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2017/09/20
こういう繊細な味があり、自分では絶対に真似できない料理を出すレストランが私は好き、という代表的な店に久しぶりに行きました。

ミシュランの1つ星を持つブルゴーニュのレストランなのですが、平日のランチではとても安く食事できるのも気に入っている理由の1つ。


アミューズブーシュ

食前酒も兼ねて飲む白ワインを注文し、おつまみをいただきながら料理を選びました。



木製のお盆のような器にコケが敷いてあって、その上にアミューズがのせられていました。苔庭のようで楽しい。

でも、フランスのレストランには、たとえ飾りでも、食用にはならない植物を皿にのせてはいけないという規制があるはずなのです。

大丈夫なのかな?

ひょっとして本物のコケではないのかと思って触ってみましたが、間違いなくコケで、乾燥もしていません。

調べてみたら、ミズゴケというのは食用になるらしいのです。
日本情報では、天ぷらにして食べたという報告がありました。


右側に置いたアミューズも日本風の小鉢ですね。フランス料理ではこういう食器を使わなかったのですが、日本食ブームの影響だと思いますが、とても多くなりました。流行り出したのは21世紀に入ってからかな...。


上に入れた写真で、左上に写っているスパイスを砕くミルが気になったので、開けて分解してみました。



鋳鉄の容器が2つ重なるようになっていて、それを回すとコショウがひけるようになっているのです。それにコルクの蓋。容器はテーブルに置いたままで使えます。持ち上げるとかなり重いので、普通のペッパーミルとは違って力を入れないで粒がくだけました。

このホテル・レストランにあるブティックでは、これをMortier en fonteとして売っていましたが、62ユーロというお値段。

スウェーデンで生まれたシステムのようです。レストランにあったのに似たアイテムがネットショップで売られていましたが、やはりかなりお高いのだ...。

  


この後には小魚のフライがでました。食べたものの写真を全部撮ろうと思っていたのに、1匹だけ残ったところで写真をとるのを忘れていたことに気が付きました。



このレストランのフライが大好き。初めてであったときにブログに書いていました:
驚くほど美味しかったブルゴーニュ南部の郷土料理、フリチュール 2014/07/28


この後に本格的な料理が出てきます。

突っつきあう食べ方を広めてしまった

2種類の平日ランチがあったので、両方を選びました。1つは47ユーロ(チーズかデザートにすれば40ユーロ)。もう1つは26ユーロ。

最近の私はフランスの友人たちに、他の人たちがとった料理も味見させるという方法を広めてしまいました。なので、違う料理をとった方が好ましいのです。

フランス人は他の人たちと料理を分け合って食べるという習慣がないのですが、私の親しい友人たちはすっかり身についてしまったようです。

先日、友人にレストランに招待されたときもしました。友人たちは、私には初対面だった子ども夫婦も連れて来ました。「食べきれなかったら平らげてくれる?」と大食漢の友人に言うと、「心配ご無用。好きな料理をとって」と答えるので、ボリュームのある料理を選びました。

親しい私たちは、みんなで自分がとった料理を味見させながら食事。後で、彼らはみんなが分け合って食べているのに、友人の子ども夫婦は自分たちだけで食べていた、と言う人がいました。彼らは無作法だ、というような言い方なのでした。

そういう見方はおかしいよ。本来、フランス人たちは個々の皿に盛られた料理を分け合って食べたりしないのだから、自分がとった料理を他の人にも食べさせようとは思わないはず。かえって、彼らには私たちの方が無作法だと思ったのではないかな。

日本で友人たちと飲食店に行ったときには、何皿か注文して、それを皆で突っついて食べることがよくありますが、私は好きではありません。というのは、日本で出される料理は量が少ないからです。フランス料理にしてもボリュームがない。そんなのを分け合って食べたら、食べた気にならない...。


この星付きレストランでの昼食では、アミューズは人数分出て来たし、互いの料理を食べたので、たくさんの料理を味わえて楽しかったです。2つのコースで出された料理をお見せします。


◆ 47ユーロの平日ランチコースの料理4品

前菜は、スモーク・アンチョビが入ったトマトサラダ。



色々なトマトのスライスがありました。

上に乗っていたのは、スペイン料理にあるガスパチョという冷製スープをシャーベット。これがとても美味しい。アイスクリーマーで作れば良いのでしょうから、いつか作ってみたくなりました。


メイン料理は、Tapilla de cochon ibériqueと書いてありました。イベリア豚だとは分かるのですが、tapillaとはなに? これば部位を示すスペイン語らしくて、ここの部分、つまりお尻のあたりの肉らしい。



