわけではないのです。地球の裏側から来た私は、フランス料理なんかとは無関係で暮らしてきたはず。だから、教えてあげるのが親切、と思うらしくて、よくこの類いのご注意をいただいております。

そう言われてしまってから考えたのが、上に写真を入れた林檎タルトでした。リンゴがちゃんと並んでいないことを隠すために、上にスライスしたアーモンドを乗せて焼いたのです!

リンゴとアーモンドは、けっこう相性が良いみたい。まずいものを出すと、遠慮なくそう言うフランス人たちが、私の林檎タルトはおいしいと言って食べてくれているのですから、そう悪くないのだと思っています♪ 一人で、この大きなタルトを半分食べてしまう人もいます。

タルトのことで日記を2つ書いてしまったのですが、タルトのお話しを書きたくなったのには理由がありました。

- 続く -


その前に、回り道:

ついでなので、私の林檎タルトの作り方をご紹介しておきます。前回の日記に書いた市販のタルト生地と、crisp grill機能がある電子レンジを使っているので、あまり参考にならないかも知れないのですけれど・・・。

タルト生地には、何層にもなっている「pâte feuilletée」というタイプを使っています。もちろん「Pur beurre(純粋にバター)」のもの。色々なメーカーがあるので、どれが美味しいかを試しました。

私流リンゴのタルトの作り方:

(1) タルト生地を広げて、フォークの先を軽くもって生地の上を叩きます。これは、生地に穴を開けるために必要なこと。

それを電子レンジに付属しているタルト皿に、市販のタルト生地をペーパーごと乗せて(ペーパーは、角を切ってタルト皿に合わせる)、crisp grillポジションで4分にセット。

* 生地が焼けるときに持ち上がらないように、豆を敷き詰めたりして重みをつけて焼くのが正式なのだそうですが、私は膨れ上がっても気にしません。どうせリンゴをのせれば沈むのですから!

(2) その間に、リンゴを薄くスライスします。4分過ぎたタルト生地を出して、リンゴのスライスをのせます。

それに、少量のバニラシュガーを混ぜた砂糖をパラパラとふりかける。

* お砂糖の量は、このくらいで良いかなと思う目分量でしています。いい加減な私! リンゴをボールに入れて、そこに砂糖を入れてかき混ぜることもあるのですが、上からパラパラ入れた方が、甘味が不ぞろいで美味しいのではないかと思っています。ただ横着なだけ?!

電子レンジについてきたレシピには、シナモン・パウダーを少し入れるとあったのですが、なぜかフランス人の中にはシナモンが嫌いな人が多いので、入れないことにしました。シナモンが香ると、ひと口も食べてくれない人さえいるのです。

シナモンを入れない代りに、私はカルヴァドスというリンゴから作ったブランデーを少し振りかけています。

最後に、表面を覆うようにアーモンドスライスをまぶす。

(3) それをレンジに入れて、crisp grillポジションで16分をセット。

焼きあがったら、前回の日記でお見せしたように、湿気を払うように網にのせて湿気を払ったら、タルト皿にのせます。

タルトをテーブルに出したら、ケーキを切り分けるのが上手そうな人にお給仕をお願いする。

最初から最後まで手抜き料理♪

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リンゴとヨーグルトのタルト
子どもたちがまだ小さかった頃、よく作ったのが、生地(粉100g、卵2個、サラダオイル1/2カップ、はちみつ、レモン)にヨーグルトを1カップまぜて、そこにリンゴを並べた、リンゴとヨーグルトのタルトでした。その頃、お友達から勧められて買ったケーキの本に載っていて、「ヨーグルトポムポム」という名前がつけられていました。
わたしはもう作らなくなって、今は娘が同じレシピで作っています。
2008/10/26 | URL | Fusako  [ 編集 ]
Re: リンゴとヨーグルトのタルト
v-22Sauleさんへ

ヨーグルトを使うとは珍しいですね。「ヨーグルトポムポム」という名前が良いな~♪
2008/10/26 | URL | Otium  [ 編集 ]
リンゴのタルト
こないだ行ったところでは、タルト・タタンが出ました。これも、代表的なリンゴのタルトですよね。
2008/11/17 | URL | Saule  [ 編集 ]
Re: リンゴのタルト
タルト・タタンは、「懐かしいデザートなんだ」と説明されたことがあります。時々、庶民的なレストランのデザートのチョイスにあるのを見かけます。

生クリームもたっぷり添えられていて、かなりの量がでます。お腹にもたれるデザートなので、今では敬遠する人が多くなったのではないかしら? 私もデザートのときには腹がいっぱいになっていることが多いので、タルト・タタンはめったに食べないです。食欲旺盛の子どもたちがいる家庭では今でも定番のデザートなのかも知れませんが、持ちよりパーティーなどに持ってくる人は見たことがないです。

前回の日記で市販タルト生地がどんなかを見せるためにリンクしたビデオがタルト・タタンで、これを見て、あんがい簡単に作れるのだな、と思ったのでした。リンゴのタルトを作って失敗した人が、ごまかしにやってみたのがうけて生まれたとか聞いていましたが、なるほど、タルト生地を上に乗せるのだと知りました。
2008/11/17 | URL | Otium  [ 編集 ]
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