スペインの豚肉が出て来ると、いつもおいしいと感じます。


チーズは、少し変わった形で出されました。



Piquillos farcis au fromage fraisという名前が付いていました。piquillosとは、ピキーリョというスペインの赤ピーマンのことらしい。フレッシュチーズをそれで巻いていました。25年もののバルサミコ酢を使っているとのこと。

ただ切り分けたチーズは家で食べているのですから、こういうのがレストランで食べるときには嬉しいですね。


デザートは、ネクタリンと呼ぶ桃とルバーブに、ヨーグルトのジェラート。



この葉っぱは何なのだろう? このレストランでは、色々と変わった野菜を作っている近郊の農家と契約しているらしくて、ファームの名前もメニューに書いてありました。



26ユーロの平日ランチコースの料理3品

お任せ料理で、お品書きには料理の名前は書いてありませんでした。お給仕の人が口頭で教えてくれたのですが、忘れてしまった...。それで、簡単に写真だけ入れます。

まず、前菜。



メインは魚料理。



お高いコースと同じように、ジャガイモで作ったワッフルが紙袋に入って付いてきました。ジャガイモのピューレで作ったのかな。軽くて食べやすかったです。

最近は紙袋で出すのが流行っているみたい。別のレストランでは、パンをカゴには入れないで、紙袋に入れて出してきたところがありました。変わっていて美味しいパンだったら、そのままお持ち帰りができてしまうから便利。


そしてデザート。マドレーヌを添えて、ストローで飲むようになっていたので、フランボワーズのスムージーかな。



お通しのアミューズブーシュやお菓子があったし、一緒に行った友人の料理も味見したので、私には十分なボリュームの料理だったのですが、改めて写真を眺めると、やはり47ユーロのコースで出された料理とは差がありますね。でも、素材が1つ1つ活かされていて、お味は非常によかったです。


コーヒー

デザートの他に出されるお菓子です。



ここのシェフはよほど木でできた四角いトレーがお好きらしい。やたらに日本的、あるいは東南アジア的ですよね?

コーヒーはオプション。スプーンの上にはチョコレート。



お勘定するときに見たら、コーヒーはサービスしてあって、お勘定には入っていませんでした。


ここには外の席もあるのですが、寒いせいか誰も使っていませんでした。この先に中庭のようなところがあるので、腹ごなしに少し散歩。

コーヒーを飲んでいたとき、このテラスに猫の姿が見えました。お給仕の人がドアを開けて少しだけ外に出て戻ってきていました。猫を追い払ったのかと思って聞いてみたら、何か食べ物をあげたのだそう。

ある日テラスに姿を見せたこの猫は、飼い主がいなかったので、従業員の人が面倒を見てあげているとのこと。



フランスの衛生基準は非常に厳しいので、飲食店でペットを飼ったら保健所から文句をつけられるのではないかと心配になりますが、猫ちゃん、良いお家がみつかって良かったね。

黒猫はフランスでは嫌われるらしいのです。少し前のニュースでは、生まれた数匹の猫が全て黒猫だったので貰い手がいなくて困っていると話している人がいました。でも、ニュースで紹介されたので、全部ひきとられたのだそう。


このタイプの胃にもたれない料理を出すレストランが好き。以前にもこのレストランのことは書いていました:

1つ星レストランのお得なランチメニューで出された料理 2014/07/31 
3日間連続でランチメニューを食べ比べ: その1 2013/09/03

ところで、この日のお安い方の平日ランチは26ユーロ。写真アルバムを見たら、10年前に行ったときにメニューの写真をとっていて、そのときの平日ランチメニューのお値段に比べると2ユーロだけ値上がりしていたことになります。

高い方の平日ランチは8ユーロ値上がりしていました。安いメニューもあるように努力しているのでしょうね。

これだけ洗練された料理を出すレストランなのに、3,500円くらいで食事できてしまうのは嬉しいです。家の近くにあったら、もっと頻繁に行くのに...。

日本のフレンチだと、高~いお値段を出しても、お腹がいっぱいになるほどには食べられないので、行く張り合いがでません。でも、日本の友人たち、私がいるとフランス料理店に行きたがるのです...。


この日に選んだ白ワインについて、次回に書きました:
ブルゴーニュ白ワイン「マコン・ミリー・ラマルティーヌ」



ブログ内リンク:
西洋皿は、ひたすら四角くなる・・・ 2006/02/17
★ 目次: フランスの日本食ブーム

外部リンク:
ミズゴケは生活に身近な実用的価値の高い苔
観る、知る、食べる!「苔」の魅力
☆ Wikipedia: ミズゴケ属 » Sphaigne
苔料理専門店とハノイの亀


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